『あさが来た』11話「はつ最後の姉らしいこと。あさの嫁入りが見送りに!?」

嫁入りを数日後に控えたあさ(波瑠)とはつ(宮崎あおい)を嬉しい気持ちと
寂しい気持ちで落ち着かない今井家で姉妹は最後の琴を演奏する。
その翌日、あさの許婚・新次郎(玉木宏)が父の正吉(近藤正臣)と共に
突然今井家を訪ねてやってくると、あさの嫁入りを見送らせてほしいと
言いだしたのだった。。。

『あさが来た』第2週11話「ふたつの花びら」あらすじ

今井家の主人・忠興(升毅)が廊下を歩いていると
あさ(波瑠)が字を書く練習をしている姿が目にはいる。

障子の隙間から中を伺う忠興は
あさの書く字を覗き見ていたが
見るに見かねると部屋へ入っていき
「ここの払いがおかしいんや!」
そこさえ直せばもう少しはマシな字になると
書き方の指南をする。

忠興の指摘どおりに字を書いてみると
それなりの字に見えあさは大喜びし
「ホンマや、おおきにお父はん!」と
忠興に笑顔を見せる。

娘に感謝され、
少し照れ臭そうな忠興だったが
新次郎(玉木宏)へ宛てた文の返事は
ちゃんと来たのかとあさに訊ねる。

「いいえ」と落ち込んだように話すあさに
あんな汚い字で書いた文をもらっても
読まずに捨ててしまってもおかしくはないと
忠興は口にする。

その言葉を聞いたあさは、
勝手に読むなんてひどいとすねるが
「なにがひどいんや?
親が娘の心配して
なにが悪い!?」と言いかえすと
そういわれればそうだねと
あさは忠興の言葉に納得し
「うち、ええ娘やなかったなあ」と
恥ずかしそうに目をそらす。

すると忠興は
「アホ。
それはこれから先にわかることや」と言い
あさに向かって座り直すろと言葉を続ける。

お前は前にばかり
どんどん進んでいく性分だが
ドーンと腹を据えて家を守るのは
おなごの大事な勤めだと
あさに言い聞かせていると
そこへはつ(宮崎あおい)がやってくる。

忠興ははつにも座るように言い。

「ふたりとも
しっかりお家を守れ。」

そして

「帰ってくんなよ。」

と、二人の娘に嫁入りの前の最後の言葉を送る。

一方、今井家の離れでは。

「あの大股は一生直らへん。
それでも、見かけたら
そのたんびに注意するんやで!」

「木登りなんてもってのほかや!」

と、ベテラン女中のうめ(友近)は
あさとはつの嫁入りを前に
あさに付いていくことになった
若い女中のふゆ(清原果耶)に掃除をしながら
あさの取り扱いかたを言い聞かせていた。

するとそこへあさとはつがやってくると、
「なんの話をしてんのや!?」と
あさがうめに声をかける。

驚いて振り返ったうめはバツの悪そうに
はにかんだ笑いを見せていると
するとそこへ梨江(寺島しのぶ)もやってきて、
うめとふゆに声をかける。

はつはちょうどよかったと
梨江へと歩み寄り
「お願いがございます。」と
あらたまるはつは
「あさのお供はうめにしてやって
もらえませんでやろか?」と口にする。

その言葉に驚いたあさは
姉・はつのもとへ駆け寄る。

あさは気丈にふるまっているが、
中身はまだまだ子どもで、
父や母のかわりに
いろいろと教えてくれる大人が
そばにいたほうがいい。

しかし、
はつのことが心配なあさは
言葉をはさもうとするが、
そんなあさにはつは自分は大丈夫と言うと
ふゆとは年も近いし気もあうから
きっとうまく助け合ってやってける。

だから、お願いしますと言うと

「うちのこの家での最後の思い出に、
ちょっとだけ姉らしいことさせてください。」

梨江にあたまをさげて頼むはつの姿に
今まではつが心配でならなかった梨江も
「わかりました。」とため息をつくと
いままでめったに頼みごとなんてしたことのないはつが
そういうならしかたがないと折れるのでした。

