『あさが来た』20話「あさの取立てに侍もタジタジ!はつは井の中の蛙。」

返済期限が過ぎても一度も返済に来ない宇奈山藩にあさ(波瑠)は
借金の取り立てに行くも相手にされず門前払いされてしまう。
そこであさは、はつ(宮崎あおい)のお付きのふゆ(清原果耶)に偶然出会う。
ふゆから山王寺屋の様子を聞いたあさは、はつにあて文をふゆに手渡すが。。。

『あさが来た』第4週20話「若奥さんの底力」あらすじ

返済期限が過ぎても一度も返済のない宇奈山藩へ
取り立てに行ったあさ(波瑠)に声をかけてきたのは、
はつ(宮崎あおい)のお付きふゆ(清原果耶)でした。

偶然の再会に喜ぶあさとうめ(友近)。

ふゆを見た亀助(三宅弘城)は
かわいいなぁと見惚れていた。

あさがいつ訪ねてもはつに会えなかったのは
山王寺屋の居留守だったとふゆから聞かされ
あさは驚いてしまう。

当初は仲むつまじいふたりだったが、
最近では惣兵衛(柄本佑)と
出かけることもなくなってしまってしまい、
山王寺屋の使用人の数も
どんどん減らされているとはなすふゆ。

しかし、山王寺屋の状況とは別で
はつは病気やケガとかではないので
心配しないようにとあさと話していると、
ふゆの目に山王寺屋の番頭が通りすがるのが見え、
ふゆは早く帰らなければ辞めさせられると慌てる。

するとあさは、
亀助に矢立をだすように頼むと
手ぬぐいの端を破り手早く文を書いてふゆに託す。

帰ったふゆを出迎えた女将・菊(萬田久子)は
ふゆが加野屋の者から何かを受け取っていたことを
番頭が見ていたとふゆを問いつめるが
ふゆはなにも持っていないと懐を押さえ
奥へ駆け込んでいく。

そんなふゆを逃すまいと菊は番頭たちに言いつけ
ふゆを捕まえようとする。

ふゆは屋敷中を逃げ回り
とうとう井戸のところで
追い詰められてしまうが
慌てたふゆは足を踏み外し
バランスを崩した拍子に
あさの文を井戸に落としてしまう。

その後、
ふゆははつに経緯を話し、
あさからの文を井戸の底へ
落としてしまったことを謝罪するが、
はつは自分のためにふゆが
そこまでしてくれたことに感謝し、
姑・菊に厳しくされなかったかと、
逆にふゆを気づかう。

ふゆは番頭たちに捕まったが
懐からはなにも出てこなかったので、
おとがめを受けるこはなかったと
はつへ話しはつはホッとする。

そしてはつは、
ふゆからあさが家の仕事で
蔵屋敷へ取り立てに回っていることを知る。

加野屋の商いが大変なのか、
自分の知らない外で
一体なにが起きているのか気になり
自分はこのままでいいのかと思い悩むのだった。

そのころあさは、
せっかく姉・はつに文を書けたにもかかわらず
もっといい言葉があったはずなのにと
ふゆに託した文の内容を悔やんでいたが
今は自分のできることをがんばろうと
気持ちをきりかえ奮起する。

あさは毎日のように蔵屋敷に通ったのですが
幕末の混乱の中、藩の人たちが
まともに取り合ってくれるはずもありませんでした。

何度もしつこく屋敷の中へ入り込もうとするあさに
しびれを切らせた藩の侍は門を閉じようをする。

が、そんなことで引き下がるあさではありません。

あさは立ち上がると草履(ぞうり)をぬぎすて
腹帯をパンッと叩くと大きくシコを踏み
閉じようとしている門へと突進していく。

「なんじゃ、このおなご!?誰かぁ~!」(侍)

あさの怪力に大の男がひとりでは抑えきれず
奥の助っ人を呼ぶ。

門の奥にふたりと押し合うあさを、
門番もふたりがかりで引きはがすと
地面へ放り出されたあさでしたが、

「また参ります!返していただくまで
なんべん(何度)でも来ますよって!!」(あさ)

そういうとあさはフンッ!!と
鼻息荒く帰っていくのでした。

そのころ山王寺屋では、
惣兵衛が店のきり盛りを必死にしているが
徳川幕府からの借入れの使者は減ることはなく
それどころか返済にくる様子がいっこうに見えなかった。

侍たちの金の無心に嫌気がさしていた惣兵衛は
「両替屋は打ち出の小づちやあらへん」
もうこの家には幕府に貸せるほどの蓄えはないと
悲壮な表情で主人の栄達に愚痴をこぼすが
店が苦しいなどと外に知られてはならないと
女将の菊が口止めする。

すると栄達も
「いくら大政奉還でも、
そう簡単に天下にかわりはない」と言い
いま幕府に恩を売っておけば何かあっても、
きっと助けてもらえると言い切るが
「ほんまにそうやろか。。。」と
惣兵衛は不服そうな顔で
自分の席へと戻ろうとすると
そこへはつが奥から出てきて
惣兵衛へ声をかける。

何度も妹のあさが訪ねてきていたのでは?と
はつが惣兵衛へ話していると、
そんなはつに菊は
最近のあさの評判の悪さを
はつへ話し出す。

「おんなだてらに毎日ふらふら
武家屋敷あたりを出歩いて
ろくなもんやあらへんてなぁ」(菊)

