『あさが来た』13話「あさと新次郎はじめての夜。夫婦漫才」

ついにあさ(波瑠)と新次郎(玉木宏)は祝言の日を迎えるが
花婿の新次郎は祝言の日をすっかり忘れて「紅葉狩り」へ出てしまっていた。
何とか祝言をあげ、ようやく2人きりの夜を迎えたあさと新次郎でしたが。。。

『あさが来た』第3週13話「新選組参上!」あらすじ

祝言の当日、
あさ(波瑠)は心を躍らせ
加野屋へと嫁ぎにくるが
当の許嫁・新次郎(玉木宏)の姿がない。

そのころ新次郎は、
あさとの祝言をすっかり忘れ、
のんきに仲間たちと紅葉狩りに出かけ
三味線に興じていたのでした。

中番頭の亀助(三宅弘城)が
新次郎を呼びにくると、
今日が祝言の日だと知って
大慌て駆け戻る新次郎。

「えらいこっちゃ
えらいこっちゃ」と
おかしそうに笑う新次郎に
こんな大事な日を忘れるなんて
信じられないと苦言をいう亀助に
新次郎は今日は天気がいい天気だ、
こんなに天気がいいのはきっと自分が
大事な祝言を忘れたのおかげだというと

「わては雨男やさかい
忘れてるくらいがちょうどよろしいねん」

と、むちゃくちゃなことをいうと
新次郎はアホボンとは思えない駿足で
駆けだしていくのでした。

はじめからこんなことで
この夫婦はどうなってしまうでしょうか?

そのころ加野屋では、
一同が新次郎の帰りを
今か今かと待ちわびていた。

あさはというと白無垢(しろむく)姿のまま
ずっと正座で座り続けていたため
心のしびれも、足のしびれも限界にきていた。

かしこまった服装に
疲れたあさはお付きのうめ(友近)に
「角隠し(つのかくし)」を外したいというが
「角隠し」を外したら角が見えてしまうと
うめはあさをなだめる。

しかし、待てど暮らせど
姿を現さない新次郎に
しびれを切らせたあさは
「角も生えるわ!」と
しかめっ面をする。

そこへ駆けてきた新次郎が
ひょっこり現れ皆にあいさつをする。

「お待っとうさんでございます
(大変おまたせしました)」と
顔をあげた新次郎は
周囲の憤然とした形相に息をのむ。

あまりの雰囲気に慌てる新次郎は
あとに遅れてやって来た亀助が横に座ると
「怒ってるがな」亀助の膝を叩く。

どうするんだといった風に
新次郎と亀助がこぜりあいをはじめると
そんな二人の様子を見かねた正吉(近藤正臣)が
「早く着替えてきはらんかいな!
(早く着替えてこい!)」と一喝する。

さすがの新次郎も
今日は怒られたことを
真に受けたように見えたが
しかし、着替えに行く間際
ひょっこり顔を覗かせると
あさによくお嫁に来てくれたと言うと
「今日はまたえらいべっぴんさんやこと
(すごく綺麗だ)」と言葉をかける。

新次郎「べっぴんさん」と言われ
あっけにとられるあさにうめは
「角消えたんちゃいます?」と茶化す。

その後、あさと新次郎の祝言が
盛大に祝言が挙げられる。

「許嫁になって十数年、
ようようわてらも夫婦だすな」と
話す新次郎にそっぽを向くあさ。

「そんな顔されたら寂しいがな」と
寂しそうな声をあげる新次郎は
自分も今日の祝言を楽しみにしていたと言うが、
「楽しみし過ぎると雨が。。。」と言い訳をすると
よくもそんな白々しい言い訳をと怒るあさは
「うちは、グチグチウジウジした男はんが
一番嫌いです。」とすねる。

すると新次郎は
「そうかそれは気をつけなアカンな
(気をつけておかないと)」と言うと
気をつけてくださいと苦言を言うあさに

「よっしゃ、もう二度と
祝言の日に遅れたりはせぇへん!」(新次郎)