いよいよ嫁入りを3日後に控えた今井家では、
祖父の忠政(林与一)があさに「嫁に行くな、行くな」と
泣いてせがむ。

「嫌や、嫌や」と子どものように泣く忠政に
「そんなこと言わんといて」とあさも切なくなり
涙を流しながら忠政の背中を優しくさするのでした。

このころ、
一度遠方へ嫁に行った娘は
よほどのことがないかぎり
実家に帰ってくることはできませんでした。

あさとはつは別れを惜しんで姉妹で最後の琴を演奏する。

「うち最後まで上手くならへんかったな」と
笑うあさは、お稽古して上手くなったら
また一緒に琴が弾けるかな?と言うと
はつはできたらいいけどねと言葉を濁す。

するとあさは
「うちと一緒に
駆け落ちせえへん!?」と
はつに突飛なことを言う。

母・梨江の持っている本をこっそり読んだときに
「駆け落ち」と言う言葉をおぼえたあさだったが
「駆け落ち言うんは、男と女がすることや」と
あさの勘違いを教えてあげるはつ。

女同士は「駆け落ち」できないと
事実を知って肩を落とすあさは
そうかやっぱり駆け落ちは駄目かぁと
残念ように言う。

そんなあさに思わず笑ってしまうはつは、
せめて手だけでも握ろうと手をとる。

そんな2人は嫁入りしても、
「またすぐに会おうな」
「つらいことがあったら助け合おうな」と
お嫁に行ってもまた必ず会うことを約束し
互いに感謝の言葉を交わすのでした。

その翌日、
新次郎が父の正吉(近藤正臣)と共に突然やって来くると
正吉は悲壮な面持ちで畳に手をつき
あさの嫁入りを見送らせて欲しいと言い出す。

「見送るとは一体どういうことや」と
突然の申し出に憤る忠興。

すると正吉は
「長男の正太郎(木内義一)が亡なりましたんや」と
重い口をひらく。

その言葉にかたづを飲む今井家の一同。

病名は「労咳(ろうがい)」

年を明けてから急に悪くなりはじめ、
10日前に眠りについたと話す正吉。

「それはご愁傷さまです。」
少しも存じ上げんと
失礼しましたと頭をさげる忠興

正吉はこれから喪に服すことになるので、
婚礼は日を見送らせてほしいと
かさねがさね頭をさげる正吉に
「それはごもっともです。」と
忠興も神妙な面持ち承諾する。

「あささん堪忍してや」と
あさにも丁寧に詫びる正吉に
とんでもないと首をふるあさだったが
あさは婚礼のことよりも
正吉の横で何も言わず座る
顔色の悪い新次郎のことが
心配でならないのでした。

『あさが来た』第2週11話「ふたつの花びら」解説

今回は「駆け落ち」「幕末の嫁入り」について解説していきたいと思います。

駆け落ち」とは
何かの事情で結婚を許してもらえない男女が、
強引に2人の生活を実現させるために
他の土地へ駆け込み逃げることをいいます。

幕末の嫁入り」とは
「女は家に入って家庭を守るもの」
「女は子供を産み育てるのが仕事」と
当時の結婚は嫁いだ家に尽くし
嫁いだあとは気軽に帰省するができず、
許されたのは親の葬儀だけといこともあったようです。

自身の親の病気の看病や見舞いもなかなかできない
一方で嫁ぎ先(夫の両親など、家族)介護は
すべて嫁の務めと現代に比べると
かなり過酷ともいえるものでした。

【労咳(ろうがい)について】→コチラ 第8話 「ふたつの花びら」解説へ

『あさが来た』第2週11話「ふたつの花びら」感想

今回は、結婚の見送りはショックな 回でしたね。

忠政おじいちゃんのあの涙に
みなさんもらい泣きされたのではないでしょうか?

わたしもしっかりもらって
朝からティッシュが手放せませんでした(笑)

本当にあさは家族全員から愛されているのが
伝わってきますね。

お姉さんのはつさんも
本当に優しいお姉ちゃんで
絵に描いたような幸せ一家と
うらやましくなってしまいます。

久しぶりに新次郎に会えて
本当にうれしそうなあさでしたが
そこで告げられた「結婚見送り」

これはさすがのあさもショックそうでしたね。

でも、事情が事情なだけに
しかたないですが。。。

正太郎さんのことは本当に残念でした。

そして一番心配なのは
「加野屋の跡継ぎ問題」と
新次郎のあの暗い表情
大丈夫なのでしょうか?

今日は本当にあさや忠興さんのステキな台詞が
たくさんあって悩んだのですが。。。
今日の名言は
はつさんの
うちのこの家での最後の思い出に、
ちょっとだけ姉らしいことさせてください。」です。
この当時の結婚がいかに別れの要素が強いのかが
とても伝わってきました。

あさの嫁入りが見送られ
新次郎もショックで打ちひしがれるなか
明日はいよいよはつの嫁入りです。

次回、『あさが来た』第12話「ふたつの花びら」お楽しみに!!!

『あさが来た』もくじ あらすじと解説・感想

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