あさが来た 89話 榮三郎のでしゃばり

大阪に戻った五代(ディーン・フジオカ)は、大阪商法会議所にあさ(波瑠)、榮三郎(桐山照史)をはじめとする会員の商人たちを集め、大阪商法会議所の会頭を辞任すると表明します。詳しい事態の説明を一切しない五代の態度に、信用できないと商人たちは口々に不満をぶつけます。そんな中、新次郎(玉木宏)が、ある秘策を手に噴気する商人たちの前に立ちはだかります。

『あさが来た』第15週89話 「大阪の大恩人」あらすじ

リアルおままごとの激震

加野屋の店の前ではかわらず千代(中川江奈)たちがままごとをして遊んでいる中、あさ(波瑠)と榮三郎(桐山照史)が大阪商法会議所へでかけていく。

そこでは、父親役のたつ吉(向井匠篤)が、ぼんくら旦那を演じ、母親役のみよ(かわさき鈴乃)に小言を言われるといった真に迫った内容で、子供たちのそのままごとを新次郎(玉木宏)が食い入るように見ていると「お父ちゃん。なんでだす?お父ちゃんは何で働かへんのだす?」と、千代の素朴なひとことにガラスのハートがズキズキと痛む新次郎です。

五代友厚の弁明

大阪に戻った五代(ディーン・フジオカ)は、大阪商法会議所に会員を集めました。集まった会員の前で「すべての責任は私にあるとだけ」言うと、言い訳をする気はないと口を閉ざし、商法会議所の会頭を辞任するとだけしか言わない五代に、商人たちは理由を聞かないと納得できない、逃げる気なのか、新聞のいう通り私服を肥やそうと大阪を騙したのかと口々に罵声を浴びせる。

あさのアホんだら!

そんな商人たちの言いようにあさは、これまで五代がどれだけ大阪のために尽くしてくれたのかを忘れたのか、ちょっと大阪が世間から叩かれたくらいで手のひらを返すなんて、いつから大阪商人はそんな意気地無しになってしまったのか「アホんだらだす!」と旦那衆に物言いする。

続けてあさは、言い訳はしないと黙る五代に向かい「かっこつてる場合やあらしまへん!」と叱りつけ、しっかりと商人たちに説明するように促します。「ここままやったらみんな、訳もわからんと、あなた様を責めるしかあられへんのだす!」大阪商人たちの複雑な心のうちを代弁するあさの言葉に、旦那衆も同調する。

新次郎の秘策

その気持ちに心打たれた五代は、ことの経緯を皆に話すべきかどうか悩んでいると、そこへ「そうだすなぁ。。。これを全部話す言うんは、めんどくさいことだすなぁ~。」と新次郎が話に割ってはいると、あるモノを旦那衆に配りはじめる。

それは、10年の間に政府が北海道でしてきた事業の収支報告資料でした。

その資料を見たあさも、商人たちも、驚きます。政府は巨額の費用をかけて北海道に事業に手をつけたものの、この10年まったく利益を出せずにいた。そこで、政府は商いに精通した五代に委託しようとしたが、日本のためには北海道事業は重要なもの。しかし、リスクの高い事業の買い取りに大阪が、五代が出資できる目一杯の金額が39万円だった。

日本一商いのうまい大阪商人

事情を知った旦那衆は、リスクの高いすぎる事情を背負わせる気だったのかと憤るが、そこへ「それは違う!」と榮三郎が立ち上がります。

政府と商人では商売への執念が違う。五代は日本一商いのうまい大阪商人を信用し、大阪商人ならなんとかできる。「大阪の力を見せつけよう」としてくれたからではないのかと話します。

「大阪の商人は、その信用に応えらへんようなもんだしたんか!?わたしらはそないに薄情やったんだすか!?」と訴える榮三郎の言葉に「醜態を見せてしまってすまない」と心を改める旦那衆。

