『あさが来た』43話「あさ祖父・忠政の危篤で京都へ帰る。ふゆの涙に驚く新次郎」

九州の炭鉱で炭鉱夫たちに交じり、まるで家族のように働くあさ(波瑠)のもとに
一通の手紙が届く。それはあさの祖父・忠政(林与一)の危篤の報せだった。
京都の今井家に姉・はつ(宮崎あおい)とあさが集まり、久々の家族団らんに
一家は笑顔に包まれる。一方、大阪の加野屋では義母のよの(風吹ジュン)が
ひと月もの間、家空けたままにするあさに対しての不満が募っていた。。。

『あさが来た』第8週43話「京都、最後の贈り物」あらすじ

九州の炭鉱で炭鉱夫たちに交じって
家族のように元気に働くあさ(波瑠)。

あさの手紙
「旦那さま。ようやく明日大阪への帰途につきます。
ご安心ください。山で働く炭鉱夫さんたちはみんな
たいそう真面目に働いてくれています。
うちもここが加野屋の山と思えば
石炭の落ちこぼれひとつにも愛着を覚え
炭鉱夫さんたちも我が子のように
かわゆう(かわいく)思えてくるんだす。
この手紙が届く頃には 間もなくうちも
大阪に着くことでしょう。
それまでどうかお元気で。」

大阪の新次郎(玉木宏)にあててあさが手紙を書き終えると

「はぁ~やっと大阪にお戻になりまするなぁ~」(宮部)

この調子でいけば加野屋の石炭業も
そのうち起動にのってくるだろうと
宮部源吉(梶原善)が口にする。

そんな宮部にあさは新次郎へあてた手紙を託します。

「へぇへぇ、お帰りになるっつうのに
まめなことですなぁ。。。
まぁ、旦那さんがあれだけ男前やと
奥さんも心配やろきなぁ!」(宮部)

宮部はそう言ってあさを冷やかすと
手紙を持って小屋を出ていく。

すると亀助(三宅弘城)がススッとあさのもとへ寄ってくると
顔についた炭を拭うように自分の手拭いを渡す。

「これでお店のお金の心配ものうなる(なくなる)と
よろしおますのやけどなぁ」(亀助)

「ほんまだすなぁ」あさはそう言いながら
新次郎が言っていた「金とは恐ろしいもの」
その言葉を思い返していた。

するとそこへ

「若奥さん!
あんたに来とりましたばい。」(宮部)

と言って出ていったはずの宮部が
あさへの手紙を手に小屋へ戻ってくる。

それはあさの実家京都からのもので
祖父・忠政(林与一)の危篤(きとく)を報せるものでした。

そして、京都の今井家では横になる忠政の周りへ
姉・はつ(宮崎あおい)と家族が集まる。

「あさかぁ。。。。?」(忠政)

床の中で夢うつつにあさの名前を呼ぶ忠政に
「違いますえ」とはつが優しく応えると

「あぁ。。。はつかぁ
ど、どおりでお行儀のええ座り方をしてると思ってた」(忠政)

そういうと忠政は久太郎(興津正太郎)と
忠興(升毅)に力をかりて起き上がると
はつの顔を見ると嬉しそうに
苦労しているのではないかと
ずっとはつのことを心配していたが
元気そうで安心したと話す。

「そうだすか?日に焼けてしもうて」(はつ)

そう照れ笑いするはつに忠政は
「出てったときと(嫁いだころ)
ちっとも変わってへん
たまごさんみたいにかわいいわ」
と笑ってみせる。

はつも忠政の元気そうな顔が見られて
本当によかったと声をかけると

「いやいや、わしはもうあかん
100まで生きる思ってたけど。。。」(忠政)

忠政が弱気なことを口にしているとそこへ

ダンダンダンダン。。。。

威勢のいい足音が聞こえてきて

「おじちゃん死んだらアカン!」(あさ)

勢いよく障子を開けて入ってきたのはあさでした。

今にも泣き出しそうな顔をしたあさは
まだ元気そうな忠政の顔を見て安心して

「なぁんや、よかったぁ~生きてはったぁ。。。」(あさ)

