『まれ』28話「弥太郎苦渋の決断、圭太の破門」

コンサルタント・安西(六角精児)に利用されてしまった圭太(山崎賢人)は、
弥太郎(中村敦夫)から破門され希が、元の原因は自分にあると訴えるも、
弥太郎の意思は固く、圭太の父・で上司の博之(板尾創路)へ相談をするが、
取り合ってもらえないまま、夢を失った圭太は、一子(清水富美加)にある提案をする。。。

『まれ』第5週 28話 「情熱ミルフィーユ」あらすじ

弥太郎(中村敦夫)に破門を言い渡される圭太(山崎賢人)。
自分のところだけならず、輪島中の塗師屋から漆職人が引き抜かれ、
輪島塗りに傷がつく、その原因をつくったのが自分の孫だなどと、
輪島のみんなに申し訳が立たない。

「八島さん」ともう一度話したい、考え直して欲しいと懇願する圭太ですが、
お前は出入り禁止だと弥太郎は突き放す。

自分も騙されたと訴えかける圭太ですが、確かにお前も被害者だ
警察に被害届でも出したか?と弥太郎は冷たく言うと、希は慌てて駆け寄り、
元は自分が悪いのだと弥太郎へ許してもらえるよう頼み込むが、
弥太郎は、「紺谷弥太郎の孫」と言う立場を忘れて、軽率な行動を取る圭太が悪いと、
言う弥太郎に、圭太は好きで孫に生まれたんじゃないと口を開いた。

圭太は、今まで孫でよかったなんて思ったことは一度もないと言い放つと、
自分の体裁のために破門にするなんて人間が小さいと言ってしまう。

弥太郎は、そう思うのだったら余所へ行けばいいと言い、ため息をついて、
もういいと席を離れようとすると、待てジジイ!と圭太は飛びかかっていくが、
周りに制止される。

そんな圭太は弥太郎に、話はついた、ほな、さいなら、ケツの穴と
小馬鹿にされたように言われてしまい、
悔しさを抑えられなかった圭太は走って出て行ってしまうのだった。

一子(清水富美加)も圭太を追いかけて走って行く。

希(土屋太鳳)は、弥太郎に自分のせいだと頭を下げ言いますが、
弥太郎は、圭太からの情報だけで安西が動くはずがないと言い。

圭太が知っている情報なんてものは、近所の猫でも知っていることばかりだ、
どうしたところで同じことが起きていたと言う弥太郎。

それならなぜ破門にしたのかと訊ねる希に弥太郎は、輪島塗の現代作品から、
江戸時代や天保時代の作品の数々を希に見せて回ると、輪島の歴史を話す。

輪島塗りは、古くからの歴史を背負ってここにある、
これを守って伝えていくのが塗師屋の仕事だ。

確かに安西の言うとおり、輪島塗りには漆を何回も塗るなければならない、
というような規則があるわけではない

だから、塗ってしまえば中身はわからない、だが、見ないところに魂が宿る。

楽をしないで精魂こめて器を作るモノづくりへのこだわり
輪島塗りの強さだと話し、昔から輪島の街は分業で成り立っていて、
街自体が一つの工場であり、誇りで団結している集団なのだと言うと、
その結束にひびを入れた人間を、置いておくわけにはいかないのだと
弥太郎は凛として言うのだった。

翌朝、課長の博之(板尾創路)に圭太が破門になったことを話す希。

仕事に私情を持ち込むなと言う博之に、希はまだ始業前ですと言うと、
課長としてではなく、友達のお父さんに話をしているのだと、
小学生並みの屁理屈を並べて食いつく希に博之は、それならばと、
親に背いてまで家を出た息子が、今更親に助けてもらうなんて甘い!と、
博之言い放つと、そこへ弥太郎が現れる。

漆器組合の打ち合わせに、組合長として来たのだった。
弥太郎は希に昨日はお疲れさまと挨拶をすると、
希もありがとうございましたと頭をさげる。

博之は俺にとりなしを頼んでも無駄だと言うと、
あの人は、家族より漆が大事なのだと、
弥太郎のことを「あの人」と呼ぶのだった。

昼休み。
希は博之へ話しかけようとすると、博之はどっちだ?と聞く。

希は慌てて、圭太君のお父さんに用事ですと言い直すと、
恐る恐る、弥太郎との間に何かあるのかと博之に訊ねるも、
思わず、希は首をつっ込みすぎましたと逃げようとしてしまう。

しかし、博之は知りたいか、俺がどうして輪島塗りを避けるのかをと、
希に話を続けると。。。俺は漆にかぶれるんだ!と思い切って告白する。

突然の出来事に思わず笑いそうになる希たちだが、
子供の頃の博之も塗師屋を継ぐつもりでいたと言うが、しかし、
子どもの博之が漆に触ったとたん高熱を出して死にかけたのに
弥太郎は漆の心配ばかりし、塗師屋の息子が漆にかぶれるなんてみっとない
人に言うなと口止めまでしたと博之は言うのでした。

