『あさが来た』9話「あさへ異国からの文!?忠興と梨江のケンカの理由」 

はつ(宮崎あおい)の嫁入りへの不安を知ってしまったあさ(波瑠)は
新次郎(玉木宏)に山王寺屋の惣兵衛について教えて欲しいと文を出す。
2か月過ぎたころ、あさのもとへ思いがけない人物から文が届き。。。

『あさが来た』第2週9話「ふたつの花びら」あらすじ

祖父・忠政(林与一)に文の書き方を
教えて欲しいと言い出したあさ(波瑠)は、
さっそく文を書きはじめた。

そのころ、忠興(升毅)と梨江(寺島しのぶ)は
はつ(宮崎あおい)の嫁入りについて話し
娘のお付きをだれにするかで口論になる。

しっかりもののはつには
若い女中のふゆ(清原果耶)を、
おてんばなあさには
ベテラン女中のうめ(友近)を、
これはずいぶん昔から
決めていたことだった。

しかし、
意地の悪そうな山王寺屋の女将、
これからはつの姑になる菊(萬田久子)や
そんな菊になにも言えない若旦那
許嫁の惣兵衛(柄本佑)を目の当たりし
梨江は不安でしかたがない。

せめてお付き女中だけでも
はつの頼りになる者をと
忠興に話していたのだった。

しかし忠興は、
はつはしっかりしているから
何事も自分で解決できるくらいの
器量はあるが、あさは違う。

幼いころからうめがいないと
外へ出せないほどのじゃじゃ馬で
うめなしでは加野屋へ嫁がせられないと
梨江と真っ向からぶつかる。

「お前はあさがどんなに
どんでもない娘なのかが
わかっていないさかい
そんなことが言えるんや!」(忠興)

「あさがとんでもないことなんか
うちが一番ようわかってます!」(梨江)

いくら話してもらちがあかず
「とにかくもう決めたことや
口出しは許さん!」と話を切ると
そんな忠興に梨江は
わかりましたというと
「それやったらもう何も言わしまへん。
お嫁入りまであと3か月ございます。
どうなさるんが賢明か
ようお一人で考えておくれやす!」と
声をあらげると部屋を飛び出していく。

忠興と梨江の珍しい夫婦喧嘩を
廊下で聞いていたあさとうめだったが
飛び出していく梨江に驚いて
うめは梨江を追いかけていく。

忠興も梨江があそこまで怒るとは思わず
目を見開いてため息をついていた。

そこへあさが部屋へ入っていくと、
忠興はさらに度肝を抜かれる。

あさは顔中に墨をつけ
にっこりを笑うと
加野屋へ文を出すなら
一緒に届けて欲しいと
墨だらけになりながらも
懸命に書いた文を忠興に手渡す。

あさの書いた宛名を見た忠興は
「これは。。。」と言葉をのんでしまった。

飛脚(今でいう郵便)を待つ忠興は、
あさがどんな文を書いたのか
気になってしまい封を開ける。

中には、
お世辞にも美しいとはいえない字で
姉・はつの山王寺屋への嫁入りの不安を
知ったあさは加野屋の新次郎(玉木宏)宛てに、
大切な姉を安心させたいからと
山王寺屋の惣兵衛の人柄を
教えて欲しいという内容だった。

それを見た忠興は、
「また余計なことを」とため息をついて、
あさの文を破り捨てようとするが
あさの姉を思う気持ちや
梨江の不安を思うと
その文を破ることができず
思いとどまるとその文を
飛脚へと託すのでした。

忠興が飛脚に託したあさの手紙は
一日かけて無事に加野屋へと届きました。

そこに、
新次郎が花を手に外から帰ってくると、
「こんなときに花とはご風流なことで」と
大番頭の雁助(山内圭哉)が皮肉を込めていうと、
新次郎は落ち着いた様子で
こんなときは自分でもそうでなくても
「雨の日の太鼓」
「ドンもならん=どうもならん」と言うと
店の者たちも「ほぉ」と新次郎の掛詞に納得する。

先ほど皮肉を言っていた大番頭・雁助も
その出来栄えに「うまい」と感嘆するのだった。

新次郎は正太郎(木内義一)の部屋へ向かうと
持ち帰った花を活ける。

正太郎の容態は日に日に悪くなる一方で
せきがではじめるとなかなか止まらず
苦しそうにしている。

新次郎は正太郎の背中をさすり気遣っていると
もう自分は駄目かもしれないと弱音を吐く正太郎。

そんな正太郎に新次郎は
自分は、兄貴のような
立派な上がいてるからこそ思う存分
アホボン(バカ息子)をしていられるのだから
兄貴には元気でいてくれないと困ると
茶化して言うと正太郎は嬉しそうに笑う。

しかし、正太郎は自分の先が変わっているのか
弟の榮三郎(吉田八起)はまだちいさい
これからはお前が支えてやってほしい
「加野屋を頼む」と新次郎に伝えるのでした。

そして、
あさが新次郎に手紙を出して2か月が過ぎても、
手紙の返事もくることはなく、
また新次郎も京都へ来ることもありませんでした。

新次郎からの返事を待ちわびるあさは
「変なことを頼んだりしたから怒ってしまったのか」
「それとも、字が汚すぎて読めなかったのか。。。」と
自問自答してはため息をついて気を揉んでいた。

