『あさが来た』42話「明かされる新次郎の秘密とあさと宮部の相撲対決!勝敗は!?」

やる気満々のあさ(波瑠)と相撲対決をすることになったのは、九州炭鉱の支配人
宮部源吉(梶原善)。親分・治郎作(山崎銀之丞)と新次郎(玉木宏)が手に汗握り
見守る中で行われた相撲の勝敗は!?相撲の決着もすんだその夜。新次郎は
あさに今まで誰にも明かさなかった自分の過去秘密を話しはじめる。。。

『あさが来た』第7週42話「だんな様の秘密」あらすじ

あさ(波瑠)が相撲をとると言うと
次々と炭鉱夫たちが名乗りをあげるが

「こんバカたれが!
おなごを投げ飛ばして どげんするとか!
そげなもん クソの自慢にもならん!」(治郎作)

いつからそんな腰抜けになったのかと
治郎作(山崎銀之丞)は男たちを叱りつける。

「そげゆうても親方
やりたいち言いだしたんはあっちやけ」(福太郎(北原雅樹))

そしてあさも「そうやすやすとは投げ飛ばされる気はない」と
どや顔で言ってのけるので治郎作は困ってしまう。

「そうか。。。
売られた勝負は買わんといけんのぅ。。。」(治郎作)

「かかか、買わんといてぇな」(新次郎)

夫・新次郎(玉木宏)が慌てて治郎作の袖口を引っ張るも
当のあさは「それやったら親分さんどないだす?」と
イタズラな笑顔を見せるので

「は?俺か!?」(治郎作)

「ひえぇーーーー!!」(亀助)

あさの言葉に驚きと悲鳴があがると治郎作は面白そうに笑い

「フンッ あいにくやが
わしら山の男おなごと勝負やらせん。
そうちゃのう。。。」(治郎作)

治郎作はどうするかと考えていると
ちょうど目の前に支配人・宮部(梶原善)が目にとまる。

そして、治郎作は「あんたやっちくれ。」と言い
炭鉱の支配人・宮部に白羽の矢が立ったのでした。

「なして俺っち。。。」(宮部)

「望むところだす。
どうぞ よろしゅうお願い致します。」(あさ)

落胆する宮部とは正反対に嬉しそうなあさです。

簡易に作られた土俵の上にはあさと宮部そして
行司(ぎょうじ)の亀助(三宅弘城)が立ちます。

勝負を前に見事な四股(しこ)を見せるふたりに
その場に居る男も女もだれもが握る拳に力が入る。

ジリジリと互いを見つめ火花を散らすふたり。

「はっきょぉ~い。。。のこったぁ!!!」(亀助)

全員が固唾を飲んで見つめるなか
亀助の行司で勝負が蓋が切って落とされ
亀助のかけ声同時にふたりはがっしりと
互角の組み合いになる。

どちらも真剣に取り組むなか
「のこった!!のこった!!!」と
亀助の行司が響きます。

「バカか。おなごに本気で勝とうとする
バカたれがおるかぁ!」(治郎作)

「ホンマだすわ。
あさ投げ飛ばしたれ!!!」(新次郎)

「宮部さんも男の意地見せないかんばい!」(福太郎)

あさと宮部は大きな声援を受けどちらも必死
しかし、男の宮部が力押しであさを
土俵際まで追い詰めたそのとき

「頑張り 奥さん!!
負けたらつまらん!!!」(カズ)

治郎作の妻・カズ(富田靖子)が思わず前へ出てくると

「そうちゃ奥さん!!
こん炭鉱が懸かっとんとぞぉ!!
頑張らなたい!!!」(治郎作)

治郎作もあさへ大きな声援を送る。

その声に力を得たあさは「へぇ!」と返事をし
宮部顔を手で押し退け「行けぇ!あさぁ!!」と
新次郎の声が響くなか宮部の腰帯を取る。

「右四つで残したで!!」(新次郎)

「のこった!!のこった!!!」(亀助)

