『あさが来た』34話「はつの出産とあさの覚悟、新次郎に伝えた決意とは!?」

あさ(波瑠)を訪ねてやってきたはつ(宮崎あおい)が突然産気づき
加野屋は大騒ぎになるが、はつは無事に元気な赤ん坊を出産する。
そんな中、あさのもとに山屋から九州の炭坑が売りに出ているという
話が舞い込み、あさは。。。

『あさが来た』第6週34話「妻の決心、夫の決意」あらすじ

あさ(波瑠)を訪ねてきた姉・はつ(宮崎あおい)が突然産気づき
加野屋は蜂の巣をつついたような騒ぎになっていた。

はつの子が生まれるのを今か今かと待っていると
そこへ新次郎(玉木宏)が慌てて駆けつけてくる。

すると、はつのいる部屋から産声が聞こえてくる。
「よかったぁ、お姉ちゃんがややこを産みはった!」(あさ)
手をとりあって喜ぶあさと新次郎は

「男の子、女の子どっちやろなぁ」(あさ)
「どっちやろなぁ」(新次郎)

「かいらしいやろなぁ
(かわいいだろうなぁ)」(あさ)

「かいらしいやろなぁ
(かわいいだろうなぁ)」(新次郎)

と、自分のことのようにふたりは喜び合うのでした。

はつは無事に元気な男の子を出産。

その後、はつは突然のことで迷惑をかけたこと
手厚く面倒を診てくれたことを加野屋一家に礼をいうと
迎えに来たふゆ(清原果耶)と共に
産後間もないにもかかわらず
そうそうに加野屋をあとにする。

はつのことが気になるあさは近くまで見送りに出る。

おめでたい空気の中、
正吉(近藤正臣)やよの(風吹ジュン)は、
あの赤ん坊が加野屋の子だったらどんなによかったか
はつが加野屋の嫁だったらよかったのにと
はつの子どもを目の当たりにしてよのは
ますますあさと新次郎の跡継ぎ誕生に期待を寄せ
つい口から愚痴がこぼれます。

そんなよのを新次郎と正吉がたしなめていると
戸の外で物音が聞こえる。

新次郎が慌てて戸を開くとそこにあさが立っていた。

「今の話し聞いてはりましたんか!?」(新次郎)

心配する新次郎にあさはなにも聞いていない
はつの青物のかごを取りに来ただけだと言って
バツが悪いように奥へと駆けていってしまう。

そんなあさの姿に3人は申し訳のない気持ちになり
正吉がよのの肩を叩くと

「うちはいけず(いじわる)言うた訳やあらしまへん。
正直な心が口から出てしもただけだす。」(よの)

と、すねたようによのは口をとがらせるのでした。

そのころ、山王寺屋一家のいる納屋では
義父・栄達(辰巳琢郎)が初孫の姿に目を細めていた。

「お前が無事に育つように
おじいちゃんますます
気張り(頑張り)ますでぇ」(栄達)

大喜びする栄達とは正反対に姑の菊(萬田久子)は
これだけ長い間帰ってこないのだから
惣兵衛(柄本佑)はもう帰ってこないだろうと口にする。

どこにいるのかわからない惣兵衛にはつは
自分たちの子どもが生まれたことを報告し
初夏の空にかたりかけるのでした。

それからしばらくして
明治政府は全国の藩を廃止し新しく県を置きます。

そして同時に藩が抱えていた負債を
肩代わりしようと考えたのですが
大名たちに肩入れした政府は
古い借金は棒引き(帳消し)にし、
新しい借金は50年かけて無利息返済という
驚くべき内容のものでした。

政府につくしてもこんなことしかしてくれないのなら、
やはり新しい商いを考えないと
これから加野屋が生き残る手立てはないと
あさは主人・正吉に進言する。

近頃のあさはますます商いに精力的になっていて
その様子を中番頭・亀助(三宅弘城)が嬉しそうに見ていると
亀助は手代・弥七(竹下健人)が含み笑いをしていることに気づき
その理由を尋ねる。

すると。。。

「そろばんを持った番頭さんと若奥さん
東大寺の仁王さんにそっくりや思いまして」(弥七)

そういわれて亀助がふたりを返り見ると

「あーーーー」(雁助)
「うーーーん」(あさ)

と、険しい顔をしたふたりがそろばんをはじくその姿に
思わずおかしくて笑ってしまう弥七と亀助そしてふゆ。

ふゆはあれから少しして、
加野屋で働くようになっていました。

そんな政府の通達に対応すべく
政府が肩代わりするというお金が一体いくらになるのか
早急に確認しなければならないと慌てる正吉は
大番頭・雁助(山内圭哉)とあさに激を飛ばす。

「へぇ(はい)!」(あさ・雁助)

まるで男衆のように働くあさの姿に
さらに亀助たちはまたおかしくて笑ってしまう。

そんな中、あさを尋ねて山屋の与平がやってくる。

山屋与平(南条好輝)はあさに本物の石炭と九州の炭坑が
売りに出されるという話を持ち込んできたのでした。

石炭の美しさに目を輝かせるあさがいい石炭だというと
その石炭の良さがわかるとはと驚いた山屋は

「さすが加野屋の四男坊!」(山屋)

と、あさをおだてて喜びますが。。。

「四男坊???」(あさ)

