『あさが来た』39話「あさと炭鉱夫たちとの激闘。はつ、惣兵衛をみつけるもすれ違い。」

炭鉱のことを少しでも知りたいとあさ(波瑠)は、ひとり坑道に入ろうとすると、
炭鉱夫たちの親分・治郎作(山崎銀之丞)に引っ張りだされてしまう。
炭鉱がどれだけ危険な場所なのかと治郎作から聞かされたあさは反省する。
一方、大阪では五代友厚(ディーン・フジオカ)がはつ(宮崎あおい)のもとを訪れ
惣兵衛の消息について重要なことを告げる。。。

『あさが来た』第7週39話「だんな様の秘密」あらすじ

少しでも炭鉱のことを知ろうとあさ(波瑠)は、
炭鉱道へ入っていったところを治郎作(山崎銀之丞)見つかり
外へ連れ出され何をしていたのかと怒鳴られてしまう。

炭鉱夫たちと話しをするためにも炭鉱のことを知りかった
このままでは大阪へも帰るわけにはいかないと話すあさに、
治郎作は炭鉱仕事の厳しさ、危険さ、あさがしたことが
どれだけ危険なことだったのかを怒鳴りつけるように話す。

炭鉱がどれだけ危険な場所なのかを知ったあさは
自分のしたことがいかに危険なことだったのかに気づき
治郎作へ頭をさげるが治郎作はあさへ振り返ることもなく

「俺に謝るな! 山の神さんに謝れ!」(治郎作)

そういうと治郎作は去っていってしまう。

「山の神さんも すんまへんだした!」(あさ)

反省するあさを治郎作の妻・カズ(富田靖子)が見つめています。

そのころ、大阪の新次郎(玉木宏)のもとには
あさの書いた手紙がとどいていました。

旦那さま、まだ到着して少ししかたっておりませんが
こちらは驚くようなことばかりです。
炭鉱夫のみんなは おなごのうちの言うことを聞こうとせず
全然仕事をしまへん。
このままやったら アカンて一度は自分で
少しでも掘ったろて思ったんだすけど。。。】

「うわぁ!やめてくれ!」(新次郎)
あさからの手紙を読みながら新次郎は
あさがまた無茶なことをするのではなかと
ヒヤヒヤしながら読み続ける。

【そやけど それはうちなんかには
到底できることや あれへんかったんだす。】

「当たり前だす。何してはりますのや!」(うめ)

新次郎の横でうめ(友近)もあさの手紙を見ていた。

【うちはいま自分の世間知らずを深く反省しております。
それに鉱山には炭鉱夫の男衆だけではなく
うちなんかとは比べもんにならへんほど活気ある
頼もしいおなごはんが ようけ(たくさん)いたはります。】

「ふ~ん」(新次郎)

新次郎は興味深そうにあさの手紙を読み進めます。

【ここでは多くが夫婦や親子 兄弟など
ふたり一組で仕事をし びっくりぽんなことに
おなごも岡出し(おかだし)というて
男の掘った石の運び出しをして働いているんだす。
そやから おなごも薄い着物一枚で細い坑道を潜り
顔も体も真っ黒にして 朝から晩まで命がけで働き
さらに それが終われば炊事に洗濯、ややこ(子ども)の世話と
山ほどのおなごの仕事をして。。。
そないな大変なことがようできると思いますけど
おなごはんたちは それも苦と思わへんのか
笑顔を絶やしはれへんのだす。
それに比べ うちはなんという考えの狭い
世間知らずの子どもやったんやろか。。。
そやけどうちも 加野屋を任された身として
ここで諦める訳にはいかしまへん。】

「ほんまにもぅ。。。
諦めて帰るいう考えは あらへんのかいな」(新次郎)

呆れたようにあさのお付き・うめに語りかける新次郎に
うめは、あのあさがここまで反省するとは九州の炭鉱は
思っていた以上に厳しいところなのだろうと驚くのでした。

そのうめの言葉にさらにあさのことが心配になる新次郎。

一方、はつ(宮崎あおい)のもとに西洋の服を身にまとった
紳士風の男が訪ねてやってくる。

「突然ですみません。
山王寺屋のおはつさんですな?」(紳士)

その男とは、五代友厚(ディーン・フジオカ)でした。

五代が、あいさつも早々にはつへ
惣兵衛(柄本佑)の消息についての重大な情報を語りだす。

五代は、あの噂を耳にしてから
独自に惣兵衛の行方を探していたのでした。

その結果、惣兵衛は寺町のたまり場に
よく出入りをしていることをつかんだと話すと
あのあたりは女性が行くようなところではない
もし、はつの許しが得られるのであれば
自分の方でもう少し詳しく調べてると
話す五代にはつはお言葉は嬉しいですけど。。。