「祝言の日は
もう二度とごさいません!!」(あさ)

そんな2人の漫才のようなやりとりに
大丈夫かと先を思いやられる忠興(升毅)と
「なんや楽しそうやおへんか」と
微笑ましくみている梨江(寺島しのぶ)。

そして梨江は幸せそうなあさを見ていると
半年前のはつ(宮崎あおい)の祝言を思い出し
祝言の間もずっとこわばった顔をしていた
はつのことが気がかりでならなかった。

宴(うたげ)の最中、加野屋の主人・正吉が
新次郎と三男の榮三郎(吉田八起)を立たせ
みんなの前で話をはじめる。

新次郎も嫁をめとりようやく一人前になったので
今まで新次郎を分家へ行かせていたが
今回を機に三男・榮三郎の「後見人」として
本家の加野屋でがんばってもらうことになったと
両家のそろう祝言の場で発表した。

榮三郎も番頭、手代一同から
これからよろしくお願いしますと
頭をさげられた新次郎でしたが、
困ったなぁと頭をかくと
自分はみんなも知ってのとおり
「アホボン(バカ息子)」
これからも極力商い(商売ごと)には
関わらないつもりだからと言うと
「榮三郎、しっかりたのむで!」と
まだ幼い榮三郎の方をポンっと叩くのでした。

あまりの出来事に榮三郎は
ポカーンと口をあけて固まってしまうのでした。

宴が終わると
父・忠興と母・梨江は
京都へと帰っていき
あさは大坂ではじめての夜を
迎えることとなりました。

若い夫婦が住むのは
加野屋の離れです。

うめに白無垢から普段着へ
着替えさせてもらうあさは
「後見人」の話に消極的だった
新次郎のことを考えていた。

するとそこへ姑のよの(風吹ジュン)が
手に何かを持って新居へやってくる。

「これをご寝所(寝室)に
かざっておいてくれへんか」と
手にしていた張子(はりこ)を
あさへと手渡す。

すかさず、女中のかの(楠見薫)が
店にある招き猫も、その「犬の張子」も
女将であるよのが作ったものだと説明する。

よのは「犬の張子」をあさへ渡すと
自分は気恥ずかしくて
「立ち会い」なんてできないが
しっかりたのみますとあさへ言うと
「明日からは
加野屋の若奥さんとして
がんばってもらいますさかいな。
ろよしゅう(たのみますよ)」と言うと
部屋から去っていく。

寝室に「犬の張り子」をなぜ置くのか
わからないあさでしたが、
大坂ではじめて夜を迎えることと
はじめて新次郎と2人きりになることで
緊張するあさ。

「ここまできたら
あとは流れに身を任せるだけです!」と
うめはあさをはげます。

そして、
あさと新次郎のはじめての夜。

新次郎は部屋に入ってくると
すぐさまあさを抱きしめ
「白檀」の香りに顔をゆるませる。

あさの胸はドキドキ。
「なにも怖くない」と
優しく抱きしめる新次郎に、
あさはの手も新次郎の帯へ
触れたその瞬間

どりゃぁ!!

