あさが来た 94話 五代と新次郎の約束

体調のすぐれない五代(ディーン・フジオカ)を心配する新次郎(玉木宏)。ふたりは互いのことを語り合っていると、五代は新次郎にある約束を求めます。そして、あさ(波瑠)や榮三郎(桐山照史)、よの(風吹ジュン)に社長就任してほしい頼み込まれた新次郎は。。。あさが五代になかなか会えず、心配していたそんなある日。五代の秘書・三坂(中川浩三)が突然あさの前に現れ。。。

『あさが来た』第16週94話「道を照らす人」あらすじ

比翼の鳥(ひよくのとり)

商法会議所では三坂(中川浩三)が医者を見送ります。久しぶりに見る五代(ディーン・フジオカ)は、ひとまわり小さくなっているようでした。新次郎(玉木宏)は五代を気にかけつつも、なに食わぬ顔で造幣局の桜を一般に見られるようにしてくれたことや、その桜を見て千代が喜んでいたこと、そして互いに見栄の張らない、いいとこ取りのかっこつけな男だと言い合いながら笑い合います。

「わたしはもう、あささんに会いたくありません。」日に日に弱っていく自分の姿をあさに見せたくないと話す五代は、あさと新次郎は「相思相愛」「比翼の鳥(ひよくのとり)」と言い、あさ(波瑠)に必要なのは新次郎だと語る。そして、これからは内からだけでなく、外からもあさを支えると約束してほしいと切に頼むのでした。

新次郎ぺらぺらな盾になる

そして新次郎が店へ戻ると、あさと榮三郎(桐山照史)は新次郎に社長就任を受けてほしいと神妙に頭をさげるので、そんなに拝まれても自分は「御霊神社(ごりょうじんじゃ)」の御神体(ごしんたい)ではないと新次郎は困り果てていると、加野屋の面々がひとつの部屋へ集まってきます。よの(風吹ジュン)も3人が手をたずさえて加野屋を守っていくことが先代・正吉の願いだった、新次郎に社長になってほしいと話して頭をさげる。

そんな皆の姿に、新次郎は「みんなが明治の世を進んでいくために、わてみたいなペラペラな盾が必要や言うねやったら。。。しょうがあらへんな」としぶしぶ了承する。新次郎の口から働くという言葉を聞いた加野屋の面々はびっくりぽん。新次郎を胴上げして大喜びします。

加野屋にまたひとつ新しい風が吹いたのでした。

それぞれの絆(きずな)

その日の夕方、あさは商法会議所へ行ったという新次郎に、五代の様子を訊ねます。

あさの問いに言葉を濁す新次郎は、五代は「あさをもっと育てたい」と言い、あさは「恩を返さな」と言うふたりの絆(きずな)を不思議だと話し、まるで「比翼の鳥(ひよくのとり)」だと口にすると、五代がしばらく忙しくて大阪にいないと言い「あさに頑張れ」と言っていたと伝えます。新次郎はあさに事実をふせ、五代の想いを汲むのでした。

そして、加野屋の奥では、毎日丁寧にやけどの手当てをするうめ(友近)に雁助(山内圭哉)が申し訳なさそうにしていると「いつかここを出ていかはる日まではお世話させてもらいます。」と親身に尽くすうめ。そんなうめの肩を雁助は抱こうとするが、躊躇(ちゅうちょ)して手をしまってまいます。

そして日がたち、五代は自分の最後を悟ったかのように精力的に働いていました。

五代の秘書・三坂の想い

炭鉱の会社を立ち上げるにあたって、あさと榮三郎は手続きに追われながらも、新次郎にいろいろと資料を渡して勉強を促します。そんな中、ぱったりと出会えなくなった五代の体調を心配するあさに、新次郎は「五代にはたくさんの人がついているから、心配要らない」とあさの不安をかきかすかのように声をかけます。

年が変わって、最近加野屋にはある男(辻本茂雄)がよく出入りするようになっていた。雁助と榮三郎は不審に思います。

ある日、あさが美和(野々すみ花)のレストラン晴花亭でお茶をしていると、そこへ五代の秘書・三坂がやってくる。そして、五代が明日東京へ向かうことと、もしかするともう二度と大阪へ戻ってこれないかもしれないと三坂はあさに伝えます。突然の三坂の言葉にあさは動揺し、事態を飲み込めずにいました。