その言葉に驚くあさに山屋の与平は
あさがあまりにも男のようによく働くので
世間では加野屋は嫁をもらったのではなく
息子を増やしたようなものだなと
評判になっていると話す。

七輪の中で赤く輝く石炭の光りに
心踊るあさです。

この石炭の山の持ち主の櫛田(くしだ)という人物が
山をそうそう売りに出したいと言っているという
その筑前の炭鉱には良質な石炭が取れるという話を
主人・正吉に説明するあさと与平。

一通り話をすませると与平は席をはずし帰っていきます。

炭鉱を買うなら今しかないと正吉に迫るあさでしたが
山をかう予算はまだまだ足りていない状況です。

しかしあさは、最初は半額を支払い
あとの残りは3回の分割払いにできないか
櫛田にじきじきに掛け合いに行くというあさ。

そんなあさに正吉は、その「覚悟」を問います。

嫁が長期間家を空けるということは
本来あってはいけないこと、
そのことをよく考えてみて、
それでもやると言うのであれば
自分はもう止めないと話す正吉。

その夜、
あさが地図を見ながら物思いにふけっていると、
そこへ新次郎が部屋へ入ってくる。

「地図なんか見て何してますのや?」(新次郎)

あさは新次郎に九州へ行くしての
最短の時間を考えていたと話します。

門司(もじ)から炭鉱まで船を降りてから
その日についても最低でも3日の道のり、
お金の談判も何日かかるかもわからない
1ヶ月、いや、もっとかかるかもしれない
そう話すあさに新次郎は

「何が言いたいんねんな?ん?」(新次郎)
そう、優しくあさへ尋ねるとあさは

「どうかお家のために。。。

。。。。。。。。。

お妾さんを囲うておくれやす!」(あさ)

そう言って頭をさげるあさの言葉に
固まる新次郎です。

『あさが来た』第6週34話「妻の決心、夫の決意」解説

今回は「明治時代 藩から県に変わる」「東大寺の仁王さん」「門司(もじ)」について
解説していきたいと思います。

明治時代 藩から県に変わる」とは
明治維新初期の明治4(1871)年7月14日、
明治政府はこれまでの藩制を廃止し
地方統治を大きなくくりで統括する
府と県に一元化しました。

この行政改革のことを廃藩置県(はいはんちけん)と言います。

東大寺の仁王さん」とは
東大寺は奈良県にある華厳宗大本山 東大寺のことで
この東大寺には2体金剛力士像が安置されています。

弥七の言っていた仁王さんとは、
この東大寺にある金剛力士像のことをさしています。

《仁王像とは》
金剛力士像は一般的に「仁王}(におう)」と称されることが多く、
日本にある寺院では入口の門の左右に
仁王像が立っているのをよく見かけるかと思います。

仁王像は阿形・吽形の一対として造像するのが原則で
像の様相は上半身は裸で筋骨隆々とした逞しいもので
阿形(あぎょう)像は口を開いた怒りの表情をあらわにし、
吽形(うんぎょう)像は口を閉じた怒りを内に秘めた表情を
表すものが多くみられ、このような造形がもつ意味は、
寺院内に悪いものが入り込むことを防ぐ守護神としての
意味合いを持っています。

そして、この仁王像からできた言葉もあり
互いに息を合わせるという意味の
「阿吽(あうん)の呼吸」というものがあます。

口を開く「阿(あ)」と口を閉じる「吽(うん)」
これら2つが対になってひとつのもの
一連の動作「万物の根源」としての
意味合いからこの言葉が生まれました。

門司(もじ)」とは
門司(もじ)とは福岡県北九州市にある地名で
現在は関門トンネルや関門橋で山口県下関と結ばれています。

大阪市内から九州・福岡までの距離はざっと340km
現代の車で向かえば4時間半でいけてしまう距離ですが
当時はまだ馬車や船・歩きなどの交通事情もふまえれば
当時であればやはり往復1ヶ月以上はかかる道のりだったと
推測されます。

【筑前の石炭とは】→コチラ 第29話 「お姉ちゃんに笑顔を」解説へ
【お妾さんとは】→コチラ 第33話 「妻の決心、夫の決意」解説へ

『あさが来た』第6週34話「妻の決心、夫の決意」感想

今回は、あさの一大決心!?な 回でしたね。

とうとうあさちゃん言ってしまいましたね。

一個人としてはそこまでの炭鉱への熱意には
本当に驚いてしまうばかりです。

姑・よのさんの言葉を聞いて子どものことを焦って
そのそうなことを言ってしまったのかもしれませんが

まさか新次郎さんもあさからそんな言葉を
聞くことになるとは思っていなかったでしょうし

とてもショックなのではないかと心配でなりません。

今日の名言は
弥七さんの

そろばんを持った番頭さんと若奥さん
東大寺の仁王さんにそっくりや思いまして」 です。
本当に雁助さんのお顔が仁王さまのようになっていましたね(笑)

いよいよ覚悟を決め九州へ行く決心をしたあさ
そんなあさに「お妾さんを囲ってほしい」と
頭をさげられた新次郎。
このふたりは一体どうなってしまうのか!?
次回、『あさが来た』第35話「妻の決心、夫の決意」お楽しみに!!!

『あさが来た』もくじ あらすじと解説・感想

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