あさが来た 102話 雁助が加野屋を去る日

明治21年、両替屋・加野屋を母体に加野銀行が誕生し、あさ(波瑠)は、一新して着物から洋服に着替え働きはじます。あさにはナイショで買った金魚を千代(鈴木梨央)とよの(風吹ジュン)たちが嬉しそうに見ていると、その様子を見ていた雁助(山内圭哉)は千代に、ある言葉を残して加野屋を去っていく。。。

『あさが来た』第17週102話「最後のご奉公」あらすじ

あさの洋装にびっくりぽん

念願の銀行設立の日を迎え、あさ(波瑠)を迎えにやってきた新次郎(玉木宏)と千代(鈴木梨央)は、その姿にびっくりぽん。

この日のために後藤屋であつらえた黒の洋装に着替え、颯爽(さっそう)と歩くあさの姿に加野屋の皆が目を奪われます。

明治21年、両替屋・加野屋を母体に加野銀行が大阪に誕生しました。

雁助の最後の言葉

あさにはナイショで金魚を買ったよの(風吹ジュン)たちが、嬉しそうに見ていました。

千代は、母・あさから「加野屋の娘がぜいたくしたらあきまへん!」ときつく言いつけられていて「大店の娘はきれいに着飾ってなんぼ」と言われていたよのの若い頃とは真逆だと笑い話をしていると、そこへ雁助(山内圭哉)がやって来る。

母・あさの話しとなると苦手そうにする千代の姿に、雁助は自分もずっとあさのことは苦手だった、それでもなぜか一緒にいるとどこか楽しくてたまらなかったと話し、「お母様の働いている姿、よ~く見ときなはれや。」という言葉を残して、雁助は静かに加野屋を去っていきます。

「信用第一」誰もが商いを学べる場を作りたい

一方、和歌山に住むはつ(宮崎あおい)のもとにも、あさから加野銀行設立を知らせる手紙がやってきます。あさの成功を心から祝福するはつと、その後ろから手紙の内容を見て驚く藍之助(南岐佐)。

あさや榮三郎(桐山照史)や、加野銀行の働き手たちは、銀行の神様・渋沢栄一(三宅弘城)から学んだ「信用」を身につけるべく、あらゆる努力をするのでした。あさは、加野銀行や加野商店で働く者たちが商いを無料で学べる場、「教場(きょうじょ)」を作りたいと話します。

ちょうどそのころ、総理大臣や渋沢栄一らが国をあげて、女子への高等教育の必要性を唱え奨励会を作り、学校を開いて教育へ力を入れる時代へと移っていました。

美和(野々すみ花)のレストラン晴花亭にも、若い夫婦客や女性客も増え、その中にアメリカ留学を妻に告げるひとりの男(瀬戸康史)が居た。女性教育の確立を夢見るその青年の名は「成澤泉(なるさわいずみ)」。

あさとこの夢に目を輝かせる男性は、数年後に思わぬ縁で出会うことなります。

あさと千代のにらめっこ

そして3年後、加野銀行は大阪でも10本の指に入るほどの大銀行へ成長し、榮三郎とさち(柳生みゆ)夫婦にも女の子が誕生し、実家・加野銀行の近くに新居をもうけ、そこで一家で暮らすこととなりました。

榮三郎は、母・よのに新居で一緒に暮らそうと誘ったのですが。。。

亡き正吉との思い出が詰まった家を離れがたいことと、あさと千代の仲が気がかりで出て行くことができないと心配します。

躍進する新次郎社長

新次郎は、加野商店の社長だけでなく、阪神紡績(はんしんぼうせき)の初代社長ともなり、次第に大阪財界の顔となり、そしてあさも、銀行はもちろん、九州の炭鉱へも頻繁に足を運び、ますます精力的に働きます。

あさは新聞に取り上げられるほどの敏腕経営者として有名になっていたが、娘・千代(小芝風花)との間はあいかわらずで、毎日ケンカが絶えませんでした。

『あさが来た』第17週102話「最後のご奉公」解説

今回は「成澤泉(なるさわいずみ)」「阪神紡績(はんしんぼうせき)」について解説していきたいと思います。

成澤泉(なるさわいずみ)」とは、
あさのモデルとなった広岡浅子とともに「日本女子大学」を創設、初代校長を務めた人物です。

成澤泉(なるさわいずみ)は、元長州藩・小左衛門の長男として生まれ、医者の家に調理師として住込みながら、山口県の教員養成所を卒業し、小学校教員となります。

その後、2度のアメリカ留学で教育学や社会学、キリスト教などを学び、女子教育を熱心研究すると、帰国後、大阪の梅花女学校校長を務め、女子高等教育機関の設立に本格的に着手しはじめる。

そして、広岡浅子(あさ)と出会い、東京・白金に日本女子大学校を創設するに至ります。

阪神紡績(はんしんぼうせき)」とは、
阪神紡績(はんしんぼうせき)」という会社は、明治の大阪に実在していなかったようですが、そのモデルは尼崎紡績(あまがさきぼうせき)・現ユニチカ株式会社なのではないかと推測します。

尼崎紡績は明治22年に、尼崎初の大工場として設立。尼崎の工業発展の先がけとなり、その跡地は現在、ユニチカ記念館として、阪神電鉄本線「大物駅」東へ約500mのところに建物が残されています。

『あさが来た』第17週102話「最後のご奉公」感想

今回は、立つ鳥跡を濁さずな回でしたね。

今日で雁助さんが最後の登場となりましたね。

あんなにあっさりというか、ほとんど誰にも別れを告げずに、たった一人で静かに去っていくなんて、なんだかとてもショックでした。

みんなで送別会的なことがあるのかも思っていたので。。。

そして今日から、千代ちゃんが子役の鈴木梨央ちゃんから、女優・小芝風花ちゃんに代わりました!いよいよあさも佳境に入ってきたということでしょうか。

今日の名言は
雁助さんの「お母様の働いている姿、よ~く見ときなはれや。」です。

「あさのことが苦手だった」もしかり、「それでいて楽しかった」というセリフも、今日の雁助さんの言葉は、今までのなかで一番の本心だったような気がします。この雁助さんの言葉の真意がいつか千代ちゃんにもちゃんと伝わるのでしょうか。。。

大番頭・雁助が去り、加野屋は加野銀行として新しいスタートを切りました。大阪一のおなごの商人として手腕を振るうあさでしたが、大きくなった千代との仲は悪くなる一方。果たして母娘のみぞは埋めることができるのでしょうか?
次回、『あさが来た』第103話「ようこそ!銀行へ」お楽しみに!!!

『あさが来た』もくじ あらすじと解説・感想

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