力が抜けたように座り込むあさに忠政は
もう自分がいないと思っていたのかと聞くと
「わしは幽霊か!」とあさに向かって笑う。

「うちが着くまでに幽霊はんになってはったらどないしようて
もし、そやったら幽霊はんでもいいから会いたいてぇ~。。。
あ~生きてはってよかったぁああ」(あさ)

子どものようにすがりつくあさの姿に忠政は目を細めて
あさの顔をまた見れるとはと大喜びするのでした。

そこへ梨江(寺島しのぶ)が
はつの息子・藍之助を連れてやってくると
はじめて見るひ孫の顔に喜ぶ忠政。

「おぉ、利口そうでええ顔をしてるやないか!
久太郎とは大違いやなぁ」(忠政)

「なんてことを言うんや、じいちゃん!」(久太郎)

今井家に久しぶりの家族団らんと笑い声が戻ってきました。

部屋から出るとはつはあさに忠政の容態を説明する。

ふたりの前では気丈に振舞っていた忠政ですが、
医者からは「もう長くはない」と告げられていて
余命いくばくもないことを知った忠政は
夢の中でだけでもあさとはつに会いたいと
ふたりが使っていた部屋で寝ていたのだという。

そこへ母・梨江が着物を手にやってくると
お付きもつけずに旅姿のままでひとり帰って来るなんてと
呆れた顔で昔のようにあさの姿に小言をはじめる。

そんな母の相変わらずの元気そうな姿に
あさは嬉しそうに「お久しぶりだすなぁ」と
懲りた顔ひとつもしないで口にすると
「ほんまに」と母・梨江も気にした風でもなく
嬉しそうにあさに笑いかける。

そして梨江は忠興とはつから聞いた
九州の炭鉱の話をあさに訪ねる。

するとあさは、九州での出来事や
九州の女性たちのたくましさを話し

「うちお母はんほど しっかりしたおなごはん
そうそういてはらへん思てましたけど
それにも負けてへん強さいうか。。。」(あさ)

「うちは強なんかあらへんえ!」(梨江)

その話はあとにして先に着替えるようにと
梨江はそういうとあさに着物を手渡すと
またバタバタと廊下を走って着替えに向かうあさの姿に

「ほんまにあの子は相変わらずや」と
顔をしかめる梨江とは対象的に
「頼もしいことだす」と笑うはつ。

「頼もしいことなんかありますかいなぁ
もう歳かて25も越えたいうのに
いつまでお転婆娘のままなんやろ?
加野屋のお姑はんもどない思てはるか。。。」(梨江)

梨江のその言葉に少し表情を曇らせるはつでしたが
梨江に山王寺屋一家の様子を尋ねられ我に返ります。

あの山王寺屋の姑・菊(萬田久子)も
今では孫の藍之助にべったりで
京都に連れて行くと話したら
怒ってしまうようなありあさま。

そんな菊を義父・栄達(辰巳琢郎)と
夫の惣兵衛(柄本佑)が説得してくれて
ようやく京都へ連れてくることができたと話すはつは

「旦那さまもよう働いてくれて。。。
何やろ?畑で育つ青物(野菜)いうのには
なんか不思議な力があるような気ぃがしますねん」(はつ)

はつはそういうと、
親子五人身に足りた生活を遅れているので
心配はいらないと笑って口にすると
忠政の看病をしている間だけ
母の着物を貸してほしいと
母・梨江に伝えるのでした。

「またそんな他人行儀なこというて。。。」(梨江)

忠政の寝顔を見つめるあさでしたが、
そのころ大阪では。。。

「あささん今度は京都やて!?」(よの)

加野屋では、ひと月も家を空けているあさに対して、
義母のよの(風吹ジュン)の不満が募り
夫である正吉(近藤正臣)に愚痴をこぼす。

「そんなこと言うたらアカン。
あさちゃんもなぁ、この加野屋のために
一生懸命働いてくれたはりますのや。」(正吉)

あさが炭鉱夫にガ~ッと活を入れてくれたおかげで
九州の炭鉱も動き出したと亀助(三宅弘城)から報告を
よのに説明すると

「へぇ。。。そない書いたありますなぁ。。。」(雁助)

「それになお母ちゃん、
今はおじいちゃんが危篤(きとく)なんやて」(新次郎)

