『あさが来た』12話「あさとはつの嫁入り。今日は紅葉狩り日和?」

加野屋のお家の事情で嫁入りが見送りになったあさ(波瑠)に先立って
3月末日に姉・はつ(宮崎あおい)の嫁入りの日を迎える。
あさは不安の残るなか泣きながら、姉の嫁入りを見送るのでした。
その半年後、いよいよあさの嫁入りの日となり。。。

『あさが来た』第2週12話「ふたつの花びら」あらすじ

嫁入りを見送ることが決まって
あさ(波瑠)と新次郎(玉木宏)は
別室で話をしている。

兄の正太郎(木内義一)が大変な時に
私的な頼みごとの文を出してしまったことを
新次郎へ謝るあさ。

そんなあさに新次郎が
言葉をかけようとするが
あさは早とちりをして
文が届いておりませんか!?と言うと
あんな汚い字の文だったらもしかしたら
飛脚(ひきゃく)が驚いて
捨ててしまったかもしれないと
息つく間もなくしゃべり続ける。

自分の文の字が汚いから
飛脚に捨てられていても仕方がないと
あっけらかんと言うあさに
新次郎は大笑いする。

すると新次郎は
いたずらな子どものような顔で

「もっと悪いことに
なってましたんやで」

と、にやりと笑うと
あさの字の威勢のよさに
最初は「果たし状」ではないかと
ヒヤヒヤしたと言うと
そうでないとわかったときは
本当にほっとしたと話す。

「そんなに威勢がよかったですか?」と
文の字を褒められたと勘違いしたあさは
嬉しそうに新次郎に訊ねる。

すると新次郎は「そうですなぁ」と言うと
いろいろなおなごから文はもらったが、
あさのような文ははじめてだったと
さらりと言ってのける。

そんな新次郎の言葉に
あさはムッとして
人生ではじめて
男性から文をもらって
はじめて自分で文を書いたのに
こんなことなら最初から文なんて
出さなければよかったとすねてしまう。

そんなあさに新次郎は
「嬉しかったで」と言うと
あさから頼まれたことを調べようと
惣兵衛(柄本佑)に会いに行って
その報告をあさにしようとした矢先に
正太郎が危篤状態に
なってしまったのだと言う。

「そんな。。。」とショックを受けるあさ。

しかし新次郎は
あさに気にやむことはないと言うと
兄が苦しんでいるときに
自分はなにもできなかった
だからあさの役に立つことで
兄への気持ちを満たそうと
していたのかもしれないと話す。

慕っていた兄・正太郎との思い出を
あさに話す新次郎。

「先に逝くなら、
自分が先に逝けばよかった」(新次郎)

なぜ兄貴が。。。と悔しそうに言うと、
愚痴を聞かせてしまってすまないと
あさに振り返って笑って見せる。

すると、新次郎はあさに
惣兵衛はたしかに
気むずかしい男かもしれない
そんな惣兵衛でも子どものころは
面白くてとてもいいやつだったと言うと、
今はもう惣兵衛のことを
「信じるしかない」

と、あさに伝えると
「お姉さんを励ましてあげてな」と
はつ(宮崎あおい)を心配する
あさを気遣うのでした。

そんな新次郎の優しさにあさは、

「新次郎さんは、
優しい優しい優しいお方です。
そこだけは、全くもって
だれにも負けたはりません!
せやから、お兄様の分も
ちゃ~んと生きてください」

と、持ち前の明るさと、
強くまっすぐな言葉で
兄・正太郎との別れに
落ち込む新次郎を励ますのでした。

その言葉に新次郎は
「おおきに(ありがとう)」と言うと
にっこりと笑って今井家をあとにしました。

そして、翌日の3月末日。

一足先に姉・はつ(宮崎あおい)の
嫁入りの日がやってくる。

お付きのふゆ(清原果耶)と共に船に乗るはつは
旅支度の頭に「角隠し(つのかくし)」をしている。

娘に梨江は「守り袋(お守り)」を託すと
船は大坂へ旅立とうとする。

先に旅立つ姉・はつを追いかけ
あさは走っていく。

うめ(友近)があさを注意しようとするが
父・忠興(升毅)がそれを無言で止めると
「今日くらいは、かまへん」と
母・梨江(寺島しのぶ)も嬉しそうな
それでいて切なそうな表情でうめへ答える。

「お姉ちゃん!お姉ちゃん!」と
はつの姿が遠く見えなくなるまで
あさは走る。

水路の最先の桟橋の端まで来たところで
はつの姿が小さくなってしまったのを見ると
あさは大きな声をあげて泣き崩れるのでした。

はつは母から渡されて「守り袋」を胸に
大坂へとひとり旅立って行く。

山王寺屋の部屋の一室では
白無垢(しろむく)姿のはつが
鏡の前に座っていると
鏡越しに惣兵衛の姿がうつり
はつは鏡ごしの惣兵衛へ
微笑みかける。

惣兵衛は何も言わず
ただはつの花嫁姿を
じっと見つめていた。

時は経ち、それから半年後
あさの嫁入りの日もやってくる。

あさの花嫁姿の美しさに
言葉が出な父・忠興。

「ちゃんとおなごに見えるであさ」

梨江は嫁いでいくあさに
先に嫁いだはつとおそろいの
手作りの守り袋を手渡すと

「あんたはただのアカン子やない。
筋金入りのアカン子や!
根性やったら、だれにも負けへん。

いつかあんたにも
おなごに生まれて
よかったという日が
きっと来る。

せやから、しっかりな。

柔らかい心を忘れんと
ええお嫁さんになるんやで。」(梨江)

