『あさが来た』10話「うめとの別れ。最後の相撲にあさ大泣き」

いよいよあさ(波瑠)とはつ(宮崎あおい)の嫁入りが近づき、
はつのお付きにはベテラン女中のうめ(友近)が、あさのお付きには
若い女中のふゆ(清原果耶)がついていくことになった。
嫁入りに納得できないあさは部屋を飛び出して行き。。。

『あさが来た』第2週10話「ふたつの花びら」あらすじ

あさ(波瑠)が新次郎(玉木宏)に手紙を出して2か月
あさの心は連絡の来ない新次郎にありました。

大坂の加野屋では
中番頭の亀助(三宅弘城)が
紙くずを並べていいると
そこへ新次郎が外から帰ってくると
兄・正太郎(木内義一)の様子を訊ねる。

亀助は主人・正吉(近藤正臣)が
用意した薬がよかったのか
今は落ち着いた様子で寝ていると
笑顔ではなすと
また、紙くずを触りだす。

亀助の妙な行動が気になった新次郎が側によると、
亀助は「ゴミくず」だと話す亀助は、
ことの経緯を話しだす。

正太郎が病気になってからというもの
女将・よの(風吹ジュン)は
泣いてばかりいていて
あまりにも泣くものだから
鼻紙(ティッシュ)がなくなってしまい、
側にあった正吉宛の文を鼻紙がわりに使ったら
その文がそれは字の汚い墨だらけの文で
鼻をかんだよのの顔まで真っ黒になってしまい
そのことに腹を立てたよのが腹いせにその文を
破って捨ててしまったのだという。

亀助は主人の正吉に、
念のため誰からのどんな文だったの
わかるようにしてくれと頼まれたのだという。

その経緯に新次郎は面白そうに笑うと
「どうせ芸子かなにかの文だろう」と
気にもとめなかったが
「こんな字の汚い恋文がありますかいな」と
呆れる亀助。

すると新次郎は面白いもの見たさに
「どれどれ」と嬉しそうに座り
亀助のゴミくず整理を手伝っていると
その中に「あさ」の二文字を見つけ
この「ゴミくず」があさからの手紙だと
気づいた新次郎は大慌て。

あさが送った手紙は、
加野屋へは着いたものの
新次郎のもとへではなく、
手違いで主人の正吉のもとへ届けられ、
女将・よのの鼻紙となっていたのでした。

「こりゃ、えらいこっちゃ」と
新次郎は亀助とふたりで必死に
あさの手紙を組み立てるのでした。

そして日はたち
いよいよ弥生の月(3月)。

あさとはつ(宮崎あおい)の
嫁入りは日に日に近づき
今月末に大坂へと嫁ぐことになり
そのお付きになる者や詳細について
父・忠興(升毅)から発表される。

あさには若い女中のふゆ(清原果耶)を、
はつにはベテランの女中うめ(友近)が
ついていくことが告げられた。

長年連れ添ったうめから離れることに
ショックを受けるあさ。

そんな中、
慌ただしく嫁入りの準備がはじまりました。

たくさんの着物が次々と
霧きりのタンスへつめられ
家中がお祝い気分で賑わう中、
当人のあさとはつの気持ちだけが
追いついていませんでした。

本当にこのままお嫁に行っていいのか
本当にはつは山王寺へ嫁ぐのか
あんないじわるなことを言う姑のでも
平気なのかと訊ねるあさに
はつは「あさはホンマに優しい子や」というと
だけど自分はあさのように
お嫁に行きたくないと思ったことは
一度もないのだという。

自分にはこの道しかない
両親が選んでくれたこの道を大事に進む、
それが自分にできる精一杯のことだというと
「大丈夫、後悔なんてせえへん」
「おおきにな(ありがとう)」と
あさに向かってにっこりと笑うのでした。

本当にそれでいいのかと
気持ちの整理ができないあさは
部屋を出て庭へ向かうと木に登ろうとする。

そんなあさの姿を見つけた女中のうめが
必死に追いかけとめようとするが
「ケガでもしたら布団に丸めて大坂へ送ったらいい。
もうムシャクシャしてたまらへんねん(我慢できない)」と
うめの手を振り払う。

するとうめは「わかりました!」というと
「おあさ様、久しぶりにいかがでございますか!」というと
下駄をぬぎ捨て、腹帯を「バンっ!」と叩くと腰を下ろし
大きくシコを踏んでみせる。

その姿にあさは嬉しそうな顔で
「おぉ!ええの!?うめ」と瞳を輝かせ、
腹帯を叩いてシコを踏むとうめと向き合う。

「今日は負けへんえ!」と
張り切るあさに対してうめも
「えぇ、うちかてこれが
おあさ様との最後の勝負どす!
手は抜かしまへんえ」と
意気込みをみせる。

組み合ったあさは
なぜ、お家の都合で嫁入りしなければならないのか?
なぜ、姉のはつが山王寺屋の姑・菊(萬田久子)に
いじわるを言われないといけないのか?
なぜ、山王寺屋の惣兵衛(柄本佑)は笑ってくれないのか?
そしてなぜ、新次郎は手紙の返事をくれないのか?と
納得ができないあさは「なんでどす」とくりかえし
うめの肩の上で泣きながらうめと組み合う。

