あさが来た 107話 藍之助とはつの対立

新次郎(玉木宏)は、娘・千代(小芝風花)に京都の女学校へ進学することを勧める。そして、勝手に家出した藍之助(森下大地)を和歌山に連れて戻そうとひとり大阪の加野銀行にやってきたはつ(宮崎あおい)に、藍之助は必死に大阪で商いを学びたい気持ちを伝えようとしますがはつは聞き入れず、そこへ加野屋の大女将・よの(風吹ジュン)がやってきて。。。

『あさが来た』第18週107話「ようこそ!銀行へ」あらすじ

千代を京都の女学校に

新次郎(玉木宏)は、娘・千代(小芝風花)に京都の女学校へ進学することを勧め、女学校というのは職業婦人だけを目指すだけが目的ではなく、修身(しゅうしん)や礼節を重んじる教育を目指していて、とくに、関西での随一の名門校である京都の女学校は、家事や裁縫の教育に力をいれているので、花嫁修行にもなると新次郎は千代を説得する。

千代をひとり京都へ行かせることを心配する祖母・よの(風吹ジュン)。しかし新次郎は、千代があさを嫌って怒ったり、イライラしたり、そんな生活を続けるより、距離を置くことで冷却期間になれば、あさ(波瑠)と千代ふたりにとってもいいはずだと話すと、大阪と京都はほんの近く、列車に乗れば気軽にすぐに会いに行ける距離だからとよのに説明します。

はつと藍之助 キチンと筋を通して

はつ(宮崎あおい)は、勝手に家出した藍之助(森下大地)を和歌山に連れて戻そうとひとり大阪の加野銀行にやってきました。

はつと対峙した藍之助は、必死に大阪で商いを学びたい気持ちを伝えようとしますが、はつはその言葉を聞こうともせず、藍之助を和歌山へ連れ帰ろうするところへ、大女将・よのがやってきて、加野屋で藍之助が生まれたときから、ふたりを自分の家族のように思うよのは、できることであれば藍之助を加野屋に置いてやりたいと口にします。

しかし「信用」を重んじるあさは、親をダマし、ウソをついた藍之助が銀行で働くことを許さないだろうと語ると、今度は家出ではなく、家族とちゃんと話しをして、キチンと筋を通して来るようにとよのは藍之助に優しく声をかけます。

日本初の女性行員

一方、加野銀行では、この日から女性銀行員が働きはじめるようになります。初日にもかかわらずテキパキと働く女性たち姿に榮三郎(桐山照史)や新次郎たちも関心し、そして客からの反響もすこぶるよく、加野銀行の女性行員採用の試みは順調にすべりだしました。

そのころ、はつと藍之助は、忙しいあさたちに気遣い、なにも言わずに加野屋をあとにします。

『あさが来た』第18週107話「ようこそ!銀行へ」解説

今回は「修身(しゅうしん)」「よのの言葉(セリフ)」について解説していきたいと思います。

修身(しゅうしん)」とは
道徳教育のことをさします。自分の行為を正して身を修め整えること、福澤諭吉などが明治期に訳した「モラルサイヤンス (moral science=修身論)」を機に生まれた科目。儒教やカトリックなど西洋的な実用性のある道徳観を学ぶための学問です。

よのの言葉(セリフ)」について
よのの言葉(セリフ)には、藍之助とはつの両方を納得させ、丸く治める優しさと器量に溢れていました。

加野銀行の実務をとりしきる「あさ」の許しがなければ銀行で働けない現実を穏やかに伝え、「ウソはいけない」「親や家族の了承を得ること」「一旦、和歌山へ帰ること」など、藍之助の気持ちをほぐしながら、そしてはつに藍之助の話も聞いてやるようにという心遣いが見られます。

新次郎の人の気持ちを察した話し上手なところは、母・よのゆずりなのかもしれませんね。

【福沢諭吉について】→コチラ 第74話「東京物語」解説へ

『あさが来た』第18週107話「ようこそ!銀行へ」感想

今回は、頑ななそっくり親子な回でしたね。

見た目は礼儀正しいく優しく穏やかそうでいて、一度決意したらまっすぐに曲げないこの頑固さ、これはまさしくはつそのものですね!本当にそっくりだと思ってしまいました。

そっくりすぎるだけに反発し合ってしまうのが、親子の性なのでしょうかね?

そして、今日の功労賞はなんと言ってもよのさんです!

はんなりと柔らかい物腰で、おちゃめなしぐさを交えながら、この頑固者ふたりをあっさりと陥落した器量にあっぱれです。

今日の名言は
よのさんの「まだ、そないなれるような器や覚悟があらへん」です。

母・あさへの反発心で学問を毛嫌いして「いいお嫁さん」「いい奥さん」になるという、芯のない娘・千代にかけた、父・新次郎さんにしては厳しい言葉に娘を想う父親の気持ちが見えたセリフでした。

よのに諭されて、藍之助は加野銀行に後ろ髪ひかれながらも、はつと一緒に和歌山へ帰っていきました。果たして藍之助は、和歌山に住む家族に許しを得ることができるのでしょうか?
次回、『あさが来た』第108話「ようこそ!銀行へ」お楽しみに!!!

『あさが来た』もくじ あらすじと解説・感想

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