『あさが来た』3話「あさ、はじめての大坂。将来の旦那さんはびっくりぽんなお人」

あさ(鈴木梨央)は初めて大坂を訪れ、その活気ある町並みに心を躍らせる。
嫁入り先の加野屋では、おてんばそうなあさの姿を見てみんながっかりするが、
肝心の新次郎(玉木宏)は。。。

「あさが来た」第1週3話「小さな許嫁(いいなずけ)」あらすじ

今からおよそ150年前
大きな商家の結婚は家と家との
結び付きが大切にされ
生まれたときから
許嫁(いいなずけ)が
決まっていることや
年の差があることは
珍しくありませんでした。

用事で大坂へ行くと言う忠興は
姉・はつ(守殿愛生)を許嫁である
山王寺屋・惣兵衛に会わせるため
連れていくと言い出し、
あさ(鈴木梨央)にも許嫁の加野屋へ
あらためてあいさつさせると
言うのだった。

そうして、
あさとはつのはじめての
大坂への旅がはじまります。

場所は大坂の中之島。

あさは今まで見たことのない
大勢の人やたくさんの荷物
初めて目の当たりにする
大坂の活気に心を躍らせ
「びっくりぽん」の連続。

商人たちの元気な様子につられ
嬉しくなって町を駆け出すあさは、
五代才助(ディーン・フジオカ)と
派手にぶつかってしまう。

五代才助(のちの五代友厚)は、
「ソーリー」とあさへ謝ると
慌てた様子で立ち上がると
また、どこかへ駆けていってしまう。

ある町の裏通りまで来た才助は
ふところにしまっていた
あるモノがないことに気づいて
血相をかいていた。

そのころあさは、
あとを追いかけてきた
女中のうめ(友近)に抱き起こされ
大坂の人というのは
みんな走ってばかりで
なんてせっかちなのだろうと
人混みに疲れたように言うと
なにやら自分の着物の袖に
違和感を感じる。

しかし、どこからか聞こえてきた
ビードロの音に興味を惹かれた
あさはまたどこへともなく
飛んで行ってしまうのでした。

ビードロに夢中になるあさに向かって
「その娘を捕まえてくれ!」と
男の声がすると、
あさは途端にこわもての商人たちに
「盗人か!」と取り囲まれてしまう。

声の主は先ほどあさにぶつかった才助だった。

なにもしていないのに
「盗人」と言われたあさは
怖くなって逃げ出してしまい、
才助とあさはいつのまにやら
追いかけっこをするはめに。

あさは才助が舌を巻くほどの
すばしっこさで町を逃げ回っていたが、
途中で道に迷ってしまい行き止まると、
とうとう才助に捕まえられてしまう。

才助はあさの着物の袖から
探していたあるモノを見つけ
異常がないかを確かめ
なにも言わずに去ろうとする。

ソレはつい先ほど、
あさと才助がぶつかった際に
偶然あさの袖口に入り込んで
しまったものだった。

どうして自分が追いかけられていたのか
やっとガテンがいったあさだったが
才助に必死になる理由を聞こうとすると
おなごと話す暇などないとむげに扱われ、
腹を立てたあさは才助を追いかけ飛びかかり、
才助からそのあるモノを取り上げてしまう。

揉み合うふたりだったが、
「こげん危なかもんを
乱暴に扱えば死ぬぞ!」という
才助の言葉に驚いたあさは
取り上げたものを慌てて投げ出す。

あさが放り出したものは
「短銃」だった。

才助は世間知らずの娘がと
あさに腹を立てていたが

しかし、
そんな才助に向かってあさは

「へぇ、
うち(わたし)は確かに
世間を知りません。

そやけど(だけど)
勝手にぶつかってきて
追いかけてきて
ペタペタ触ったうえに
そのまま何も言わんと(言わないで)
逃げてしまうやなんて
それが日本男児にすることどすか?」

と言い返してしまう。

はぁ!?と
一旦は腹を立てた才助だったが、
あさのもっともな言い分に
「申し訳ごわはん」と頭をさげる。

才助は人に追われている身で
今から上海に行くところだったので
気がせいていたとあさに詫びると
先を急いでいる様子であさに
「なかなか楽しかったぞ」
「グッバイ」というと笑って
駆けていってしまうのだった。

武家の人間に
失礼な口を叩いてしまって
肝を冷やしていたあさだったが
才助の物腰の優しさと
珍妙な言葉づかいに
ほっとして大笑いしていると、
そこへ「あさぁああああ!!」と
激怒した忠興(升毅)が
ものすごい形相で
あさへと向かって走ってくる。

あさがこの不思議な
お武家さまの正体を知るのは
もう少しあとのことになります。

加野屋へ急ぐ今井家一行
あさは姉・はつにこっそりと
あいさつの言葉を教えてもらっている。

「加野屋さんのご繁栄のため
良いお嫁さんになれるよう励みます」

何度もおぼえようとするあさでしたが、
心から思ってもいないことを
うまく言えない自分の性分に嘆いていると
「心にないことをうまい事言うのは
大昔から女の得手(えて)でございます」と
後ろからうめが言葉を挟む。

