あさが来た 48話 今井家の新しい旅立ち

正吉(近藤正臣)のもとへやってきたあさ(波瑠)は加野屋も銀行事業をしてはと
相談する中、大番頭・雁助(山内圭哉)は、大阪一の両替屋・加野屋がまったく
畑違いの炭鉱を商いとすることに不満を感じていると亀助(三宅弘城)たちに
こぼしているのをうめ(友近)は偶然耳にしてしまう。。。

『あさが来た』第8週48話「京都、最後の贈り物」あらすじ

加野屋の主人・正吉(近藤正臣)のもとへやってきたあさ(波瑠)は、
加野屋でも銀行の商いをはじめること正吉に相談する。

そしてそのころ
京都ではあさとはつの実家である今井の家は
思い出の詰まった京都から旅立とうとしていました。

あさが正吉へ銀行をはじめてみてはどうかいという相談を
一通りし終わったころあいに、姑のよの(風吹ジュン)が
「ところてん」を持ってやってくる。

あさが席をはずすと正吉はよのへ跡継ぎの
榮三郎(河崎脩悟)の歳を尋ね

「正太郎が亡うなって8年だすよって。。。
榮三郎はじき16だす」(よの)

長男・正太郎(木内義一)が亡くなってから
もう8年になるのかと正吉は「ところてん」に舌鼓をうつ。

「ほんなら雁助さんは 炭鉱が不服なんだすか?」(亀吉)

店先を掃除しようと表に出たうめは番頭たちの話し声に気づき
振り返ると大番頭・雁助(山内圭哉)と亀助(三宅弘城)
手代の弥七(竹下健人)がなにやらもめている。

長年、大阪一の両替屋・加野屋の大番頭として働いてきた雁助は
そのプライドから名門の加野屋が両替屋以外の商いをすることに対し
不満を抱えていた。

「時代の流れで多少グラつくことはあっても
そこさえ乗り越えたれたたら
加野屋は加野屋のままいけたはずなんや。
それやのに。。。」(雁助)

言葉を続けようとした雁助でしたがふと
うめの顔をみてハタと我に返り言葉を飲み込むと
若奥さん(あさ)のことを悪くいうつもりはないが
それでも、今の言葉が自分の本音だと公言すると
そっと店の中へと帰っていくのでした。

「ほんでず~と ああやって
ご機嫌ななめさんなんやなぁ」(弥七)

「気にしたらあきまへん」(亀助)

雁助の後姿を見ていたうめに亀助はそういうと
最近、主人の正吉が大番頭の雁助ではなく
若奥さん(あさ)のことを重宝するものだから
雁助がやきもちを焼いているのだとうめを慰める。

それでも、炭鉱事業もうまくいって本業の両替屋も軌道にのれば
雁助に「のれん分け」(独り立ち)の話が出てくるかもしれないと
亀助は加野屋の発展を嬉しそうに夢見ていると

「そしたら亀助はんも大番頭だっせ。」(弥七)

弥七にそう言われた亀助は「そんあなこと」と謙遜しながらも
そうなったら早くかわいいお嫁さんをもらわないとなぁと
ホウキを手に取るとまんざらではない様子で
浮かれ顔をしながら店の前を掃き始める。

「あ、またざん切り頭や」(弥七)

そんな亀助をよそに弥七は店の向こうを眺めて言うと
うめもつられてそちらへ目をやる。

そういえば天子さま(天皇陛下)もつい最近
断髪されたと耳にしたと弥七に話すうめでしたが。。。

「いやッ、あれ もしかして!」(うめ)

そのころあさは寄合所で五代(ディーン・フジオカ)の話を聞いていました。

去年、アメリカの銀行を模範として国立銀行条例が制定され
志のある商社や事業に対してお金を貸し付け利益をえるのもだと
五代は集まった大阪商人たちに「銀行」について説明する。