『あさが来た』第16週94話「道を照らす人」解説

今回は「造幣局の桜」「五代のセリフ」「比翼の鳥(ひよくのとり)」「御霊神社(ごりょうじんじゃ)」について解説していきたいと思います。

造幣局の桜」とは
大阪の天満橋にある独立行政法人造幣局では、毎年4月中旬頃に桜の開花を見計らって、造幣局構内にある、旧淀川沿いの通路560mを一般客に向けて、約1週間開放しています。

「桜の通り抜け」を明治16年からはじめられ、130年を越える歴史があり、近年では大阪の春を飾る風物詩として毎年たくさんの人に愛されて賑わいを見せています。

この造幣局では、紅手毬、大手毬、小手毬及び養老桜など、他では見られない珍種も植えられ、毎年130品目を越える桜が350本も満開になる姿を一度に見ることのできる場所は、大阪造幣局を置いて他にはありません。

機会があれば、ぜひ足を運んでみたいイベントのひとつです。

五代のセリフ」について
五代友厚のセリフに「相思相愛(そうしそうあい)」と「比翼の鳥(ひよくのとり)」がありましたが、「相思相愛(そうしそうあい)」が日本語でなかったことにみなさんお気づきだったでしょうか?

普段は、日本語と英語しか使わない五代友厚でしたが、今回はなんと中国語でした!なんと言っていたかというと「相思相愛(しゃんすう・しゃんあい)」と言っていました。

中国語もばっちりな五代友厚です。そういえば、一番最初に上海留学していましたね(笑)

比翼の鳥(ひよくのとり)」とは
これも中国の神話で、オス鳥とメス鳥がそれぞれ目と翼を一つずつ持ち、互いが互いを補いながら、2羽で一体となって空を飛ぶという空想上の鳥です。別名は極楽鳥 (ごくらくちょう) とも言い、夫婦仲がとても良いことにたとえられて使います。

御霊神社(ごりょうじんじゃ)」とは
大阪・淀屋橋に現存する、1000年以上の歴史ある神社です。

大阪の氏神として多く人々の信仰を集め、古来、開拓、治水、生産、商業、文化、生命、厄病平癒、生活、交通、安産の守護神としてあがめられています。特に厄除け、縁結び、諸事円満成就、開運招福、商売繁盛、夫婦円満、子孫繁栄の神様として有名です。

御霊神社(ごりょうじんじゃ)へのアクセス

  • 京阪電車・淀屋橋駅 3番出口から徒歩7分
  • 地下鉄御堂筋・淀屋橋駅 13番出口から徒歩5分
  • 地下鉄四ツ橋線・肥後橋駅 6番出口から徒歩6分
  • 地下鉄中央線 本町駅 18番出口から徒歩10分
  • 地下鉄御堂筋 本町駅 2番出口から 徒歩8分

【大阪造幣局について】→コチラ 第27話「お姉ちゃんに笑顔を」解説へ
【五代友厚の病気について】→コチラ 第88話「大阪の大恩人」解説へ
【大阪の大恩人・五代友厚について】→コチラ 第4話「小さな許嫁(いいなずけ)」解説へ

『あさが来た』第16週94話「道を照らす人」感想

今回は、えらいこっちゃな回でしたね。

新次郎さんがいよいよ社長に就任!アラフォーにして社会人デビューです!!

。。。あらためて言葉にすると、大変なことですね(笑)

娘の千代ちゃんにもようやく「働く父の姿」を見せられますし、視聴者的には、ほっと胸をなでおろしたといったところでしょうか?

これからは、ぺらぺらな盾として加野屋を守っていくことでしょう(笑)

新次郎さんの「わてみたいなペラペラな盾」です。
今日はこれにつきますよね。

体調がどんどん悪くなるなか、五代は東京へ。あの堅物秘書・三坂までもが、五代との最後になるかもしれないと、あさのもとへやってきました。いよいよ「その時」がやってきてしまうのでしょうか。。。
次回、『あさが来た』第95話「道を照らす人」お楽しみに!!!

『あさが来た』もくじ あらすじと解説・感想

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