挨拶に訪ねた許婚の家、
加野屋では新次郎の母・よのが
あさたちを出迎える。

あさは加野屋の盛況ぶりに瞳を輝かせる。

部屋へと通されたあさたちは
加野屋の主人・正吉(近藤正臣)と
女将・よの(風吹ジュン)は
あらためてあいさつを交わす。

正吉が長男で跡継ぎの正太郎(木内義一)と
末の三男・榮三郎(吉田八起)を紹介するが、
その席にとうの許嫁・新次郎の姿はなかった。

すると、弟の榮三郎があさとはつのふたりを見て
どちらが将来姉になるのかと問いかけると、
忠興は、娘ふたりの紹介をすると、
次女のあさが加野屋へ嫁ぐと説明する。

その言葉を聞いた加野屋の番頭も女将のよのも、
眉をひそめ首をふってはがっかりしてしまう。

しかし、榮三郎は臆することなく
兄をよろしくお願いしますと
丁寧なあいさつを添える。

あさも必死に言葉をつなごうとするが
やはりうまくあいさつができずにいると、
あさのことを知っている正吉は、
堅苦しいあいさつはよいよいと言い、
新次郎は次男、分家にに出した身
気を楽にして嫁いで来てくれと
優しい言葉をかける。

そして肝心の許婚
新次郎(玉木宏)はと言うと。。。

遅れてやって来たかと思うと
番頭の亀助(三宅弘城)に
拾ってきた捨て猫へ
エサをやるよう言いつけると
そんな新次郎に正吉は
しゃんとするようにたしなめていると、
あさの姿を見つけた新次郎は
「あさちゃん!」と嬉しそうに
あさに駆け寄り手をとってあいさつをする。

すると新次郎は
「ほな、わてこれでっ」と言うと
師匠の初会があると言って
あさたちをおいて出掛けていってしまう。

あっけにとられる今井家一行と
平謝りの加野屋一家。

そんな新次郎にあさは「びっくりぽん」です。

「あさが来た」第1週3話「小さな許嫁(いいなずけ)」解説

今回は「ビードロ」「身分の違い」「江戸時代 大坂(大阪)」について
解説していきたいと思います。

ビードロ」とは、
もとはガラスを意味するポルトガル語です。

一般的にはガラス製玩具のことをさし、
首の細いフラスコのような形をした
底が薄くなっている薄いガラス瓶で、
長い管状の部分を口にくわえて
息を出し入れする気圧差によって
底がへこんだり戻ったりすることで
「ぽぴんぽぴん」と音を発する玩具です。

旧正月などで厄払いの願いをこめて
吹くこともあります。

身分の違い
江戸時代は、信長・秀吉以来
身分を士農工商の4つに
はっきりと分けました。

とくに武士との差別は厳しく
農民・町人(職人・商人)は
武士に無礼なことをすれば
なにをされても構わないとされるように
上下関係が確立されており
人間の才能や努力と関係がなく
人としての価値が、
決められていました。

支配者である武士は、
総人口内の7%ほどと
人数自体は少数でしたが、
しかし身分は一番高く、
絶対的な存在でした。

あさのような商人の
ましてやさらに身分が低い
女で子どもがあのような
無礼なもの言いであれば
なにがおきてもおかしくない
状況でした。

それほど、
当時の身分制度は厳しいものでした。

江戸時代 大坂(大阪)
江戸時代、当時の大坂(大阪)は
全国各地から商品が集まる
最も重要な積みかえ地で
世界の先進商業都市。

大坂の商人たちには地域を越え
取引に対する特別の認可が
幕府与えられていて、
商品の取引市場では
大坂でつけられた価格が、
遠く離れた江戸にも伝わり、
江戸での物価を決定したとも
言われています。

その大きな市場は京都とはまたちがう
大坂の商人ならではの心意気が生まれる
土地柄の形成する基盤となりました。

【当時の時代背景ついて】→コチラ 第2話 「小さな許嫁(いいなずけ)」解説へ

「あさが来た」第1週3話「小さな許嫁(いいなずけ)」感想

今回は、あさも新次郎も似たもの同士な 回でしたね。

許婚が実家にあいさつへ来ると知りながら
捨て猫を抱えてきたかと思ったら
「ほな、わてはこれでっ」と
席をはずしてしまう新次郎さん

遊び人のような
頼りないような。。。

ひょうひょうとしていて
まったく行動が読めません
なんとも不思議で
変わり者のですが
どこか憎めない人ですね。

あのあさでさえ
「びっくらぽん」と
あっけにとられていました。

今日の名言は
うめさんの
心にないことをうまい事言うのは
大昔から女の得手(えて)でございます です。
当時の?女性の処世術(しょせいじゅつ)
生きていくための強さがよく伝わってきました。

次はいよいよ姉・はつが嫁ぎ先
山王寺屋の惣兵衛と初顔合わせです
はつのお相手は一体どんな男性なのでしょうか?

次回、『あさが来た』第4話 「小さな許嫁(いいなずけ)」お楽しみに!!!

『あさが来た』もくじ あらすじと解説・感想

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