ごぶごぶの勝負をしていた2人だったが
ふとした瞬間にあさはうめに投げ飛ばされてしまう。

あさは大きく尻もちをつき倒れこむと
うめが慌ててあさのもとへ駆け寄る。

するとあさはうめに抱きつき
「お姉ちゃんをよろしゅうな!(頼みます)」と
うめに向かって言うと
いままで本当にありがとうと大泣きする。

ベテランの女中・うめの頬にも涙がつたいます。

その夜、大坂では
新次郎が惣兵衛へ会いに料亭へと来ていた。

惣兵衛が座敷で1人
面白くなさそうに膳(料理)をつついていると
そこへひょっこりと新次郎がやってきて
「えらい久しぶりだすな」と言って入ってくる。

2人は膳を一緒に囲むと
新次郎は近づいてきた婚礼の話をはじめる。

しかし、惣兵衛は
「わしの婚礼やない、お家の婚礼や」と言い
知ったことではないと言うと食をすすめる。

すると今度は惣兵衛が加野屋の方が
跡継ぎの正太郎が大変なことになっていると
町のうわさになっていると話だす。

正太郎のことに触れられた新次郎は言葉を濁し、
しかし「兄さん」と言えば不思議なもので
義理とはいえ、惣兵衛が自分の兄になるとはと
改まったように言う。

すると惣兵衛は、
まさか義理の兄の様子を
見に来たというわけでもないだろう
どうせ、おのお節介なじゃじゃ馬(あさ)の
差し金なんだろ?と勘ぐる。

そんな用心深い惣兵衛に対し新次郎は
そんなに勘ぐらなくても惣兵衛が母親の菊に
まだふんどしを締めてもらっているとうわさを聞いて
顔を見に来ただけだと茶化すと
惣兵衛は、「うそをつけ」と
新次郎の冷やかしの相手はしなかったが、
母親・菊のことについて話し出した。

世間のものは自分のことを
母親のいいなりだと思っているようだが
それは違うと惣兵衛はいうと
澄ましたようなそれでいて、
なんとも言えない鋭いまなざしで新次郎を見すえると
自分はいつかあの母親をこっそり懲らしめてやろうと
思っているのだと新次郎に打ち明ける。

母・菊は、入り婿である父・栄達(辰巳琢郎)のことも
息子の自分のこともなんとも思ってやいやしない
男なんかお家のための道具としか思っていない
いつか思い知らせてやらないといけないんだと
秘めた心の内を話した惣兵衛は顔をあげ
蒼白する新次郎の顔を見て寂しそうにフッと笑うと
場を変えるかのようにおなごに対しての考えも付け加える。

自分は新次郎のようにおなご(女性)が好きではない
おなごはずるくて、わずらわしくて、意地汚いからなと
はき捨てたように言うと席を立ってしまう。

惣兵衛のありように
「こりゃアカンわ」と肩をすくめる新次郎。

新次郎は料亭からもどり
あさへ惣兵衛のことを
どう伝えていいものかと
頭を抱えていると、そこへ
正太郎の容態が急変したと
亀助が部屋へ飛び込んでくる。

慌てて新次郎が部屋へ駆け付けると
新次郎の顔を見た正太郎はにこりと笑い
新次郎はすがるように息もままならない
正太郎の手を握るのでした。

『あさが来た』第2週10話「ふたつの花びら」解説

今回は「山王寺屋の主人・栄達は入り婿」」について解説していきたいと思います。

山王寺屋の主人・栄達は、入り婿(婿養子)です。

栄達は山王寺屋に丁稚(でっち)の頃から奉公し(勤め)
先代の山王寺屋の主人・菊の父親にみそめ(認め)られ
娘の菊と結婚させて店を任せます。

惣兵衛の生まれる前の山王寺屋は男子に恵まれず
1人娘である菊に婿をとるしかありませんでした。

しかし、両替屋の娘と夫と言えど元奉公人、
菊の気位もあって、夫婦の上下関係は明白
そのことから跡継ぎである惣兵衛が嫁をとる今となっても、
山王寺屋の実質的な権力を牛耳っているのは母・菊なのです。

これが息子の男である惣兵衛には耐え難いのでしょう。

【番頭女中について】→コチラ 第6話 「小さな許嫁(いいなずけ)」解説へ
【正太郎の病気について】→コチラ 第8話 「ふたつの花びら」解説へ

『あさが来た』第2週10話「ふたつの花びら」感想

今回は、やはり原因はお菊さんな 回でしたね。

届いているはずのあさの手紙が
まさかあんなことになっていたなんて驚きでしたね。

あの新次郎さんが
手紙を読んで返事を出さないなんて
おかしいなとは思っていましたが
正太郎さんのこともあるしと
ちょっと思っていたのですが
奉公人さんのボンミスだったなんて!!!

いや、ただ単にあさのあの「新次郎様江」の文字が
そんなに読めなかってことでしょうか(笑)

白蛇・惣兵衛さん衝撃的な言葉が出てきました。。。
あさからびっくりぽんです。

やはり、惣兵衛さんの女性嫌いは
母・菊さんが大きな原因のようです。

これはかなり根深い問題ですね。

今日の名言は
うめさんの 「手は抜かしまへんえ」です
ずっとそばに居たあさとの最後の相撲に全力で向かう
あさにとっては母のような姉のような存在だったでしょう
とても愛情と切なさを感じました。

婚礼の日が近づくなか
正太郎の容態が急変してしまいます。
あさと新次郎の結婚はどうなってしまうのか!?

次回、『あさが来た』第11話「ふたつの花びら」お楽しみに!!!

『あさが来た』もくじ あらすじと解説・感想

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