と、新次郎を投げ飛ばしてしまう。

「流れ」に身を任せていたあさでしたが、
帯に触れ反射的に「相撲の流れ」になってしまい
無意識に新次郎を投げ飛ばしていたのでした。

あさに派手に投げ飛ばされた新次郎は
下手に手をついてしまい「小指」を痛める。

ものすごい物音に驚いた
番頭の亀助と女中のうめが
2人の部屋の前までかけてくるが
新次郎はなんでもないといって
2人を下がらせる。

必死になって謝るあさでしたが
新次郎は痛めた指を冷やすと
指の手当てをしにどこかへと
出て行ってしまう。

「アカン、
あれはまだとんと子どもやな」と
首をふる新次郎でした。

とんだ失態をしでかしてしまったあさは
よのの持ってきた「犬の張子」を手に
新次郎に嫌われてしまったかもしれないと
落ち込んでいたが。。。

「もうしんどい!寝よ!!」といって
「犬の張子」を胸に抱いて寝てしまうのでした。

そのころ山王寺屋では、
はつが惣兵衛(柄本佑)、
栄達(辰巳琢郎)、菊(萬田久子)に
ある部屋に連れられてくる。

そして、姑・菊に促されるまま
障子を開けたはつが部屋で見たものは。。。

『あさが来た』第3週13話「新選組参上!」解説

今回は「後見人」「犬の張子」「立会い」「白檀」について解説していきたいと思います。

後見人
一般的に後見人とは、
親権者(親)のいない未成年者の面倒を見たり
その未成年者が成人するまでの間の財産管理などをする
大人のことを言います。

しかしここでは、さらに加えて
「能力はまっても、実務経験や統率(士気)力などに欠ける者」が
事業などの責任者となった場合の代行者(サポーター)としての
意味も含まれます。

事業に関する出資者や利害関係人に対して、
その人物の能力を保証し、失敗や損失があった場合の
後処理をするをする意思を表明した者のことを言います。

当然、後見人となれる人物は
その責任に見合うだけの地位や能力、
信用を兼ね備えている人です。

それだけ、新次郎さんのことを
父・正吉さんは見込んでいるということになります。

犬の張子
昔から安産の象徴として「犬」とよく言われますが
なぜ犬が安産や育児の象徴になっているのかというと、
犬は多産でそれでいてお産が軽いからです。

そこから、戌の日に神社で安産の御祈祷を受けたり
戌の日に腹帯を巻いたりする習慣へとつながりました。

そして、新婚夫婦の寝室に
安産の象徴となる犬の置物(犬張子)を置くことで
犬にあやかってたくさん子どもに恵まれますように
子どもに恵まれたらお産が軽くすみますようにという
願いが込められているのです。

立会い
江戸時代ごろの、新婚夫婦のはじめての夜には
仲人や姑などが2人が布団に入るまでの手伝いや
その後の確認など行っていたそうです。

昔はこのような気恥ずかしい
風習があったんですね。。。びっくりしました。

白檀」とは
白檀とは仏像や扇子、お香などに
よく用いられる香木です。

他にも香水などの原料としても
用されています。

効能としては
強い鎮静効果で心を深く静める
リラックス効果があり。

また、フェロモン似た物質も入っていて
高揚感も高める効果もあるといわれています。

アロマオイルを利用すれば美容効果も高く、
肌をやわらかくする効果もさることながら
香りも楽しめ大変魅力的です。

人類との関わりも非常に深く、紀元前5世紀頃には既に貴重な香木として認知、利用されていたようです
【角隠し(つのかくし)について】→コチラ 第12話 「ふたつの花びら」解説へ
【はつの嫁入りについて】→コチラ 第12話 「ふたつの花びら」へ

『あさが来た』第3週13話「新選組参上!」感想

今回は、いい夫婦漫才な 回でしたね。

結婚式当日から花婿がいないので
一時はどうなることかと思いましたが
なんとか無事に結婚できて安心しました。

「紅葉狩り」の会場から走って帰ってきた
新次郎さんの脚力にも驚きましたね。

そんなに近いところで「紅葉狩り」をしていたのでしょうか?

私が予想していた「紅葉狩り」場所とは違ったのかも。。。
*「紅葉狩り場所予想について」→コチラ 第12話 「ふたつの花びら」解説へ

今日の名言は
あさちゃんと新次郎さんの
「よっしゃ、もう二度と
祝言の日に遅れたりはせぇへん!」(新次郎)

「祝言の日は
もう二度とごさいません!!」(あさ) 
この掛け合いです。
本当に仲のいい夫婦になれると最初から感じさせてくれる
ステキな場面でした。

はじめて2人きりになったにもかかわらず
新次郎を投げ飛ばしてしまったあさ。
2人の仲はどうなっていくのか?
そして、はつが山王寺屋で見たものとは!!??
次回、『あさが来た』第14話「新選組参上!」お楽しみに!!!

『あさが来た』もくじ あらすじと解説・感想

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ページ上部へ戻る