『まれ』120話「家族を想う徹の決意と一徹の大きな父の背中」

村へのイタズラの原因が自分にあることを知った徹(大泉洋)は、
村と家族を守るため、一人大きな決断をするのだった。
希(土屋太鳳)たちは、突然の徹の行動に慌てひどく動揺するが、
そんな中、元治(田中泯)は、徹から預かった紙袋を希に手渡す。
中には、ケーキ屋を経営するために必要な資料や企画書がギッシリと詰まっていた
それを見た圭太(山崎賢人)は、企画書に詰まった徹の想いを希に伝えるが。。。

『まれ』第20週 120話 「男たちのウィークエンド」 あらすじ

失踪前日

徹は涙をぬぐいながらも、ひと言ひと言冷静に
ペンを走らせていたが、その手は震えていた

バカなオレはこうなるまで
自分がたくさんの人から家族を奪い
人生を壊してきたことに気付けませんでした

お前たちは
こんなオレをかばってくれると思うから
黙って行きます。

藍子、この間の夜、言えなかったことを言います。

離れてた3年間で、俺が気付いたことです。

俺はずっと
家族のために夢を追ってたと思ってたけど
そうじゃなかった。

俺には、家族そのものが夢だった

だから、お前たちとは一緒にいられない。
それがお父さんの、家族の幸せの形です。

さようなら、元気でな。

バカバカ!と言い泣き崩れる希。

徹が失踪し、
桶作家に近所の仲間たちが集まってきていた。

警察には届けたのか?
東京の友達は!?と、
心配する仲間たちに藍子は、
徹のことだから、
明日にでもひょっこり帰ってくるかもしれない
だから、心配せずお茶でも飲んでいってと、
気丈に振舞う藍子。

2階の部屋で一人になった藍子は、
置手紙と一緒に同封されていた離婚届けを見つめると
握りつぶし、怒りをあらわに投げ飛ばすと
顔を覆い、椅子にすがり付いて泣き崩れるのでした。

その姿を、ドア越しに見てしまった希は
黙ってその場から離れる。

台所で物思いにふけっている希に
元治が、徹からだと言って、
二つの紙袋を希へと手渡す

その袋の中には、
希がケーキ屋をするための企画書や設計図、
経営に関する本が入っていた。

その夜、
こんなものを置いていくなんて迷惑だと虚ろな目で話す希に、
徹の残した企画書を読まないのかと聞く圭太。

徹は本当に何もわかっていないと嘆く希は
自分の腕を眠らせておくのはもったいないとか言うのだから
人の夢も、商売にしか考えられない人間なんだよと言うと
勝手にいなくなったのだから、もう帰ってこなくてもいいと
厳しい言葉を吐き出す。

自分や家族の気持ちも聞かずに、
全部一人で決めていってしまった徹に、
怒りと悲しみが込みあげてくる希を
圭太は黙って抱き寄せる。

その頃、桶作家では文が元治に腹を立てていた。

結婚してから今まで、
文が元治に本気で腹を立てたのは2回だけ
1度目は、嫁入りのときに大事に持ってきた着物を
祭りのハッピにすると言って切り刻まれたとき。

2度目は、そのハッピを隣組の若奥さんあげてしまったとき。

そして、今回が3度目
希へ企画書を渡してほしいと頼まれたときに、
なぜ、徹を引き留めなかったのか!
企画書を預かるよりも、
柱に縛り付けてでも引き止めなかったのかと、
文はテーブルを叩いて元治に怒りをぶつける

あの企画書には、徹の思いが詰まっていると
元治はつぶやく。

風呂からあがった希は、落ち着くことができずに
作業場でたたずんでいると、
そこへ、徹の企画書を持ってきた圭太が、
希の前で企画書を広げ始める。

企画書を目にしたくない希は席をはずそうとするが、
そんな希に圭太は、徹は、商売だけのために、
希に店をやれと言っていたわけではないと声をかける。

失踪すると腹をくくった男はもう止まらないと
元治が文に、徹の話をし始める。

元治が塩田でイタズラで穴を開けられてしまった
「おちょけ」の修理をしている横で、徹が話し出す。

希がはじめてパティシエになると聞いたとき
本当にうれしかったと話す徹は、
ケーキ屋の企画書を元治へ見せると、
希のケーキのファン第1号は自分だと言って
希がまだ小さく、東京に住んでいた頃の話をする。