真剣に五代の話を聞くあさの横へ新次郎(玉木宏)がやってきて座ると
よくこんな長い話を聞いていられるものだと呆れているとあさは嬉しそうに

「今日は 旦那さまも来てくれはりましたさかい」(あさ)

「かいらしいこと言うてくれるがな」(新次郎)

かわいいと茶化したように言う新次郎にあさは
「ほんまのことだす」とちょっと拗ねたようにいうと
新次郎が一緒にいてくれるだけで
不思議と力がわいてくるという
あさの言葉に新次郎が喜んでいると
そこへ。。。

「おあさ様!(小声)」(うめ)

うめの声で振り返ったあさと新次郎の目の前に
ふたりの洋装を着た男が立っていた。

その男たちの顔を呆然と見ていたあさは
ハッとして飛び上がる。

その洋装の男たちの正体はあさの父・忠雄と弟・久太郎。

忠興と久太郎は今から東京に発つと最後のあいさつしに
あさと新次郎たちのもとにやってきたのでした。

断髪した忠興(升毅)と久太郎(興津正太郎)の姿に
あさは驚きのあまり開いた口がふさがらないでいたが
忠興の凛々しい姿に似合っていると笑いかけると
弟・久太郎に目をやり。。。

「久太郎の方はイマイチやけど」(あさ)

「余計なお世話や」(久太郎)

歯に衣着せぬ姉の物言いに笑う久太郎は
名を「今井 忠嗣(ただつぐ)」と改めたことをあさに告げる。

それもまた久太郎には似合わないと辛口のあさは
うめに口を慎むように注意され肩をすくめるあさに
忠興は久太郎も一ヵ月後にはアメリカへ発つと伝える。

西洋と日本では食べ物も違うから気をつけるようにと
あさは異国へ行く弟・久太郎うを心配するが
久太郎は意に介することもなく。

「そんなことするかいな
ドント ウォーリー アイム ファインや!」(久太郎)

久太郎の言葉にポカンとしてしまうあさと新次郎でしたが

「今井はみんな新しい旅立ちだすな。」(あさ)

そんなあさの言葉がぴったりの
清々しい家族の光景がそこにはありました。

一新した忠興は新次郎にこの髪型も案外軽くて楽だからと
「ざん切り頭」をすすめるが「ざん切頭はどうも。。。」
と笑って誤魔化す新次郎。

そこへ五代がやってくると忠興はあいさつをかわし
あさに「漬物美味しかった」とはつへの伝言を託す。

こうして 今井家の人々は皆
東京へと旅立って行ったのでした。

そのころ山王寺屋一家は食事をしながら
今井家の東京行きをめでたい話だと喜んでいた。

そして、食事をすませた惣兵衛(柄本佑)が
棒ふり(ぼうふり)へ出て行こうとすると
はつ(宮崎あおい)は惣兵衛を呼び止め
話をしようとする。

しかし、そこへ義父・栄達(辰巳琢郎)と菊(萬田久子)に
「どうした?」「2人目ができたのか」と立て続けに聞かれ
はつは言葉を飲んでしまう。

はつは、家族みんなで和歌山に移り住みたいことを
なかなか言い出せずにいました。

そしてそのころ九州では

「サトシさん、今日もあんたん組だけ
石炭採る量が少ないけんど
どげんしたと?」(宮部)

山の支配人・宮部源吉(梶原善)がやってきて苦言するが
サトシ(長塚圭史)の睨みで宮部は逃げ去ってしまう。

親分の治郎作(山崎銀之丞)はこんなことは一度もなかった
今回にかぎってどうしてなのかとサトシに問いただすと

「すんません。俺は根っから大阪者が好かんで
どうも新しい持ち主のために働く気がせんとやが」(サトシ)

それでも、明日から頑張りますんでとサトシは
親方の治郎作にそう言って不敵に笑って答える。

そしてあさは、鹿屋の主人・正吉に
加野屋でも銀行をはじめられないかと
再度話しにきていたが。。。

しかし、正吉はあさの実家・今井家が成功して銀行経営をに携わり
自身もその波に乗りたいと言う気持ちはよくわかるが、今の加野屋は
炭鉱事業をはじめてなんとか現状を乗り切っているところで余力がない
「今はそのときではない」とあさを諭す。