宮部の腰帯を取ったものの力負けするあさは
またもや土俵際まで追い詰められるが。。。

「えいやぁっっ!!!」(あさ)

。。。。。。。。

投げ飛ばされ呆気にとられる宮部。

「下手投げで
白岡あ。。。あさの勝ちぃいいいい!!!」(亀助)

炭鉱は割れんばかりの歓声に包まれます。

「奥さん強かぁ~
本当に本当にすごか!」(カズ)

熱を帯びた表情であさのもとへ駆け寄ってくる
カズと炭鉱夫の女たち。

新次郎の前で行われた相撲の勝負は
見事あさの勝利で幕を閉じました。

勝負も一段落ついてあさと炭鉱夫たちは
小屋で一息つきながら改めて互いに顔をあわせる。

カズから手渡されたお茶を飲み干しほっと息をつくあさに
親分の治郎作と炭鉱夫たちは姿勢を正して座ると

「奥さん。。。
今まで無礼ばっかりしち悪かった!」(治郎作)

一同はあさの根性に恐れ入ったと頭をさげる。

そんな治郎作たちにあさは頭をあげてほしいと言うが
治郎作は首を横にふると申し訳なさそうにあさに話し出す。

「ほんなごつな(本当は)
ピストルば見せられたときにゃ
しかたのう働こうかぁっち
そげ思っちょった。」(治郎作)

治郎作の言葉にハッとするあさ。

しかし、これからは違う!
そう治郎作は言うとにっこり笑って

「これからは俺たち 加野屋さんとのために
気張って石炭堀りますけ!」(治郎作)

治郎作の決意表明に炭鉱夫たちも口々に
「よろしくお願いします!」
「お願いします!」と頭をさげます。

その言葉にあさは心から感謝し
「おおきに!おおきに!」と
治郎作たち炭鉱夫に深く頭をさげるのでした。

そんなあさの誠意に治郎作奮起し

「よかか、お前らぁ!
奥さんとの約束どおり
今まで怠けとった分まで
ようけ(たくさん)石炭掘るとぞ!!」(治郎作)

そのかけ声に炭鉱夫たちも勢いづき
ぞくぞくと炭鉱へ向かう。

そんな炭鉱夫たちの姿をあさは
「行っておいでやす。
よろしゅうお頼みもうします。」
と、嬉しそうに見送ります。

こうしてあさは

ようやく炭鉱で働く炭鉱夫たちの信頼を
得ることができたのでした。

炭鉱では治郎作は一心不乱に石炭を採掘し
妻・カズもいつも以上に岡出し(おかだし)作業に精を出す。

喜んでいたのもつかの間

そのころあさたちのいる小屋では
新次郎が明日大阪へ帰ると言いだし
荷仕度を始めるのであさは残念がります。

いつまで炭鉱にいるのかと新次郎が訊ねるとあさは
一度炭鉱に入って現場がどのようなところなのか
自分でも確かめたい。

それでなければ炭鉱を仕切るなんてことはできない
それに、炭鉱に入る際は親分の治郎作も同行するので
なにも心配はいらないとあさは新次郎に告げる。

まだまだ大阪に帰ってこないつもりのあさに
新次郎は少し残念そうな顔をするので
あさは「すんまへん」と申し訳なそうに言うが

「そやけど、これもみんな旦那さまのおかげだす。」(あさ)

あさの言葉に驚く新次郎は自分は何もしていないと言うも
あさは新次郎がいてくれるから働けるのだと話すと
それが今回、新次郎と離れてみて改めてよくわかったと口にする。