輪島塗りは、すばらしい伝統工芸、
しっかり乾燥させた輪島塗はかぶれないものよく知っているが、
博之は、生きている限り、自分はあの家の敷居はまたがないと言う、
いや、またがないのではなく、生の漆があるからまたげないのだと
博之はきっぱりと言うのでした。

その頃、輪島塗の作業場では、人が足りずに仕事が間に合わない様子で、
バタバタと慌しくしている姿を、圭太は外からじっと見つめていたが、
何も言わずにそっと外へ出て行ってしまう

一方、トイレ掃除の徹(大泉洋)はと言うと、
清掃員・裏市長のキミ子(根岸季衣)に貝殻ビジネスについて話し、
キミ子に目の付け所がいいと褒められますが、所詮夢物語だと切り捨てられ、
どうしても納得いかない徹なのでした。

希の元へは、ツアーの参加者たちから移住への返事が寄せられていた。

山中さんは、子どもに反対されて移住は見送り
高槻さんは、沖縄に移住することにしたと言う
ツアー自体、失敗だったんじゃないかと、
新谷(山本圭祐)と希が落ち込む中、
岡野亜美(梶原ひかり)が荷物を持って現れる。

希は意気揚々と、また輪島に来てくれたのかと聞くと、
亜美は、やっぱり、ミルフィーユがあんな重ねる必要あるのか、
どう考えてもわからないのだと希に訴える。

そこで希は、桶作家で、ミルフィーユの6回重ねと、7回重ねを亜美に
食べて比べてもらうがどっちも同じと言われてしまうのだった。

同じ頃、海辺近くのトンネルを歩く圭太と一子の姿があった。
圭太の見の振りを心配する一子へ、圭太はおもむろに、
一緒に東京へ行こうとかと言うと、一子は無言で圭太を抱きしめた。

その夜、夕飯時になっても徹は帰って来ない。

遅くなると電話はあったものの心配する藍子。

その心配をよそに徹は、安西(六角精児)とプールで泳いでいぎながら、
なにやらビジネスの話で意気投合し、楽しそうに笑っていた。

悪い予感が藍子を襲うのでした。。。

『まれ』第5週 28話 「情熱ミルフィーユ」解説

今回は 漆のかぶれ について解説していきたいと思います。
生の漆が肌につくとかぶれますが、
これは漆の成分、ウルシオールに対するアレルギー反応です。

このウルシオールが揮発性の成分で、
ウルシオールのアレルギーを持つ人は、
漆の木の近くを通っただけでもかぶれたり、
マンゴーもウルシ科の植物なので、
人によってはかぶれる事があります。

漆かぶれの症状は、人によって差はあるが、
初めは漆が付いた部分のみにアレルギー反応が出るが、
掻いたりすることで広がって、酷くなると全身にまで広がる。

漆アレルギーに効果のある薬などは今のところなく、
漆に触れないことが一番だが、
漆職人など業務上漆を扱う必要がある従事者間では、
漆かぶれには耐性が生まれることが知られているため、
新人には漆を舐めさせたり、触れさせるなどして、
重度のかぶれを意図的に経験させる対処法が、
伝統的に存在するそうです。

漆器ではかぶれることはありませんが、
真新しい、乾燥のあまい器などでは、
かぶれる事もまれにあります。

もしかすると、博之の漆で死にかけたという話は、
漆への耐性をつけるためにわざと触れさせたのではないでしょうか?

だとすると、弥太郎は博之のアレルギーのことを心配して
過度に漆を遠ざけようと、漆に気を使っていたのかもしれませんね。

ここもまた、不器用な親子不和なのかもしれません。

『まれ』第5週 28話 「情熱ミルフィーユ」感想

今回は、 移住ツアー失敗に終わる? な回でしたね。
安西は、はなから移住の気持ちはなさそうですし、
山中さんは移住見合わせ、高槻さんも沖縄へ移住決定、
亜美はどうなのでしょう?

ただ希のミルフィーユを食べに来ただけ?
そんな。。。まさか(笑)

そして、博之ですが
家に入らないのではなくて
入れなかったんですね。

子供のころにかぶれたと行ってましたが
一体いつから家に帰ってないのでしょうか??
謎です(笑)

弥太郎さんの輪島塗にかける思いには圧倒されました
さすが四代目、塗師屋・紺谷弥太郎です
かっこよかったです

塗師屋の親方としての気持ちと祖父としての気持ちに
葛藤もあったと思われますが、
圭太への伝え方が厳しかったですね。

そこが職人さんらしいというかなんというか、

破門された圭太はやけになったのか、
一子と東京へ行くと行っていましたが
一体どうなるのでしょうか?

今日の名言は
弥太郎さんの 見ないところに魂が宿る です。
仕事人の言葉ですね。

弥太郎と博之の溝は?
圭太は一子と東京へ行ってしまうのか!!??
安西と徹は一体なにを企んでいるのか!!!??

次回、第29話  続 「情熱ミルフィーユ」 お楽しみに!!!

『まれ』 【もくじ あらすじと解説・感想 一覧】

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