あさが来た 103話 東洋のマンチェスター

あさが(波瑠)夢見てから10年以上の月日を経て、両替屋・加野屋を母体とする加野銀行が誕生し、あさは新聞に取材を受けるほどに大阪の実業家として有名になっていました。しかし、そんな母・あさ世間にもてはやされることがおもしろくない娘・千代(小芝風花)は憎まれ口を言い、心配する新次郎(玉木宏)をよそに、毎日ケンカばかりの母と娘。そんな中、加野屋にある人物がやってくる。。。

『あさが来た』第18週103話「ようこそ!銀行へ」あらすじ

加野銀行の誕生

あさが(波瑠)夢見てから10年以上の月日を経て、両替屋・加野屋を母体とする加野銀行が誕生します。

1891年(明治24年)加野銀行は堺・神戸に支店を増やして、順調に成長し、あさは新聞に取材を受けるほどに、大阪の実業家として有名になっていましたが、そんなあさにも悩みの種がありました。

母・あさが新聞や世間にもてはやされることがおもしろくない娘・千代(小芝風花)は、あさの小言が細い天神ヒゲ(てんじんひげ)を生やしている学校の校長の話しと同じで面白味がないと生意気をいうので、毎日ケンカばかりの母と娘です。

「うん」に「すん」に「へぇ」

娘・千代との仲が上手くいかないことに、どこで育て方を間違ったのかと悩むあさ。そんなあさに新次郎(玉木宏)は、「間違えたというのとは、ちょっと違いますのやろうけどなぁ。。。」と、想いの行き違うあさと千代のことを心配する。

一方、新次郎の方はというと、尼崎で紡績(ぼうせき)会社を立ち上げましたが、大事な話し合いでも「うん」に「すん」に「へぇ」と生返事で返していると言い、それでも知らないうちに話がポンポンと決まるのだと陽気に笑い、なんとか社長業もうまく言っているとあさに話す。

そのころのあさはと言うと、大阪と兵庫を行き来する新次郎が持ち帰る「列車のテケツ(チケット)」を集めを趣味にしていました。

東洋のマンチェスター

このころ大阪では、新次郎が手がけた紡績(ぼうせき)会社をはじめ、さまざまな産業が急成長し、のちに「東洋のマンチェスター」と呼ばれるほどに発展してきます。そして、その町を歩く洋装のあさと着物姿の新次郎の仲むつまじい姿は、盛り上がる商いの都、大阪の名物となりました。

あさは、銀行だけでなく、尼崎での仕事もある新次郎に代わって、綿花を紡績(ぼうせき)会社に卸す商いを新たにはじめ、また、加野銀行では、あさの念願だった従業員たちが商いの知識と道徳を学ぶことのできる「教場(きょうじょ)」を作り上げると、手代や丁稚(でっち)たちに、加野銀行の支配人になった平十郎から商いを学ばせるようになります。

加野屋にやって来たかわいらしい知り合い

営業後、銀行の掃除をしているあさにうめは、こうして立派なおなごの商人になれて、もうそろそろ商いを大きくする必要もないのではないかと話していると、あさは商いをしていくことをやめてしまうと、これから何に向かって進んでいけばいいのかわからなくなってしまうと不安を口にする。

そんな時、ふら~っと出歩いていた新次郎が、外でかわいらしい知り合いに出会ったと言って、ある人物を連れて現れるのでした。

『あさが来た』第18週103話「ようこそ!銀行へ」解説

今回は「天神ヒゲ(てんじんひげ)」「東洋のマンチェスター」について解説していきたいと思います。

天神ヒゲ(てんじんひげ)」とは
千人のように下あごの両端から逆三角形に下へ細長く整えたヒゲのことで、このヒゲの様はよく菅原道真 (すがわらのみちざね)を例にあげられますが、かなかなイメージがつきにくいですよね?

今風にわかりやすく例えると。。。

映画『パイレーツ・オブ・カリビアン』ジャックスパロウ船長のようなヒゲのことだと例えるとわかりやすいでしょうか?

 

東洋のマンチェスター」とは、
イギリスのイングランド北部あるマンチェスターは、18世紀後半の産業革命期、綿製品の加工工業などで急激に成長し、国際的な綿工業都市に発展します。

さらにマンチェスターは、運河沿いに石油精製、製鋼、化学、印刷・製本などの工業が発展し、イギリスの商業と金融の中心都市として機能していました。

そして、大阪も紡績(ぼうせき)や繊維産業だけではなく、淀川や大川沿いに重化学工業などの産業でも急激に発展し、大正・昭和にかけて大阪は、全国一の人口、面積、GDPをほこり「大大阪」と呼ばれ、アジア最大の都市に発展していきます。

この成長の経緯が、イギリスのマンチャスターと似ていたことから「東洋のマンチェスター」と呼ばれるようになりました。

【紡績(ぼうせき)について】→コチラ 第90話「大阪の大恩人」解説へ

『あさが来た』第18週103話「ようこそ!銀行へ」感想

今回は、すれ違う母と娘な回でしたね。

おなごの商人・実業家として成功を収め、順風満帆なあさでしたが、ひとりの母親としては、娘・千代との関係に四苦八苦。あさが仕事にかかりっきりで、ずっと寂しい思いをしてきたこともあって、あのかわいらしい千代ちゃんも、すっかり難しいお年頃になってしまいました。

本当はあさを尊敬していて、頑張りもわかっていて、自慢なはずなんですけどねぇ。。。難しい!

今日の名言は
新次郎さんの「間違えたというのとは、ちょっと違いますのやろうけどなぁ。。。」です。

新次郎さんが、妻・あさの気持ちと娘・千代の気持ちをよく理解していることがわかるセリフですよね。ただ、わかっていてもどうしていいやら難しい問題ですが。。。

加野銀行を設立し、教場も立ち上げ、実業家としては順風満帆なあさですが、娘・千代との関係だけは、思うようには行きません。そんなあさの前に現れた人物とは!?
次回、『あさが来た』第104話「ようこそ!銀行へ」お楽しみに!!!

『あさが来た』もくじ あらすじと解説・感想

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