『あさが来た』35話「あさほど心の中が女らしいおなごはいない。雨男・新次郎の決意。」

妾(めかけ)を囲ってほしいと新次郎(玉木宏)告げたあさ(波瑠)でしたが
口にはしたものの気持ちの整理がつかずの炭坑へ向かう旅支度をしながらも
あさは新次郎のことを想い泣いていた。そんな中、新次郎の妾(めかけ)として
三味線のお師匠・美和(野々すみ花)が加野屋の近くへ引っ越してくると聞いて
あさはショックを受け加野屋を飛び出していってしまう。。。

『あさが来た』第6週35話「妻の決心、夫の決意」あらすじ

「今、なんて言うた!?」(新次郎)

お家のために妾(めかけ)を囲うように頭をさげるあさ(波瑠)。

幼い頃から許嫁としてやってきてお家を反映させるために
一緒になった仲なのに一番大事なことができていなかった。

だから、お家の反映のためにも
妾(めかけ)を囲ってほしいと
訴えるあさの言葉に新次郎(玉木宏)は
本心から言っているのかと訊ねると
あさは「はい」と答える。

「わかった。
あさがええねやったらそないするわ。」(新次郎)

そういうと新次郎は部屋から出ていってしまう。

その話しをたまたま水をくみにきていた
女中のかの(楠見薫)が耳にすると
かのは女将・よの(風吹ジュン)のもとへ
駆け出していきます。

あさの部屋からけたたましい物音が聞こえ
あさのお付き・うめ(友近)が慌てて
あさの部屋へ様子をうかがいにくる。

東京で鉄道の普請(ふしん)もはじまって
もうすぐだれもが石炭の値打ちに気づく

「一刻も早く ことを起こして
手を打つことが大事なんや!」(あさ)

旅装束(たびしょうぞく)はこれでいいかと
三度笠(たんどがさ)を手にしたあさは
こんなものをかぶっていたら本当に男のようで
自分にはぴったりだと震える声で話す。

堪りかねたうめがあさの部屋へ入ってくる。

「やっぱり泣いてはった。」(うめ)

泣いていない!これでいい!と強がるあさでしたが、
炭鉱の櫛田(くしだ)あてに手紙を書こうと机に向かうと
そこには新次郎から贈られた「小さな赤いそろばん」が目に入る。

「アホ。。。旦那さまのアホ」(あさ)

「せやな 旦那さまはアホやな」(うめ)

「。。。ちがう、アホはうちや!」(あさ)

炭坑経営のために九州へ向かう覚悟を決めたはずのあさでしたが
押さえきれない気持ちから、旅支度をしながら泣いていました。

翌日、新次郎の妾(めかけ)話が進んでいました。

よのから妾(めかけ)の話しを聞かされた主人・正吉(近藤正臣)は
相手が三味線の師匠だと聞いてけげんな顔をする。

自分が三味線が嫌いだというのは有名な話し。

そんな自分の息子の妾(めかけ)が
三味線のお師匠さんというのは
体裁が悪いと乗り気ではなかったが。。。

そんな正吉をよのは強引に「顔を見るだけ」と部屋へ連れていくと
美和(野々すみ花)がはんなりと上品に正吉あいさつをするので
正吉もまんざら悪くない気持ちになってしまう。

そのころ、藍之助(あいのすけ)と名付けられた子は順調に育ち、
はつ(宮崎あおい)は野菜を売り歩きながら惣兵衛を探していました。

あさは、姉・はつに新次郎の妾(めかけ)話を相談するが、
はつは新次郎のことは妾(めかけ)に任せて
あさは男前の炭鉱夫(たんこうふ)でも探せばいいと笑って話す。

はつらしからぬ物言いにあさは驚くが、
そんなあさもはつはまだ若くて美人なのだから
もっといい旦那さんを見つけてはどうかと話し

「もっと目の大きい人でも探したろかしら」(はつ)

「うちももっと男らしいキリッとしたお人探しまひょ」(あさ)