「わしはええ
こう言うんは苦手や」(忠興)

と、下を向き今にも
泣き出しそうな忠興。

それでも、娘に最後になるからと
促す梨江の言葉に忠興は一言
「帰ってくんなよ」と言うと
「それはもう聞きました」と
また要らない一言を言ってしまうあさ。

しまったと一瞬口をつまんだあさは
「ドンとお家をまもります」と答えると
「ほんならええ(わかっているならいい)
さっさと行けっ!」と
震えた声であさを送り出す忠興でした。

家族と共に大坂へ嫁入りに
やって来たあさたちを、
加野屋主人・正吉(近藤正臣)、
女将・よの、大番頭・雁助(山内圭哉)から
手代まで加野屋総出で出迎えるが
そこには新次郎の姿はなく。。。

不思議に思ったあさは
「新次郎さんは?」と訊ねる。

すると慌てたように
中番頭の亀助(三宅弘城)が出てきて
新次郎が祝言の日取りを
忘れてしまっているようで
「紅葉狩り」に出ていってしまったと
事情を話すと悲壮な顔で頭をさげる。

祝言おの日取りを忘れて
三味線を持って「紅葉狩り」へ
出掛けてしまったという言葉に
父・忠興、母・梨江も
開いた口が塞がらない。

そのころ新次郎は、
三味線の師匠・美和(野々すみ花)と
楽しそうに「浪速の四季」を歌っていた。

嫁入りそうそう「びっくりぽん」な
あさなのでした。

『あさが来た』第2週12話「ふたつの花びら」解説

今回は「付け文」「角隠し(つのかくし)」「紅葉狩り
三味線の歌」について解説していきたいと思います。

付け文」とは
「恋しく思っている(片思いの)相手に
自分の気持ちを書いた手紙を渡す行為をさします。

一般的に
「恋文」が「ラブレター」だというのは
みなさんご存知かとは思いますが
「付け文」とは、「恋文」よりさらに
古風な表現の同意語です。

角隠し(つのかくし)」とは
結った髪の上に、頭を覆う形で横にかぶる
帯状の幅の広い布のことです。

角隠しにはいろいろな由来がありますが
主な理由としてあげられるのが以下の2つです。

  • 「角を隠して夫に従順に従う」という意味が込められている。
  • 結婚する相手以外に顔を見せない

古い言い伝えにある
「女性が嫉妬に狂うと角が生え鬼になる」という伝承から
可愛い花嫁が恐ろしい鬼になってしまわないようにという
願いを込め、おまじないとしてかぶったことが由来とされています。

もう一つは、ウェディングドレスのベールと同様の
悪魔や悪霊から身を守る厄除けの意味があります。

紅葉狩り」とは
紅葉狩りのはじまりは平安の頃の風流から始まったとされ、
紅葉をめでる習慣は様々な芸能の題材として使われ
上流階級のたしなみのようなものでしたが、
江戸の頃になると、少し一般的になり
和歌を詠んだり、三味線の歌にしてみたりと
紅葉の季節になると人々はこぞって
見物に出かけていました。

今回の新次郎の紅葉狩りの撮影場所ですが
どこにも情報が出てないので
わたくしの勝手な観測ですが
大坂城は当時は城として
まだ機能していた頃なのでの
一般の出入りはできなかったので
きっと撮影には使っていないだろうと
想定して大阪市内からもまだ近く
大坂でお池があって、
石垣があってということで。。。
推測したのが大坂・箕面市の勝尾寺です。

あくまで放送された映像から見て
雰囲気的にここじゃないかな?という
憶測ですのであしからず。

三味線の歌
これは三味線の端歌(短い歌謡)にある
四季の唄の中のひとつ「浪速の四季」です。

これはその土地の四季折々を
短く唄にしたものです。

「浪速の四季」の以外にも
「京の四季」などさまざまあります。

浪速の四季
春の遊びは 門の門松 しめ飾り
羽根や手鞠で 拍子よく
笑う門には 七福神のお礼者
たのもう どおっれ

夏の涼みは 出船入船 屋方舟
音に名高い 天神祭
櫓太鼓や どうつくどんの花火
あげて しゅっぽん

秋の夜長は 月のお顔も 世の中も
まんまるまるく 治まりて
稲も十分 穂の穂が咲いて
踊れ やっとな

よいよい

冬の寒さに 障子あくれば 銀世界
子供よろこぶ 雪遊び
兎 達磨さんに
たどんの目鼻 をーつけた

【正太郎の病について】→コチラ 第8話 「ふたつの花びら」解説へ

『あさが来た』第2週12話「ふたつの花びら」感想

今回は、びっくりぽんな結婚式 回でしたね。

まさかの花婿不在!!
新次郎さんやってくれますね~

さすがあさと結婚しようと
思っただけのことはあります。

びっくりぽんな旦那さまですね。

今日の名言は
忠興さんの 「ほんならええ。さっさと行けっ!」 です。
今まであれだけあさに厳しかった忠興さんですが
やはり「できの悪い子ほどかわいい」いいます。
本当にあさのことが可愛くて仕方がない思いが伝わってきて
胸が熱くなりましたね。

祝言の当日、
あさが京都から嫁入りに来るが
花婿の新次郎は祝言を忘れて
「紅葉狩り」へ出てしまっていた。
まさかの花婿不在であさの結婚式は
一体どうなってしまうのでしょうか?
次回、『あさが来た』第13話「新選組参上!」お楽しみに!!!

『あさが来た』もくじ あらすじと解説・感想

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