周りの男連中が皆あさの肩を持つので面白くないよのは

「みんなそうやって、うちのこといけずな姑扱いしたらよろしいがな!
それが年とった者の役目いうもんやぁ。。。」(よの)

そういって泣き出してしまうよのに慌てた正吉は

「お店先で泣いたらあきまへんでぇ~ハハハ
あんたがそないな人やなんて 誰も思てしまへんがな
みななぁ ええおなごさんやなぁと。。。
な?みんなそう思てるな?な?」(正吉)

そういうとよのを奥の部屋へと案内しつつも
「あんたが一番若いがなぁ~」と機嫌を取っている姿に
「あのやりとり このひと月で何べんやってますのや」(新次郎)
呆れる息子・新次郎でしたが
「さすが旦さんや
あれが夫婦円満の秘訣なんだっしゃろなぁ~」(雁助)
と、大番頭・雁助(山内圭哉)は主人・正吉のよのの扱いに感嘆する。

すると新次郎は、
店を掃除するあさのお付きのうめ(友近)に
あさから連絡はあったかと訪ねる。

あさが無事に京都に着いたこと
新次郎が気遣ってくれたことに
うめは親のようにあさのかわりに
新次郎へ礼を言うと

「おあさ様は幼い頃から
今井のご隠居さまとは仲がよろしいて。。。
ご隠居さまといるときが
一番のびのびとしてはったんだす。」(うめ)

今井の祖父・忠政があさの一番の見方だったことや
ふたりのつながりの強さを新次郎に話すうめは
新次郎自身もあさの顔を一日も早く見たいはずなのにと
新次郎を気遣うが。。。

「わてはなんて どないでもよろしいんや」(新次郎)

そう笑って誤魔化した新次郎ではありましたが。。。

「寂しいなぁ」(新次郎)

新次郎は奥の誰もいない台所でただひとりたたずんで
ため息をつきながらあさのことを思うのでした。

すると外から女の泣く声がして
新次郎が外を覗くと、そこには
ボロボロになった手紙を手に涙する
ふゆ(清原果耶)の姿がありました。

新次郎がどうしたのかと声をかけると
ふゆは新次郎の顔を見てさらに泣き出してしまうので
新次郎は大慌てしながらもふゆの背中をさすって慰めます。

そのころあさは懐かしい今井の店に入っていました。

『あさが来た』第8週43話「京都、最後の贈り物」解説

今回は「危篤(きとく)」「ふゆの涙(泣いていた)理由」について解説していきたいと思います。

危篤(きとく)」とは
病状もしくは様態が非常に重篤な状況のことを言います。
回復することもありえますが、生命がとても危険な状態です。

ふゆの涙(泣いていた)理由」とは
ふゆの涙の原因は手に持っていた手紙と思われます。

その手紙がふゆ宛てのものかどうかまではわかりませんが
手紙の内容にショックを受けて泣いていたようです。

加野屋に亀助さんの姿がないのでもしかすると
亀助さんはまだ九州の炭鉱にひとりいるのでは???

ふゆの持つ手紙は亀助からふゆへのラブレター?
もしくは何かの訃報が書かれていたのか。。。気になりますね。

【明治の25歳は若くない!?】→コチラ 第7話「ふたつの花びら」解説へ
【あさと祖父・忠政のエピソード】→コチラ 第1週「小さな許嫁(いいなずけ)」へ

『あさが来た』第8週43話「京都、最後の贈り物」感想

今回は、加野屋使用人ロマンスが始まる予感な 回でしたね。

なんだか加野屋の中で
恋のお話が生まれそうな
そんな予感がする回でしたね。

雁助さんとうめさんもそうですが
ふゆちゃんにも想うひとがいるのでは?

おそらく亀助さんだと想うのですが

そこはまさかの弥七さんとかですかね?

加野屋使用人ロマンスに注目が集まります!

今日の名言は
梨江さんの 「うちは強なんかあらへんえ!」 です。
なかなかの迫力にドキリとしてしまいました。

あさの祖父・忠政の危篤であさ不在の中
突然泣き出したふゆの様子も気になります。
忠政の容態はどうなるのか!?
ふゆの涙の原因は一体何なのか!??

次回、『あさが来た』第44話「京都、最後の贈り物」お楽しみに!!!

『あさが来た』もくじ あらすじと解説・感想

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