と、意地悪そうに言うとはつは
あさはあさなりに懸命に
「お家を守ろうとしている」そう話すと
自分たち姉妹は今井の父から
「妻の務めはお家を守ること」と
言い聞かされきたと話し、
自分にも少しでいいから
何が起きているのかだけでも
教えてほしいと惣兵衛に懇願する。

そんなはつに惣兵衛が何かを話そうとするも
「あんたの役目は子を産むことだけだす」と
姑の菊に言葉をさえぎられてしまう。

その役目も果たしていないのに
余計な詮索はしなくていいと
菊は言い放つと奥へと帰っていく。

菊の言いように眉をひそめる主人・栄達。

そのころあさは
今日も取立てへ行く準備をしていると
まだ一銭も返してもらえてないのに
今日も出かけるのかと新次郎が声をかける。

自分が行くことで少しでも返してもらえるなら
何度行ったことも無駄にはならないと
笑顔で答えるあさに新次郎は
「だるまさんもびっくりの根性してますなぁ」と
おどろいてしまう。

そこへ姑のよのがやってくると
最近外でいったい何をしているのかと
あさを訪ねてやってくる。

近頃よのが外へ出ると周りのものが
「あんたんところの嫁さんは
働き者でよろしいなぁ」と
笑ってこういうのだという。

「働きもの」と言われて喜ぶあさに
「褒めてんのやあらしまへん!」と
よのは厳しい表情でそういうと
天下の加野屋の若奥さんに
借金取りさせてるなどとうわさされて
自分がどんな気持ちでいるかと
とうとう泣き出すよの。

よのがずっと胸を痛めていたと
あさへ苦言をいう女中のかの
そんななか、
店のほうから大きな物音がする。

何者かによって大きな石が店に投げ込まれていた。

時代の変わり目を向かえ世の中は殺伐とし、
古くから大坂経済の中心であった両替屋は
さまざまな誤解を受け世間の風当たりも
厳しくなっていましたが、
しかし両替屋も苦しいのは同じ。

どうしてこんなことをと困り果てる新次郎。

一方あさは、何度追い返されても
こりずに取り立てに向かい続けていましたが
宇奈山藩の勘定方はいつも留守だといって
相手にされなかった。

それならとあさは、
今日は帰ってくるまで増させてもらうと言い
ついに門の前で座り込みまではじめるのでした。

そんなことにまで付き合うのは嫌だと
今にも逃げ出したい亀助にうめは
「腹くくりなはれ!」とはっぱをかける。

その姿に慌てた宇奈山藩の侍たちは
こんなところで居座られては変なうわさがたつ
ここではやめてほしいと頼むとあさは
「ほな どこやったらよろしおます?」と
笑顔で答える。

あさが通されたのは蔵屋敷で働く
男たちが雑魚寝する小屋だった。

あまりの臭いに顔をしかめるうめと
はじめてみる男ばかりの部屋に
あさはびっくりぽんです。

『あさが来た』第4週20話「若奥さんの底力」解説

今回は「矢立(やたて)」「大政奉還」について解説していきたいと思います。

矢立(やたて)」とは
見た目は喫煙パイプのような形をした
筆と墨壺を組み合わせた携帯用筆記用具で
今で言う筆箱のようなものです。

墨壺がついているので、
出先でもすぐにメモなどが取れる優れものです。

大政奉還
徳川慶喜による大政奉還は慶応3年10月。

朝廷と幕府の間で交わされていた
「大政」を朝廷に返上するというもの。

大政奉還の目的は、
内戦を避けて幕府を立て直して、
徳川宗家を筆頭とする政治体制を
樹立することにありました。

しかし、
この時点で徳川慶喜は
まだ征夷大将軍職を辞職していなかったため、
引き続き諸藩への軍事指揮権を有していたので
このこともあって栄達はこれから先も
そうがらりと世は変わらないだろうと
考えたのでしょう。

しかし大政奉還後、
薩摩藩を中心とする
討幕派による反乱が起き
江戸幕府の終わりを象徴する
歴史的事件へと発展します。

【なぜ加野屋に石がなげこまれたのか】→コチラ 第19話「若奥さんの底力」解説へ
【幕末の主な出来事一覧】→コチラ 第2話 「小さな許嫁(いいなずけ)」解説へ

『あさが来た』第4週20話「若奥さんの底力」感想

今回は、井の中の蛙な 回でしたね。
今まではおしとやかで
しおらしい女性が
良しとされてきましたが
時代が変わり
そんな女性も
奥で座ってばかりでは
いられない時代へと
入ってきました。

はつもようやくそのことに
気づき始めたようですが
山王寺屋の女将・菊の
大きな壁が立ちはだかります。

主人の栄達さんも
今井のお父さん・忠興さんや
加野屋の正吉さんに
ムリを言ってまで
はつを嫁にもらったのに
この仕打ち。。。

菊さんはそのことを
知らないのでしょうね。

栄達さん
なんとか言ってあげてほしいです。

今日の名言は
新次郎さんの 「だるまさんもびっくりの根性してますなぁ」 です
まさに七転び八起きですね!

とうとう蔵屋敷で座り込みをはじめたあさでしたが
そこでは困ると侍たちに通された部屋は
使用人の男たちが雑魚寝する箱部屋でした。
ようやく蔵屋敷の中へと入り込めたものの
あさは一体どうなってしまうのか!?

次回、『あさが来た』第21話「若奥さんの底力」お楽しみに!!!

『あさが来た』もくじ あらすじと解説・感想

  • このエントリーをはてなブックマークに追加

関連記事

コメント

  1. この記事へのコメントはありません。

  1. この記事へのトラックバックはありません。

ページ上部へ戻る