五代友厚一生を大阪とともに

疑いが晴れ、信用を取り戻した五代に、これでも会頭を辞めるのかと即す新次郎と「やると決めたんやったらやり通す。負けたらあかん。他人にやない、自分にだす。」と声をかけるあさ。その言葉は以前五代があさにかけた言葉でした。

あさは会員の旦那衆とともに五代のために手締めを行い、五代はその大阪の商人たちの熱い心遣いに感銘を受けます。「生涯をかけて、この町の繁栄のために尽くします!」五代はその後も大阪商法会議所の会頭を続け、大阪商人たちと手を携えて多くの事業を手がけることとなりました。

榮三郎のでしゃばり

騒動がひと段落し、商法会議所内が落ち着きを取り戻したころ。あさは新次郎のもとへ駆け寄り、いつの間に政府の収支報告を調べていたのかと訊ねると、新次郎は榮三郎のに頼まれただけだと話し「ちょっとお義姉さん(あさ)のでしゃばりマネしてみただけだす。」と笑う榮三郎です。

しかし、世論がのこ北海道開拓事業を潰さなければ、北海道も大阪も政府も日本も、誰も損せずみんながいい思いをしたかもしれないと残念がる新次郎。そして、何もなかったかのように新次郎は、ふらふらひょろり~♪っと商法会議所を出て行ってしまいます。

夕方、商法会議所から戻ってくると、あさは千代の「何でだす?」への答えを「商いが好き」だという自分なりの言葉で伝えます。すると千代は少し考えた後「へぇ。わかりました。お母ちゃんお仕事頑張ってな」と笑顔で答えるのであさはあっけに取られ、物分りのいい千代の言葉が、胸に低く響いてしまうあさなのでした。

『あさが来た』第15週89話 「大阪の大恩人」解説

今回は「明治の39万円」について解説していきたいと思います。

明治の39万円」とは
今回は明治時代のお金の価値について調べてみました。

明治時代の1円は、今の貨幣価値に換算すると約2万円。

つまり、五代が北海道官有物の払い下げの支払いに投じた39万円とは今の貨幣価値でいうと約78億円で、政府が北海道開拓に投じた1400万円は、約2800億円ということになります。

さらっと聞いているとへぇ~と思ってしまいがちですが、よくよく考えてみると大変な大金でしたね(笑)

【五代友厚・北海道の新しい商い その①】→コチラ 第85話「大阪の大恩人」解説へ
【五代友厚・北海道の新しい商い その②】→コチラ 第87話「大阪の大恩人」解説へ
【大阪の大恩人・五代友厚について】→コチラ 第4話「小さな許嫁(いいなずけ)」解説へ

『あさが来た』第15週89話 「大阪の大恩人」感想

今回は、加野屋八代目は伊達じゃないな回でしたね。

榮三郎くんやりました!!さすが加野屋八代目です!

冷静に五代さんの話しから、ここまで推察できるなんて!榮三郎くんのことをちょっと頼りないなぁ~と思っていいた自分を恥ずかしく思ってしまいました。。。すみません。

そして、あさも千代ちゃんの「何でだす」にようやく答えることができましたが。。。あの千代ちゃんの物分りの良すぎる返事がとてもとても大きな波乱の予感を匂わせます。

今日の名言は
榮三郎くんの「ちょっとお義姉さん(あさ)のでしゃばりマネしてみただけだす。」です。

今回は榮三郎くんのセリフのほとんどが名言です!間違いないです!!ただ、あれだけ立派なことをやってのけたにもかかわらず、あさのマネをしただけと笑い飛ばしてしまう榮三郎くんの懐の広さが出ていたような気がしたので、こちらを選ばせていただきました。

大阪商人たちの五代への疑いは晴れ、あさは九州の炭鉱を買い上げ、加野屋の炭鉱事業を拡大していきます。すべてが上手くいきはじめたかに思えた加野屋に新たな問題が!?
次回、『あさが来た』第90話「大阪の大恩人」お楽しみに!!!

『あさが来た』もくじ あらすじと解説・感想

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