そしてあさは、
新次郎さえ良ければこれからは自分と一緒に
加野屋を。。。とあさの言葉を遮るように
「わてなぁ。。。」と新次郎が話しだす。

新次郎には大番頭の息子で仲の良い幼馴染みがいた。

新次郎たちが10歳になるころ
その大番頭は加野屋からのれん分けをして
近くに小さな両替屋をだすことになった。

そのころ大阪でもうめ(友近)が雁助(山内圭哉)から
新次郎の秘密について話しを聞いていました。

その大番頭は加野屋でも長い間、
主人・正吉(近藤正臣)の下で働いていて
当時は人柄も良く、真面目な人物だったので
主人の正吉も何も心配などしていなかった。

しかし、まだ店を出したばかりで
まだ資金繰りができていないときに
その大番頭は魔が差したのか
遊びに手を出してしまい
すぐに首が回らなくなったという。

そして、その大番頭は加野屋に
金の融通を頼みに来たのだが
主人・正吉は商人の筋を通すため
その店への融資を断った。

すると、その大番頭は妻と息子を残し
ひとりでどこかへ逃げてしまった。

それから家に残された息子とその母親は
石を投げつけられたり
借金取りから追い回されたり
さんざん惨めな思いをしたあげく
町から出ていってしまったという。

それからふたりがその後
どうなってしまったのかは
だれも知らない。

「お金いうのは恐ろしいで。」(新次郎)

炭鉱の小屋で心のうちを話す新次郎は真剣な表情で
あさに向き直る。

「どんなええ人でも
お金がのうなってしもたらコロッと変わる。
仲のええ一家かて あっさり壊れてしまう。」(新次郎)

それからというもの新次郎は
両替屋という金貸しをしている
自分の家の家業が嫌になってしまったと
そう悲しそうにいうと。

両替屋も昨日話した武器の話しと同じで
両替屋の武器は「金」。

「銭集め!銭集め!」と言って働く声を聞くと
新次郎は今でもゾッとしてしまうのだと
あさにずっとうちに秘めていた過去を打ち明けるのでした。

それでも、今の加野屋がなんとかやってこれているのは
あさのおかげだということは自分が一番よくわかっている。

だからこうやって励ましにやってきたのだと新次郎は話すと
あさは何も悪くない、思う存分やればいいとあさを励まします。

このことを知っているのは
新次郎の父・正吉と大番頭の雁助だけ。

新次郎の過去を知った大阪のうめは
「男の世界も大変だ」と感嘆していた。

そううめに話しながらも真摯に
商売道具のそろばんを磨く雁助の姿に
うめは雁助も将来は自分の店を出したいと
夢を持っているのかと訊ねると雁助は

「いいや、わてには過ぎた話しだす。」(雁助)

そう少し笑って答える雁助は
自分はこれからもずっと主人・正吉の下で
働きたいのだとうめに話すのでした。

そして翌日、
新次郎が大阪へ帰る駕籠(かご)へ乗ると
あさは新次郎の手をとり別れを惜しみながらも
笑顔で見送ります。

エイホ!エイホ!エイホ!エイホ!

新次郎は大阪へと帰っていきました。

新次郎の乗った駕籠(かご)と見送るあさは
その後ろで同じように駕籠(かご)じっと見送る
ひとりの炭鉱夫の存在に気づく。

そしてそのころ
あさの実家の京都では。。。

「うーさぎうさぎ 何見て跳ねる♪」(忠政)

あさの祖父・忠政(林与一)が
縁側で将棋を打ちながら
歌を口ずさんでいた。

その忠政の歌を聞きながら
あさの母・梨江(寺島しのぶ)は
花を活けていました。

「十五夜 お月。。。」(忠政)

突然、忠政の声が聞こえなくなったので
梨江が顔をあげると忠政が縁側で倒れ込んでる。

その姿を見た梨江は慌てて忠政のもとへ駆け寄ります。

そのころ新次郎は嬉しそうに
「はぁ~やっぱり大阪はええなぁ」と
大阪へ帰って来たことに安堵していました。

そこへ新次郎のお茶を持って
ふゆ(清原果耶)がやってくる。

新次郎はふゆの出したお茶を一口飲むと
お茶入れがうまくなったとふゆを誉め
ポンポンと頭を撫でると奥へと戻っていく。

そんな新次郎の姿をなにやら目で追うふゆです。

一方、九州の炭鉱では亀助が
ふゆは今ごろ何をしているだろうか
自分のことを忘れてしまってはいないかと
ヤキモキしながら炭鉱の手伝いをしていた。

そしてあさは親分の治郎作に連れられて
髪をほどき、薄い着物を身にまとって
はじめて炭鉱の中へと入っていく。

「はぁ~これが加野屋の炭鉱だすか」(あさ)