正吉の言葉にハッとしたあさは自分の考えの浅さに反省する。

「あさはそのままでいい」そう話す正吉は
そんなあさの世間の流れを読む力と発想を
しっかりと聞いて相談にのってくれる人物が
自分が亡き後もいてくれたらともらす。

その言葉に驚くあさでしたが
そんなとき、正吉に来客がやってくる。

その来客とは、あの五代友厚でした。

五代は堂島の渋谷が作ったというビンに入った飲み物を持参し
正吉、新次郎、あさの前へ持ち出すとあさに開けるように言い
あさがそのビンのフタを開けると勢いよく泡が吹き出して
3人は大慌てする。

日本中が新しい時代に向って走りはじめた時代
あさの冒険もまだ、はじまったばかりです。

『あさが来た』第8週48話「京都、最後の贈り物」解説

今回は「ところてん」「ざん切り頭」「サトシの正体」「堂島の渋谷」について
解説していきたいと思います。

ところてん」について
ひと言で「ところてん」と言っても東西でも
地方によっても食べ方がことなるって
みなさんご存知でしたか?

関東では、
酢醤油にカラシなどを入れて
食べるのが一般的ですが

関西では、
酢醤油と黒蜜の二種類の食べ方があり

さらに四国などでは、カツオだしや
めんつゆで召し上がるそうです。

ところ変われば「ところてん」の
食べ方もざまざまですね。

ざん切り頭」とは
「ざん(散)切り頭を叩いてみれば、文明開化の音がする」
と、この言葉は小説や歴史の授業でも
よく耳にする言葉ですよね。

1871年(明治4年)に政府は
刀をささなくてもいい
チョンマゲを切ってもいいという
廃刀・斬髪が布告されました。

チョンマゲを切った頭のことを
まとめて「ざん切り頭」と呼びました。

サトシの正体」とは
もう、みなさん当初から感ずかれていたかと思いますが
サトシの正体は「新次郎の失踪した幼馴染」でしょうね。

一応まだ、その変にはまったく触れられていないので
断言はできませんが今日の「大阪者は好かん」
このセリフでおおよそ確定ではないかなと思います。

堂島の渋谷」とは
発祥地が大阪なのか横浜なのかは
さだかではありません。

しかし、日本人ではじめて
国産醸造を行ったといのは
大阪・堂島の渋谷という人が
はじめてとされています。

現在でも「北新地」と名称を変えて
大阪の地モノとして販売されいます。

【張子(はりこ)について】→コチラ 第13話「新選組参上!」解説へ

『あさが来た』第8週48話「京都、最後の贈り物」感想

今回は、雁助さんの本音な 回でしたね。

そういわれてみればこのところの雁助さん
あさちゃんとのからみが少なくなっていましたね。

あさちゃんのお付は亀助さんのお役目的な
いいコンビ感が自然と出来上がってました(笑)

でも、雁助さんのあの言葉も思いも
本当に心から加野屋を愛していて
主人の正吉さんを慕う気持ちと
仕事に誇りを持っているからこそ
出てくるものなのが伝わって着ました。

あの言葉を聞いたうめの心境も複雑でしょうね。。。

今日の名言は
あさちゃんの 「久太郎の方はイマイチやけど」 です。
忠嗣と名を改めたにもかかわらず久太郎と呼び続け
ずっと子ども扱いするあさにお姉ちゃんを感じましたね。

両親も東京へ向い弟の久太郎もアメリカへ
あさもはつもつぎのステップへと
今井家は新しい旅立とうとしていますが
九州の炭鉱では何やら不穏な空気が流れています。
炭鉱夫・サトシに一体なにが起きているのか!?
次回、『あさが来た』第49話「炭坑の光」お楽しみに!!!

『あさが来た』もくじ あらすじと解説・感想

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