姉妹は冗談を言いながら慰め合うのでした。

そんな中、あさは大阪に戻ってきた五代友厚(ディーン・フジオカ)に
鉱山の話しを聞きに寄合所に来ていた。

すると五代は仕事熱心なあさに炭鉱の話もいいが、
「LOVE(ラブ)の話」をしようと話しを持ちかける。

五代はあさに新次郎のことを愛してるのかと問いかける。

新次郎とは一度食事をしとことがあるが、
あの男はあさが惚れる価値のある男ではない。

あの優男(やさおとこ)は男のクセにふらふらして
家が大変なときに芸事ばかりしているというのは
どういうことなのかと新次郎への不満を口にする。

旦那衆があさのことをいろいろ言うが、
今の加野屋があるのはひとえに
あさの力のおかげだと口にすると

「私が見方になる。大丈夫!」(五代)

と、五代はあさへの気持ちを伝えるが。。。

「優男のなにが悪いんだす!」(あさ)

「ん??」(五代)

三味線やお茶や謳い(うたい)も大切なもの
そういったものを上手くこなすことも
「大阪商人の粋(すい)」

それに。。。

「うちは男前の力自慢より
ふらふらしてる か弱い旦那さまが好きなんだす!」あさ

そういうとあさは駆け出していくのでした。

「はぁー。そうきはりましたか。。。」(五代)

五代のもとから加野屋へあさが戻ってくると
正吉とよのの姿がない。

そのことを店のものたちに訊ねると
手代の弥七(竹下健人)が正吉夫妻が
妾(めかけ)の引っ越しに出かけていったことを
あさに伝えてしまう。

弥七の無神経さを大番頭・雁助(山内圭哉)と
仲番頭の亀助(三宅弘城)が叱りつけ
あさの様子を心配そうに見つめている。

弥七の言葉にショックを受けたあさは
「ちょっと外の風に当たってきます。。。」(あさ)
と、元気なく店を出て行ってしまう。

悲しみに暮れるあさのうしろをお付きのうめがついて歩くが
そんなとき雨が降り出してくる。

「知ってる?旦那さまは雨男なんやで?
嬉しいときに雨が降りますのや。。。」

そういうとあさは雨の降りしきる中
泣きながらあてもなく大阪の町を駆けるのでした。

新次郎が店へ帰ってくるとあさが出て行ったことを知り
使用人から傘を奪うように借りると大慌てで飛び出していく。

傘もささずに雨の中、必死にあさを探す新次郎は
ようやく神社の境内でひとり座り込むあさを見つける。

「なんでこないなとこに。。。
(どうしてこんなところに。。。)」(あさ)

あさは新次郎が迎えに来たことに驚いていると

「わては妾(めかけ)なんか囲わへん!
せやさかい、引越しはなしや」(新次郎)

そんな新次郎の言葉にあさは「なんでだす?」というと
妾(めかけ)を囲うというのはお家のためには大切なこと
だからどうか妾(めかけ)を囲ってほしいとあさは口にしようとするが

「やっぱり嫌や!!」(あさ)

あさは新次郎が他の女性と一緒になるなんて耐えられない
自分がわがままを言っていることは十分にわかっているが
それでも妾(めかけ)を囲わないでほしいと涙ながらにあさは
新次郎に訴える。

「うちだけお嫁さんにしといとくなはれ」(あさ)

自分だけを新次郎のお嫁さんにしておいてほしい
その言葉を聞いた新次郎は呆れたように微笑むと

「ホンマあほやなぁ あんたは。
あんたの代わりになるようなおなごがおりますかいな。」

そして新次郎はあさのそばへ寄り添うと

「これ以上嫁はんに手がかかったら
わて遊ぶ間のうなりますわ」(新次郎)

と、優しくあさへ囁きかけるのでした。

今日一番いい着物を着ていたあさは
これを着ていれば女らしく見えるかと思ったと
着物を塗らせてしまった理由を新次郎に話すと

「あさほど 心の中が女らしいおなご
わては知らん」(新次郎)

