『まれ』122話「希の夢は通じない、農協に棲む融資の鬼の登場」

ケーキ屋の金策の方法に慌てる希(土屋太鳳)に融資を進める圭太(山崎賢人)。
しかし、今まで散々徹(大泉洋)に振り回されてきた「借金恐怖症」の希にはどうしても
「借りる」=「借金」ということを受け入れられずにいたが、商売する上でどこからか
資金を「借りる」というのは当たり前のことで、むちゃな借り方をしなければ大丈夫だと
圭太に説得されるが、希は悩んでしまい、日常生活もままならなくなってしまうのでした。

『まれ』第21週 第122話 「復活マルジョレーヌ」あらすじ

機材カタログと電卓を叩き
どうにかこうにか切り詰めて600万
金策の方法の資料は?本は?と慌てる希(土屋太鳳)。

貯金はいくらある?と圭太(山崎賢人)が訊ねると、
希は通帳を圭太へ差し出し、圭太も自分の通帳を出して
2人合わせてやっと100万

自分の貯金も元は圭太が仕送りしてくれた生活費、
圭太の貯金までは使えないと言う希は、
今から5年で貯金するとして年120万と計算をし始めるが
圭太は銀行に借りではどうかと希へ提案すると、
お金を借りる=借金が頭によぎった希は、
借金は人生を滅ぼす、自己破産して、
破滅への人生だと悲観し崩れ落ちてしまう。

しかし圭太は、希は徹を見ているからそう思うかもしれないが、
商売を始めるのに銀行に借りるのは普通のこと、
むちゃな借り方をしなければ大丈夫だと説明するが、
借金をしなければならないということにショックを受ける希は、
日常生活もままならないほどに思い悩んでしまっていた。

そんな希の塗師屋での様子を藍子(常盤貴子)は、
一徹(葉山奨之)たちに話していると、
600万なら自分が貸してもいいと言い出す一徹に、
藍子は姉弟でもお金の貸し借りは駄目だと言うと、
もう一徹には一徹の家族があるのだからと止めるのでした。

あの慎重な希が借金してまでお店をしようとするなんて
本気なんだねと感嘆するみのり(門脇麦)は
何かをおもんばかるように言うのだった。

店は(大泉洋)の置いていった夢だからなとつぶやく元治(田中泯)。

塗師屋では、徹の残していった企画書を見つめていた希だったが、、
意を決して、圭太さんと圭太に声をかけると前に座り、
ギリギリまで削って必死なお金は500万
圭太と自分の貯金を引いて残り400万
この400万を…と言葉に詰まる希に
頑張れと圭太が声をかけると、
しゃ、借金させていただいてもいいでしょうか?
言葉にする希に、圭太は「はい」と笑顔で答えるのでした。

台所で片づけをする文の元もとに
高志(渡辺大知)がひょっこりと現れる。

すると高志の携帯が鳴り、
その音に振り向いた文が高志に気づく。

おぉ、輪島のロックスターと高志の帰りを喜ぶ文(田中裕子)。

文は高志へと歩み寄ると、
みのりなら今病院に行っていると話すが、
高志は希に用がある様子。

希なら塗師屋だろう。塗師屋に居なかったのか?と言う文に
高志はうんとうなずくと、ならここで待っていればいいと文は言うと、
忙しいのによく帰ってこれるなと話かけ、
ところてん食べるか?と言って台所へと向かう。

文はところてんの用意しながら、この間テレビ出演について話し出す。

高志たちのあとに出てきたアーティストはイケメンだったが、
あれはテレビだから修正してカッコイイのか?と言いだす文に、
高志は「本物もイケメンだ」とジェスチャーするも、文には通じず、
そうか、修正してるのかぁと嬉しそうに言う文は、
みのりがいなくてもわかりあえるもんだと笑う

