『あさが来た』23話「義父・正吉の決断、あさは金の卵だす。はつと惣兵衛の『へのへのもへじ』」

加野屋を囲む民衆に立ち向かったあさ(波瑠)でしたが、その現状を知るや
困っている人たちにお金を払ってあげたいと言だすあさに、正吉(近藤正臣)の
くだした決断は。。。

『あさが来た』第4週23話「若奥さんの底力」あらすじ

押し寄せる民衆を前にあさ(波瑠)は、
主人・正吉(近藤正臣)は
寝込んでいると説明するも
「商人はずるいわ、
自分に都合が悪いと
うまいこと逃げようとするからな」と
罵声を浴びせる町人。

その言葉にあさは
そんなに疑うなら奥へ行って
見てきてくれてもかまわないと言い返す。

「うち(加野屋)は両替屋。
お金をやりとりする商いだす。
お金という大事なもん扱うのに
お互いに信用せなんだら
どないなります?
ちょっと落ち着いとくれやす。

加野屋は
大坂でも一番といわれる両替屋。
そないウソつき呼ばわりされたら
立つ瀬がございまへん!」(あさ)

と、あさは啖呵(たんか)をきる。

しかし、民衆の中から
「あんたも女やったら
ちょっとは考えてくれたらどうなんや!」
と、声が聞こえひとりの母親が
乳飲み子を抱いてあさへ詰め寄る。

年よりも子どもも食べるものがなくて困っていると
訴える母親の腕の中では幼い子どもが泣いている
その姿を見たあさはひどく心をを痛める。

あさでもいいから、なんとかお金を
引き換えて欲しいと懇願する民衆たち。

店の中へと戻ったあさは
慌ただしく引き換えの準備をはじめ
義父・正吉の許しが出たら
できる限り引き換えてあげたいと話すあさに
新次郎(玉木宏)も大番頭の雁助(山内圭哉)も驚く。

今加野屋にある金を引き換えてしまうと
新政府からの要求にこたえられなくなると
苦言する雁助でしたが、そこへ
「あさちゃんの言うとおりにせえ!」と
主人・正吉の声がする。

榮三郎(吉田八起)に支えられ店へ出てきた正吉。

新政府も銀を使えなくするなんて
とんでもないことをしてくれたと憤る正吉は
困っている人には引き換えるようにと指示するが、
そんなことをすれば店がたち行かなくなると
雁助は正吉を制止しようと言葉を投げかけるも、
「かまへん!出しなはれ!」と正吉は一喝し、
「あさちゃんこれでよろしいねやな?」とあさに言い
「わしが許す、新次郎蔵を開けえ!」と劇を飛ばす。

あさは丁寧にひとりひとり話を聞き
結局ほとんどのお客さんに
金銀を払い戻してしまいました。

蔵の金銀のほとんどを払い戻してしまったあさは
主人・正吉と女将・よの(風吹ジュン)に頭をさげ、
「このご時世でみんな困ってはったからな」と
新次郎はと言うと肩をポンポンと叩いては
あさを慰める。

他人事ではないと呆れるよの
商いをするお金がなくなってしまった加野屋は
他からの借り入れを検討することになる。

主人・正吉の知り合いで
1件貸してくれそうなあてがあるという。

それは奈良の「玉利(たまり)」という男で、
正吉はその昔お金を工面してやったことがあり、
寺の修繕などを一手に引き受けて
一代で財を成した人物だという。

その話を聞いたあさは慌てて
旅の支度をはじめようとするので
そんなあさを引きとめようと
姑のよのも慌てて後を追いかける。

部屋に残された 新次郎に正吉は
「おまえに礼を言わねばならない」
そう言うと山王寺屋にもそうだが、
その昔山王寺屋が姉・はつとあさを
取り替えてほしいと言ってきたとき、
とんでもないことだと思っていたが、
新次郎の「あさちゃん好きや」の一言で
あっさり決まってしまった。

そんなこともあったと懐かしむ新次郎。

「この家の嫁にあさちゃんが来てくれたことは
ホンマによかったぁ。。。あのこは金の卵だす。」(正吉)

新次郎はいつもフラフラとろくでもない息子だったが、
「人を見る目だけはありまいたんやな」と言うと
褒めているようで褒めてないじゃないかと笑う新次郎。

「卵というのは
誰ぞが温っためてくれる者がないと
かえらしまへんねやで」(正吉)

と、正吉は新次郎へと言うと
あさを守って助けてやることも
新次郎の役目ではないのか?
自分や新次郎の代で
この加野屋を潰したくはないと話す
正吉の姿を廊下から見ていたあさは、
どこにも行かせないと止める姑のよのに

「いいえ、お母さま。
うち行かしていただきます。
このお家のためにできることしたいんだす!」

と、嫁として家を守る決意とよのへと告げるのでした。

一方、
山王寺屋でははつ(宮崎あおい)も
姑の菊(萬田久子)に対し
自分もお家のために何かできないかと
懸命に話していたものの、
「琴(こと)なんか弾けても
何の役にも立たへんかったなぁ」と
嫌みを口にするだけで
菊は聞く耳に持たなかった。