あさの言葉に満面の笑みで応える治郎作。

こうして加野屋の新しい事業がはじまったのでした。

『あさが来た』第7週42話「だんな様の秘密」解説

今回は「岡出し(おかだし)」「亀助相撲の審判・行司(ぎょうじ)
右四つで残した(みぎよっつでのこした)」「下手投げ(したてなげ)」について
解説していきたいと思います。

岡出し(おかだし)」とは
治郎作の妻・カズや女たちがしてた
岡出し(おかだし)という仕事ですが、
これは別名「後山(あとやま)」とも言われ
石炭などを運ぶ運搬係のことをさします。

石炭を掘る男を「先山(さきやま)」
運搬係をする女性を「後山(あとやま)」と呼び
男女でペアを組むことが多く
仕事をしているうちに自然と
夫婦になることも多かったようです。

亀助相撲の審判・行司(ぎょうじ)」とは
相撲の勝敗の軍配をあげる役目や、
進行役でもありますが、
審判のような勝敗を決める権限はありません。

なので試合結果に物言いがあった場合には
勝負審判の協議によって勝敗が決められます。

どんなに高位の行司であっても
勝負審判で決まったものに対して
自らの判定を強く主張するようなことは
実際にはほどんとありません。

また、「行司」は古くは「行事」と書き、
相撲というイベントをコーディネートする
ディレクターのような存在です。

「はっきょ~い」や「のこった」などの声かけで
大相撲の盛り上げ役でもあります。

右四つで残した(みぎよっつでのこした)」とは
まず、四つとは対じする両者が体を密着させて
組み合った相撲のことを言います。

右を差す(右手を相手の脇の下に入れる)と
右四つ、左を差すと左四つと呼ばれます。

そして、相撲で「残す」というのは
相手の攻めに対して踏みこらえるという意味しですので
「右四つで残した」とは

両者が右手を相手の脇の下に入れ
攻撃体制に入ったまま踏みこらえている
硬直状態のことを言っています。

下手投げ(したてなげ)
下手は相手の腕の下から手を差し廻しをつかむこと、
上手は相手の差し手の上から廻しをつかむことを言います。

すまり、相手の腕の下から帯を掴んだ投げ技です。

『あさが来た』第7週42話「だんな様の秘密」感想

今回は、治郎作さんは本当は優男な 回でしたね。

いろいろありましたが
あさもようやく炭鉱夫たちと
信頼を結ぶことが出来ました。

そして当初からなんだかんだ言いながら
あさのことを気遣ってくれていた治郎作さん

「バカか。おなごに本気で勝とうとする
バカたれがおるかぁ!」(治郎作)

このセリフでみなさんも
ほんわかされたのではないでしょうか?

本当はものすごくおちゃめで優しい治郎作さんです。

いろいろ調べていて知ったのですが
当時の炭鉱夫たちの間では愛妻家や
女性に優しいような炭鉱夫はひどく馬鹿にされた?
冷かされたというか。。。ずいぶん肩身が狭かったようです。

そんなこともあってか、
本当は女性にも優しい治郎作さんも
炭鉱夫たちの前では面と向ってあさのことを
かばえなかったところもあるようです。

昔の男の人も大変だったんですねぇ。。。

今日の名言は
新次郎さんの 「お金いうのは恐ろしいで。」 です。
もっとポジティブな言葉がいいかなとは思ったのですが
このセリフが今回一番真に迫っていたかなと思ったので
選ばせていただきました。

ようやく新しい商いをはじめたあさでしたが
そんななか、京都に住む祖父の忠政が倒れます。
忠政の容態は!?
あさは京都に戻るのか!??
次回、『あさが来た』第43話「京都、最後の贈り物」お楽しみに!!!

『あさが来た』もくじ あらすじと解説・感想

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