そういうと新次郎は体が冷えてしまうと気遣い
あさを脇にささえ加野屋へ帰ろうとするが
あさはふと空を見上げ不思議そうに

「なんで今日は雨が降ったんだすやろ?」(あさ)

と、つぶやくと

「なんでやろな。。。」(新次郎)

新次郎はすこし可笑しそうに笑うと
ふたりは相合傘で仲良く寄り添い加野屋へ帰ります。

ふたりが帰ってくると店には驚くような人が待っていました。

「お初にお目にかかります。」

笑顔であさたちにあいさつするこの女性は櫛田そえ(木村佳乃)。

櫛田そえは一体なにをしに加野屋へやってきたのでしょうか!?

『あさが来た』第6週35話「妻の決心、夫の決意」解説

今回は「普請(ふしん)」「あさの旅装束(たびしょうぞく)
炭鉱夫(たんこうふ)」について解説していきたいと思います。

普請(ふしん)」とは
家屋を建てたりする土木工事をさす言葉で
室町時代から江戸中期にかけて建築工事と土木工事とで
区別してつかわれていました。

あさの旅装束(たびしょうぞく)」について
あさが手にしていた笠は、旅装束のひとつ三度笠(さんどがさ)です。

三度笠(さんどがさ)は竹の皮やスゲを編んで作られた笠のことをいいます。

この三度笠(さんどがさ)の名称の元となったのは
江戸、京都、大坂の三ヶ所を毎月三度ずつ往復していた飛脚からです。

この飛脚たちのことを三度飛脚と呼び、
彼らが飛脚で旅に出るときに身に着けていたことから
その名がついたといわれています。

しかし、三度笠(さんどがさ)をかぶったら男のようだと
そう言ったあさの言葉が気になって、もう少し調べてみました。

すると、この三度笠の元となった「大深」と呼ばれる笠があったのですが
これはもともと女笠でしたが、飛脚が常用するようになりいつしか男性モノへと
用途が変化していったようで、1804年(文化)のころにはすでに女性用として
用いられなくなっていたということです。。

つまり、あさのいる明治時代では男性用の旅装束だったわけですね。

なるほどです。

炭鉱夫(たんこうふ)」とは
石炭を掘り出す鉱山で働く人々(基本的に男性)のことをさす言葉です。
日本の燃料が石炭が主流だったころは、多くの炭鉱夫が炭鉱にいましたが
日本の主流燃料が石油に代わっていったことで、その需要はすくなくなり、
近年炭鉱夫として働く日本人は少なくなっています。
しかし、現代でも海外では石炭が主燃料である国もまだまだ多く、
炭鉱夫と呼ばれる職業の人はたくさんいる存在しています。

【小さな赤いそろばんのエピソード】→コチラ 第1週 「小さな許婚(いいなずけ)」へ
【お妾さんとは】→コチラ 第33話 「妻の決心、夫の決意」解説へ

 

『あさが来た』第6週35話「妻の決心、夫の決意」感想

今回は、これは五代友厚の告白!?な 回でしたね。

ずっとグレーゾーンでどう思っているのか
なかなかはかり知れなかった五代友厚のあさへの想いですが
今日のお話でやっと判明しましたね!

五代さん横恋慕しています!

しかしあさはそんなこともまったく気づかず
新次郎さんが大好きと公言するわけですが。。。

それでも五代さんは諦めたようなそぶりは
まったく見せません!!

「はぁー。そうきはりましたか。。。」

まったく懲りていないところが
なんともすばらしいですね(笑)

これからも五代さんの言動に注目です!

今日の名言
あさちゃんの 「ふらふらしてる か弱い旦那さまが好きなんだす!」です。

あさちゃん、新次郎さんありがとう!
なんだか朝から幸せもらえました(笑)

どうでしょう?
みなさまの心にはどんな名台詞が残ったでしょうか?

突然現れた謎の女性?櫛田そえ(木村佳乃)
加野屋に訪れたわけとは!!??

次回、『あさが来た』第36話「妻の決心、夫の決意」お楽しみに!!!

『あさが来た』もくじ あらすじと解説・感想

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