しかし、文との会話がかみ合わないと感じた高志は
こっそりと桶作家から逃げ出していく。

そんなことは露とも知らない文は
ことろてんができたと高志を探すが、
高志の姿は見えず、はて?と困惑する。

そこへ藍子が外から帰ってきたので、
警察はどうやった?と徹の捜索状況を訊ねる文。

目撃情報もなにもない、
今回ばかりは帰ってこないかもしれない、
根性なしだけでど、一回決めたことは曲げない人だからと
明るく振舞う藍子に文は、
なんともないふりして話さなくていいと切なそうに言うと
家の奥へと戻っていくのだった。

その頃、高志は塗師屋に来ていた。

高志の姿を見た圭太が帰ってきたのかと喜んでいると、
希は?と高志が聞いたその時。

銀行に融資の相談に行っていた希が帰ってくるが、
その顔は浮かないものだった。

その夜、「まいもん食堂」に集まる希たち。

どこも貸してくれないのかぁ厳しいなぁと洋一郎(高畑裕太)に、
商売に借りる金は借金じゃなくて融資だから、
実績のない個人事業主はそう簡単には
貸してもらえないものなのだと説明する一徹。

そんな中、高志の携帯が鳴るが高志はその電話に出ようとしない、
しかし、高志の携帯はひっきりなしに鳴るので、
一同はどうして高志が電話に出ないのかと心配する。

するとそこへ、洋一郎の携帯が鳴り、
高志が失踪したとネットでニュースになっている
一子(清水富美加)が慌てている。

一子の話を聞いた洋一郎は、高志ならここにいるぞ?と不思議そうに言うと、
世間で高志が失踪しているということになっているらしいと希たちに告げる。

一同は休みで戻ってきたのではなかったのか??
さっきら鳴っている電話は事務所からなのか!?
何があったのか!?と驚き心配する。

その様子を電話越しに聞いていた一子は、はは~んと言って、
あの高志がメジャーデビューしたのだから、
きっと、ストレスプレッシャーに耐えかねて
能登へ逃げ帰って来たのだと言う一子は、
洋一郎に、希たちにも高志を責めないようにと言っては
にマスコミから守ってあげるようにと告げるのでした。

どんどん思い込みで話が進んでしまう希たちに、
違う違うとクビをふる高志の反論も虚しく
周りの対応に困惑する高志。

高志の失踪には誰にも言えない深い訳があるのですが。。。
それはもう少し先の話になります。

塗師屋に戻った希と圭太、みのりと一徹も遊びに来ていた。

最近の高志はみのりでもわからないことが多いと心配するみのりに
みのりでもわからないのなら、やっぱりそっとしておいた方がいいのかなと
気にする希。

すると、融資先リストを見ていた一徹が、
融資先欄に「農協」が入っていないことに気づく。

農業に関する事業なら農協でも融資しているだろうと話す一徹の言葉に、
地元の農産物を使ったケーキを作れば融資してもらえるということ???
みのりに聞く希。

すると、みのりはうんと答え、大喜びする希だったが、
でも、そんなに簡単にはいかないよ?
農協には融資の鬼がいるからねと言う
みのりの言葉に驚く希。

次の日、農協へ融資相談に向かう希。

担当者とみのりと希、3人が相談ブースに座ると
融資の面談が始まる。

朝市でケーキ屋をするという話だが、
どのような店を考えているのかと聞く担当者に
希は瞳を輝かせて、フランスの田舎にあるようなケーキ屋で、
店に入った時にケーキの香りで満たされるようなと話だすが、
そこへ、妄想は そこまでで結構です!と、
みのりが話しに入ってくる。

夢物語にはお金は貸せません
具体的なプランをお聞かせいただけますか?
いつものみのりらしからぬ強い口調で面談し始めるみのりに
あっけにとられる希。

ごめんねと担当者が困り顔で謝ると、
うちには融資の鬼がいるからと希に話すと、
貸付担当の津村ですと名刺を差し出すみのり。

融資の鬼とはみのりのことだった。

本場の味を伝えたいというコンセプトはわかりました
そのための経営プランをご説明くださいと
みのりが質問を切り出す。

希は慌てて、
朝市にあわせて午前中だけの営業を。。。と説明しはじめるが、
ベーカリーならともかくパティスリーに朝から需要がありますか?
みのりに一蹴されてしまう。

しかし希も引かず、
食べていただけれはわかりますと能登栗のモンブランを差し出した。

担当者は美味しいと喜んで食べているが、
しかし、資料を見ていたみのりは。。。

モンブラン 480円 高いですね。

原価率もあと10%下げてください。

卵も生クリームもこんなに高級なものを使う必要がありますか?