それどころか、今井家からはつと一緒にやってきた
お付のふゆ(清原果耶)を今日限りで
やっかい払いをしたとはつに告げるのでした。

さすがのはつもその言葉にショックを受け
屋敷中を駆け回ってふゆを探すも姿はみえず
はつは打ちひしがれて庭へ座り込むと
「もう嫌や。。。」と泣き崩れる。

ふと顔をあげたはつの目の前には井戸。

はつはあさの手紙のことを思い出し
井戸を覗き込むとあさの手紙を見つけ
はつはその手紙を取ろうと手をのばしたが
その拍子にはつは井戸に落ちてしまう。

はつが井戸に落ちてしまうところを
家を出ようとしていたふゆが偶然見かけ
大慌てで助けを呼びに走る。

井戸に落たはつではありましたが
大きなケガもなく尻もちをついた程度ですみました。

そしてはつはあさからの手紙を
井戸の底でみつけ手にとって見ると
そこには。。。。

へのへのもへじで書かれた顔と
「わろてね(笑ってね)」の文字。

どんないいことを書いてくれたのかと思ったら
「何やのコレ」と気が抜けて声をだして笑うはつ。

それは、はつが山王寺屋へ来て
はじめての笑顔でした。

すると井戸の上から
はつの名前をを呼ぶ声が聞こえ
上を見上げるとそこには、
はつを心配するふゆと
惣兵衛(柄本佑)の姿があった。

ふたりの姿に安堵するはつ。

「大丈夫か!
今行ったるさかいな!!!」(惣兵衛)

惣兵衛は慌てて柱へ縄を結ぶと
必死に井戸の底へと降りていく。

惣兵衛が帰っていたことに驚いたはつは
きょとんとした顔で「お帰りだしたか」と言うと

「お帰りだしたかやあれへんわ!!
何してんのや!」(惣兵衛)

惣兵衛に怒られ恐縮するはつでしたが、
そんなはつを惣兵衛は抱きしめると

「よかった。。。
死んだかと思った。
よかったぁ。。。」(惣兵衛)

と、はつを抱きしめ安堵の涙をながすのでした。

あまりに強く抱きしめられはつは
息ができなくなって苦しくなり
ポンポンと惣兵衛の背中を叩くと
はたと我に返った惣兵衛は
恥ずかしそうにはつに向きなおす。

惣兵衛はさっきまで
はつが笑っていたような気がして
その理由をだずねると
そういえばコレ旦那さまにちょっと似ていると
そう言ってはつは惣兵衛にあさの手紙を見せ
ふたりは井戸の中でクスクスと笑いあうのでした。

1868年9月(明治元年)

そして時代は明治へと変わり
あさは正吉の代理として
奈良に借金の申し込みに向かっていました。

そのころはつは。。。

女将・菊に呼び出され、
はつと惣兵衛は居間で座らされいると
突然菊から「京都へ行きなはれ!」と言う。

はつの実家の今井家は新政府とつながりを持ち
新政府御用達になっていたことを聞きつけた菊が
ふたりに京都のはつの実家へ行って
お金を借りてくるようにと告げるのでした。

さすがの栄達(辰巳琢郎)も
「なんてことをさせるんや!」と
菊の言葉に批判の声をあげるが
菊は聞く耳に持たず
「あんたたちにできることは
それしかあらへんのやさかい!」と
菊は惣兵衛とはつ言い放つ。

惣兵衛はそんな菊の言葉に
無言でうつむいていたが
ひざに置かれたその手は
強く握り締められていた。

『あさが来た』第4週23話「若奥さんの底力」解説

今回は「へのへのもへじ」「1868年 明治元年の出来事」について解説していきたいと思います。

へのへのもへじ」とは
江戸中期ごろから使われる文字遊びで
「へ」「の」「へ」「の」「も」「へ」「じ」
この7つの文字を使って人の顔を模した
文字絵を描くものです。

発祥の起源は京都・大坂と言われています。

 

1868年 明治元年の出来事
この明治元年に徳川幕府が鳥羽伏見の戦いで新政府軍に敗退し、
徳川幕府の終焉を迎えます。そしてここから怒涛の外交交友が行われ
大坂の急速な発展と通貨問題など大きく時代が動いていきます。

《明治元年に起きた主な出来事》

  • 鳥羽伏見の戦い
  • 鳥羽伏見に敗れた幕府が、大阪に逃げ帰る
  • 神戸事件(明治最初の外交通貨問題がおきる)
  • 明治天皇元服
  • 大阪府庁が設置される
  • 大阪が輸入港として開港
  • 江戸を東京と名称変更
  • 大阪造幣局に貨幣鋳造機が設置される
  • 大久保利通、京都で岩倉具視、木戸孝允と天皇の京都入りを話し合う
  • スペインと通商条約を結ぶ

【神戸事件(外交通貨問題)について】→コチラ 第2話 「小さな許嫁(いいなずけ)」解説へ
【今井家の転機したタイミング】→コチラ 第16話 「新選組参上!」へ

 

『あさが来た』第4週23話「若奥さんの底力」感想

今回は、やはり姉妹ですね!な 回でしたね。

やはりはつもあさの姉だけあって
実はなかなかのおてんばさんなのでは?

そんな一面が見られた回でしたね。

だって、井戸に落ちても「痛たた」ですんでしうし
「旦那さま、お帰りだしたか」とキョトンと
してしまうところとかあさとそっくりでしたね(笑)

そしてそして!!

やっと見れました!

惣兵衛の本当の愛の形!!!

今までぶっきらぼうだっただけに
今回の素直な感情を見せた惣兵衛さんに
嬉しくなった方も少なくないでしょう!

幸せそうなふたりが見れて私は嬉しいです!

今日の名言は
惣兵衛さんの
よかった。。。死んだかと思った。よかったぁ。。。」です。
もう、一緒にもらい泣きしてしまいました。

民衆たちへ払い戻してしまったあさ
加野屋の蔵は空になってしまい
店は大ピンチ!!
奈良の玉利(たまり)という人物に
借入れをもし込みに向かったあさですが
一体どうなるのでしょうか!!??

次回、『あさが来た』第24話「若奥さんの底力」お楽しみに!!!

『あさが来た』もくじ あらすじと解説・感想

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