これは内輪の話なので自分たちで解決させてほしい
それに、自分と五代は面識もないのに
このように親切にしてもらっても困ると
はつは率直に五代に物言いする。

訳ならあさに聞いてくれという五代は

「それにしても 似てないようでよう似た姉妹のようですなぁ」(五代)

と、はつの物怖じしない物言いにあさの面影を見て
嬉しそうに笑うのでした。

そしてそのころ炭鉱では。。。

あさが炭鉱に来てから、もうすでに10日が経っていた。

あさは親方・治郎作へもう一度炭鉱夫たちと
話しをさせてほしいと頼み込むがそこへ
「支配人の自分を通さずに
親分さんと勝手に話すのはやめてほしい」と、
山の支配人の宮部(梶原善)が口を挟む。

そんな宮部にあさは
「宮部と話をしてもなんの意味もない」
そう言い放つと

「あんさんが大事なんは ご自分の保身だすわな?
うちはそないな ホンマは自分の考えなしに
日和見(ひよりみ)を決め込むお人が一番苦手だす!」(あさ)

そんなあさの歯に衣着せぬ物言いに
その場に居合わせる治郎作も
思わず笑ってしまう。

そんな治郎作にあさは向かい直ると
自分がわざわざ九州までやってきたのは
言い争うためではないときっぱり言う。

そして、山を休んで困るのは加野屋だけではなくて
治郎作や炭鉱夫たちも苦しいのは同じはずだというと
もう一度話し合いの場をもうけてほしいと
あさは親分・治郎作へ頼み込む。

日中何もすることがないので
縫い物をするあさと亀助(三宅弘城)。

そしてあさは炭鉱夫たちとの話合いの場を
もうけてもらうよう治郎作へ頼んだことを
加野屋の中番頭・亀助に報告する。

まだあんな野蛮な連中と話し合いをするのかと
亀助はあさが炭鉱夫たちとケンカにならないかと
心配していた。

「なぁ、亀助さん。
旦那さま 今頃なにしてはるやろなぁ?」(あさ)

突然の問いかけに戸惑う亀助にあさは

「旦那さまは 働かへんし、力仕事も苦手やし
ふらふらしてはるし。。。
炭鉱夫さんたちの言うはってたとおり
腰抜けか腰抜けやないかいうたら
どっちかいうたら。
少し抜けてはるかもわからへん。」(あさ)

「ムハハ。。そうだすなぁ。
どっちか言うたら 少~し抜けてはる。。。って
なんてこと言いはるのや!」(亀助)

あさの遠慮のない言葉に本音を漏らしかけた亀助でしたが
建前を思い出して慌てる。

しかしあさはそんなことはおかまいなしに話を続けます。

「せやけど(新次郎は)決して
アカンたれやあらしまへん!」(あさ)

そういうあさは、疑問に思いだします。

なにか言うとすぐに「おなごのくせに」という炭鉱夫たちと
何も言わずに自分にいろいろなことを任せてくれる新次郎と
どちらが「男らしい」のだろうと考え込んでしまう。

「どうですなぁ。。。
男らしいって 何なんだっしゃろうな?」(亀助)

あさのそんな素直な言葉に亀助も同意すると
あさは大きなため息をついて
「旦那さまに会いとうございます。」と、
寂しさをもらすのでした。

あさは新次郎がそばにいないことが
こんなにも心細いものなのかとということを
しみじみ感じてしました。

一方、はつも藍之助を栄達(辰巳琢郎)にあずけて
ひとり心細い思いで五代から聞いた場所へと
向かっていました。

そんなとき、ある一軒の家から
惣兵衛の怒鳴り声が聞こえ
はつがその家を覗き込む。

するとそこには、
頭はボサボサ、ひげも伸び放題で
立つこともふらふらとヨタつく
あわれな惣兵衛の姿がありました。

思わずはつはその家の中へ駆け込んでいこうとするが
その途中で人とぶつかってしまい謝っている間に
惣兵衛の姿はそこにももうありませんでした。

そして夜

またもやあさと炭鉱夫たちとの
平行線の話し合いが行われる。

必死に抗夫たちを説得するあさに
「大阪の加野屋は潰れかかっているという噂だ」
「おなごなんかを表に出すような見せは
炭鉱をやってもうまくいくはずがない」

それどころか

「今より倍の賃金になるなら働いてもいい」

と、炭鉱夫たちはあさに罵声や無理難題をぶつける。

そんな炭鉱夫たちの言い分にあさは
いつまでも実のない話ばかりするのはやめて
しっかりといい方向に向かうように話し合うことを提案するも。

そんなあさの言葉も気に入らない炭鉱夫たちは
自分たち九州の男は生まれたときから
洗濯物も女とは別々にしているものなのに
そんな女と話すなど馬鹿らしいと暴言を吐く。