ちょうど、仕事がうまくいかなくなってきていて
もう駄目だと思うくらいに弱っていたときに、
幼い希が、自分のためにケーキを焼いてくれていて
そのケーキを食べたら、体の中から勇気がわいてきて
もう一度だけ頑張ろうって思えるようになって
希のケーキに救われたと話すと
あいつのケーキってさ、そういうがあんのよ!
横浜でもずっとそうだったから、本当に希はすごいんだと
嬉しそうに涙を流して徹は語ったのだった。

希に徹の企画書を見せる圭太は、
眠らせておくのはもったいないと言っていたのは
商売がしたいからなのではなくて、
希のケーキの力を信じてたからじゃないのかと言うと、
希は自分の名前が、夢を持てって決め付けられたようで
好きじゃないと言っていたが、
希自身が、徹の夢なんじゃないか?
絶対に希の邪魔をしたくないから、
消えたんじゃないか?と話すと、
徹の残していった企画書のファイルの間に
手書きの紙が一枚はさまっていた。

そこには、徹の字で
希! 世界一のパティシエになれよ!!」と
大きく書かれていた。

徹が元治へ企画書を託し
誰にも告げずに去っていくそのとき
一徹が自転車に乗ってやってくるが
前を歩く徹の背中を見つめたまま、
一徹は声をかけられなかった

翌日、
ミシンで輪島塗の器を詰める布袋を縫っていると、
突然何かを思いたったかのように、立ち上がった希は
外に飛び出すと、自転車に乗って走りだすのでした。

『まれ』第20週 120話 「男たちのウィークエンド」 解説

今回は 「徹の失踪と離婚届」 について解説していきたいと思います。

徹の失踪は2度目。

1度目は、出稼ぎに行くと言って東京へ行ったまま帰っては来なかった事件
『まれ』第1週 6話~第2週 9話の間、→ 【もくじ あらすじと解説・感想
希や一徹、近所の仲間たちは失踪と感じていましたが、
ずっと藍子への手紙はかかしていなかったので、
連絡があった分まだ藍子も安心できていたでしょう、
しかし今回は、まったくどこへ行ったのかもわからない
本当の失踪になってしまいました。

そして、離婚届『まれ』第9週 54話で出しているものの
けじめとして藍子に言われてしぶしぶ出していましたし、
3年と言う期間と再プロポーズを約束していましたが、
今回は、徹から離婚届を置いていきました。

再プロポーズした藍子へ自ら離婚届を置いていく、
これは徹の大きな決意を感じます。

いつものような行動ではないだけに
男性陣は徹の決意を受け止め
女性陣は戸惑う形になってしまいました。

『まれ』第20週 120話 「男たちのウィークエンド」 感想

今回は、 違うんだよ希ちゃん! 回でしたね。

希ちゃんが、徹さんの企画書をばっさばっさと
無造作に袋から出して「迷惑だ」と言ったあのシーン
本当に悲しくなってしまいました。

割と徹さんの愛情はストレートだと思うのですが
やっぱり駄目人間というのがあるせいか?
伝わらない父親心『まれ』の大きなテーマですよね。

圭太くんの方が徹さんのことを理解してくれていることが
救いでしたね。

最近の圭太くんは、どんどん大人になってきていますよね
親方授業で落ち着きが出てきた!??

今日の名言は
徹さんの
家族そのものが夢だった。
だから、一緒にいられない  です。

自転車で飛び出した希、
一体どうしたたのか!!??
徹は本当にもう帰ってこないのか!??
次回からは新章です。

次回、第121話  新 「復活マルジョレーヌ」 お楽しみに!!!

『まれ』 【もくじ あらすじと解説・感想 一覧】

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