雛人形を出す今井家の女たち
「お雛さまを大事にしていたら幸せなお嫁さんになれる」
そう言い聞かされて育ってきた姉・はつとあさ。

そんな2人に梨江は
「はつは大丈夫。幸せなお嫁さんになれる」と
やさしく励ますかのように言うと
そこへ祖父・忠政がやってくる。

「せや、はつは心配ない
けどあさはアカンなぁ」

いつもおしとやかで、
人形を丁寧に扱うはつにくらべ
あさは幼いころから雛人形で
相撲や剣術ごっこをしていたので
今井家の雛人形は首がグラグラしている。

そんな、忠政の言葉に不安になったあさは
「幸せなお嫁さんになられへんの?」と
心配そうに忠政へ問いかける。

すると忠政は「そら難しいな」と
いじわるに笑うので
はつも梨江も慌てて取り繕う。

梨江は忠政にそんないじわるを
言わないようにとたしなめるが、
「わしは、ウソのつけん性質でな」と
悪びれもせず笑う忠政。

そこへ、
あさのひとつ下の弟・久太郎(興津正太郎)が
半年間親戚の商家での修行を終え帰ってきました。

ひとまわり立派になった久太郎に
驚く梨江とはつ。

久太郎はさっき届いたばかりの文を
あさへと手渡す。

「やっときた!」と喜びの声をあげたあさでしたが、
しかしその手紙は思いがけない人物からの手紙でした。

その手紙は異国(海外)からの手紙で
送り手の名前は「五代才助」。

あさはその名前を見てある男のことを思い出した。

その男は薩摩藩の家臣で、
あさが11歳のころ
はじめて大坂へ出かけたときに、
町でぶつかり、ひょんなことから
町中を追いかけっこした
あの無礼な「ソーリー侍」だった。

その封筒の中には
手紙と一緒に才助(ディーン・フジオカ)の
写真も同封されていた。

「でぃあ あさ
おいのことを覚えておいもんそかい?
大坂の町であなたと追いかけっこをした
あん無礼な男でごわす。

おいは今イギリスに来ておいもす。

こうして世界を見ていると
わが国は地球の中では
米びつの中にまぎれた
小さなチリにもおよばないことが
よくわかりもす。

こん町でペロシペードという二輪車に乗って
すごか速さで走るおなごを見て
なぜだか、すばしっこく走る
あなたのことを思い出しました

日本のおなごには乗りこなせぬと
だれもが言っておいもす。

じゃっどん、あなたならきっと
いつか乗りこなせることでしょう。

では、いつか どこかで」

「いつかどこかで、やて!?」
その手紙の文面に忠政は
いつ異国に行くような男に
恋文をもらうようになったのかと
驚きおののく。

嫁入り前の娘が
別の殿方から文をもらうなんて
忠興が知ったら大変と
梨江は慌てて才助からの文を
破り捨ててしまう。

「あー!異国の文がぁ~」と
悲鳴をあげるあさでした。

そんなことがありつつも
あさの心は連絡の来ない
新次郎にありました。

あさは新次郎がくれた
「そろばん」を思い出しながら
自分の雛人形にも同じように
小さなそろばんを手作りし持たせるのでした。

『あさが来た』第2週9話「ふたつの花びら」解説

今回は「ペロシペード」「新次郎の白い花」「掛けことば」について
解説していきたいと思います。

ペロシペード」とは
ベロチペードはラテン語で「早足」を意味し、
人間の力を動力とする自転車の祖先にあたる乗り物です。

新次郎の白い花」について

新次郎が手にしていた白い花ですが
花と葉の形状やお雛様を出している時期から見て
「白椿(しろつばき)」と思われます。

ちなみに、白椿の花言葉は
「理想の愛」、「至上の愛らしさ」、「申し分の無い魅力です。
強いていうなら兄・正太郎への敬意
人として「申し分の無い魅力」を感じているともとれますが
今回は花言葉は関係なさそうですね。

掛けことば」とは
和歌の修辞法の一つで、
一つの音や意味に対して
2つの意味を持たせることを言います。

掛詞の例
大江山いくのの道の遠ければ まだふみも見ず天橋立(小式部内侍)

  • 「いく」:「行く」と地名「生野」を掛ける。
  • 「ふみ」:「踏み」と「文(手紙)」を掛ける。

今回は「雨の日の太鼓」=音がでない
「ドン(音)にもならない」=どうにもならない
といったようなかたちです。

【五代才助との出会いエピソード】→コチラ 第3話 「小さな許嫁(いいなずけ)」へ
【五代才助ついて】→コチラ 第4話 「小さな許嫁(いいなずけ)」解説へ
【正太郎の病気ついて】→コチラ 第8話 「ふたつの花びら」解説へ

『あさが来た』第2週9話「ふたつの花びら」感想

今回は、あさはモテモテ!?な 回でしたね。
新次郎さんからの返事を待ってきたら
才助さんからお手紙ついた♪な回でした。

4年も経っていきなり思い出して手紙を送る
才助さんもなかなかの行動派ですね。

才助さんはあさに興味があるのでしょうか?

今日の名言は
正太郎さんの 「加野屋を頼む」 です。
容態が心配な正太郎さんですが本当に家や弟たちのことを
心配していることが伝わってきました。

2か月たっても新次郎からの返事なく
加野屋では正太郎の容態は悪くなる一方
そんな中、突然の才助からの恋文?が。。。
この先、あさと新次郎はどうなっていくのか!???

次回、『あさが来た』第10話「ふたつの花びら」お楽しみに!!!

『あさが来た』もくじ あらすじと解説・感想

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