「帰れ!帰れ!」と罵られたあさは
とうとう我慢も限界になり腹にすえかね

「この卑怯者!!」(あさ)

あさは男たちの野次を一蹴すると

「おなごやからいうて、はじめから見下して。。。

大体あんたら、
一体だれから生まれてきた思うてはりますのや!
おなごやいうて、舐めたらあきまへんで!

うちはあんたらと
まともな話し合いがでけへん限り
決して大阪には帰りまへん!

男も女も お互い助け合うて
ええ世の中を作らんことには
どないなりますねん!

この石頭!!!!」(あさ)

あさが思いのたけを言い放つとひとりの炭鉱夫が
「せからしか!この転婆女郎(てんばめろう)が!
(うるさい!この・・女性蔑視する言葉・・が!)」と、
あさに掴みかかり押し倒してしまう。

「おい!いい加減やめんか!!」(治郎作)

あまりに興奮した炭鉱夫たちに治郎作がとめに入るが

その時

バーン!!!!

あさは今まで聞いたことのない大きな音に驚く。

そんなあさの懐からこぼれ落ちたと思われる
風呂敷の中からチラリと見えるものは
五代から手渡された「お守り」でした。

黒光りするそれを見た炭鉱夫たちは
その物に恐れおののいて、あさから離れていく。

あさは茫然としたまま
その風呂敷から五代から手渡された
その「お守り」を手に取るのでした。

『あさが来た』第7週39話「だんな様の秘密」解説

今回は「日和見(ひよりみ)」「炭鉱で女たちが歌っていた歌」について
解説していきたいと思います。

日和見(ひよりみ)」とは
江戸時代ごろの天気観察のことです。

つまり天気を観て行動を決めるかのように移り気で
定まった自分の考えで動くのではなく、
周りの形勢などを見て有利な側へ
見方しようとする打算的な考えことです。

一般的には政治的な場で
相手を侮辱する時などに使われます。

炭鉱で女たちが歌っていた歌」とは
炭坑節(たんこうぶし)と呼ばれるもので、
これは現代でも夏場にお祭りなので聞かれる
「月が出た出た♪」というあの歌です。

この歌のもとは九州は福岡県の三井田川炭鉱で働く
女性たちが歌っていた『伊田場打選炭唄』がもとになっています。
【歌詞】炭坑節(たんこうぶし)
月が出た出た 月が出た(ヨイヨイ)
三池炭坑の 上に出た
あまり煙突が 高いので
さぞやお月さん 煙たかろ(サノヨイヨイ)

あなたがその気で いうのなら(ヨイヨイ)
思い切ります 別れます
もとの娘の 十八に
返してくれたら 別れます(サノヨイヨイ)
一山 二山 三山 越え(ヨイヨイ)
奥に咲いたる 八重つばき
なんぼ色よく 咲いたとて
サマちゃんが通わにゃ 仇の花(サノヨイヨイ)
晴れて添う日が 来るまでは(ヨイヨイ)
心一つ 身は二つ
離れ離れの 切なさに
夢でサマちゃんと 語りたい(サノヨイヨイ)

【カズが持っていた鳥かごの理由とは】→コチラ 第37話「だんな様の秘密」解説へ
【五代からのお守りエピソード】→コチラ 第36話「妻の決心、夫の決意」へ

『あさが来た』第7週39話「だんな様の秘密」感想

今回は、惣兵衛見つかるな 回でしたね。

ようやく惣兵衛さんが見つかったと思いきや
とんでもない姿になっていましたね。。。

まさか惣兵衛さんがあんなに
やさぐれてしまうなんて結構ショックでした。

てっきり、もう一旗立てようと
ひとり奮起しているんじゃないかなって
いいように思っていたので。。。残念です。

今日の名言は
あさちゃんの 「この石頭!!!!」 です。
見ていたみなさんも この一言で少しスッキリしたのではないでしょうか?

炭鉱夫の男たちに囲まれ身の危険に置かれたあさ
そんなあさが手にしたのは五代友厚から手渡された「お守り」でした。
あさはその「お守り」をどうしてしまうのか!!??

次回、『あさが来た』第40話「だんな様の秘密」お楽しみに!!!

『あさが来た』もくじ あらすじと解説・感想

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