卵 10kg 2100円
生クリーム2L 1760円
能登牛乳1L 300円
無塩バター1.8kg 3500円
クリームチーズ1kg 1800円
薄力粉 3500円
揚げ浜天然塩 2kg 2500円

材料だけは譲れませんと言い張る希。

そんな希にみのりは、
では、利益率の高い焼き菓子にしてはいかがですか?
今は移動販売やネットショップなど
少ない資金で開業できる方法はほかにもあります。

店舗にこだわるならそれだけの根拠をキッチリ示してください
それでなければ融資はできませんとみのりは厳しい言葉を投げつける。

パティスリー経営方法や内情にも詳しく、正論で融資を断られてしまった
希はひどく落ち込むのでした。

『まれ』第21週 第122話 「復活マルジョレーヌ」解説

今回は 「融資を受ける」 について解説していきたいと思います。

まず、事業を始めるために融資を受ける際には
的確明確具体的に事業を表す書面が不可欠です。

・事業計画書
・予定する損益計算書
・資金繰り計画表 などなど

なぜ融資が必要なのか?
どんなことに使うのか?
現実的な事業計画であるか?
資金繰りの計画は?
返済能力が見込めるのか?
何にいくら必要なのか?

経営者は綿密に把握していなければなりません。

融資してもらった資金で、何を作り、どのように販売し
どのくらいの期間で、いくら利潤が生み出せるのかということを、
具体的な数字で提示する必要があるのです。

ここが、通常のローンの仕組みと少し違うところでしょうか?

企業に勤めているわけではない
収入の安定の見込みがつけにくい個人事業主に融資するには、
その借り手の人間性やビジネスに対しての意気込みはもちろんですが、
何よりも返済を滞りなく出来るだけの収益が見込めるビジネスなのかどうかが
大切になってきます。

どの様な方法で利益を出し、返済原資を捻出するのか
具体的に自分の言葉で説明できなければなりません。

なんとかします!」「必ず返します!」「頑張ります!」と言った
夢や希望、気合いだけの、面談は通用しません。

融資する側もビジネスですから、
回収できないような危険な融資はしたくありません。

それはそうですよね?

『まれ』第21週 第122話 「復活マルジョレーヌ」感想

今回は、 徹のことをいえない無計画 な 回でしたね。

今の希には、ケーキ屋をすると言う夢だけで
経営して、どのように利益を出して
どうのように返済していくのかというところまでが
まったく見えていません。

せっかく今まで、父・徹という見本がいたにも関わらず
もともと一生お金を借りるという選択肢が頭になかったせいか
徹さんが駄目人間レッテルを貼られていたせいか
その背中をまったく見ることができていなかったようです。

今までの徹さんの事業企画がすべて無計画なわけではなく
今まで融資を受けていた徹さんが100%駄目人間ではないということが、
今後、希にもわかってもらえるといいなと願うばかりです。

融資に関しての心構えはきっとこのあと
みのりちゃんがビシバシとスパルタ調教してくれると
予感しているので安心しております。

今日の名言は
みのりちゃんの 利益率の高い焼き菓子にしてはいかがですか? です。
希のためにきっとかなり勉強していたのだと思います。
さすが一徹と結婚したみのりちゃんだけはあります!!!

融資の鬼・みのりにコテンパンに駄目だしされた希
この先、融資を許可してもらえることができるのでしょうか??
みのりをうんと言わせることができるのか!!??

次回、第123話  続 「復活マルジョレーヌ」お楽しみに!!!

『まれ』 【もくじ あらすじと解説・感想 一覧】

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