『あさが来た』18話「はつは蔵入り若奥さま!?あさのお願いに新次郎はメロメロ?」

朝帰りの真相がわかってから、あさ(波瑠)と新次郎(玉木宏)は
毎晩一緒に過ごすようになっていたが、ふたりが毎晩していたこととは
だれもが予想もしないことだった。
ある日、山王寺屋のあるうわさを耳にしたあさは、姉・はつ(宮崎あおい)が
心配になり山王寺を訪ねるが。。。

『あさが来た』第3週18話「新選組参上!」あらすじ

「旦那さま ひとつお願いがございます」と
あさ(波瑠)は主人・正吉(近藤正臣)に
おなごは見てはならないと言われていたが
店の収支がどうにも気になり新次郎(玉木宏)に
「大福帳(記録帳簿)」を見せてほしいと頼む。

世の中が変わってしまってから
慌てたのでは手遅れになってしまうと
あさは大福帳を見て大名に貸している
貸付高を整理したいと言い出す。

商売に興味のない新次郎は
少し不服そうだったが
かわいい若奥さんの
あさの言うことと
喜んで承諾するのでした。

それからというものあさと新次郎は、
毎晩ふたりで部屋にこもるようになり
それが女中たちのうわさになっていた。

その話しを女中のかの(楠見薫)から聞いて
女将のよの(風吹ジュン)もひと安心。

早く孫の顔が見たいと喜んでいたが。。。

しかし、
ふたりが毎晩ナニをしていたかと言うと。。。

新次郎は寝室へ入ると
疲れきったような顔で
「今日もやりますのんか?」と
あさに訊ねる。

「お待ちもうしておりました」と
嬉しそうに答えると
その言葉に新次郎は
大きくため息をつき
しぶしぶと後ろから
風呂敷に包んだ「大福帳」を
持ち出しあさに手渡す。

あさは帳簿を預かると
意気揚々と「赤いそろばん」を
持ち出し勘定をはじめようとする。

その小さなそろばんを見た新次郎は
そのそろばんも子供用でもう古くなったし
新しいものに買いかえたらどうかと言うが
あさは「このパチパチはん」でなくては
早く計算ができないのだ言って
嬉しそうに思い出のそろばんを見つめる。

しかし、
代々加野屋で引き継がれた
帳簿の数は膨大な量で、
すでにあさと新次郎の寝室は
帳簿の山で埋め尽くされていた。

毎晩やっても
終わりの見えない作業に
弱音をはく新次郎に
それじゃあとあさは
早く終わらせるために
新次郎に帳簿を
読み上げるようにお願いする。

すると新次郎は
「嫌やけど、しゃあないなぁ」と
起き上がるとあさの横で
帳簿の数字を読み上げ
こうして、ふたりは毎晩遅くまで
店の帳面を勘定していたのでした。

そして、あさが加野屋の膨大な
大福帳の数字をすべて入れ終えたのは
計算をはじめて1週間後。

貸し付け総額900万両。

勘定に疲れ果てたあさが
後ろへ倒れ込むと
いつの間にやら部屋中が
布団もひけないほどに
帳簿で埋め尽くされていました。

帳簿の上で寝ころぶあさと新次郎。

やっと終わったと安堵する新次郎に
あさは続けてちょっときてほしいと
新次郎にある場所への案内を頼む。

それは加野屋の金蔵。

金蔵に足を運ぶのは
子どもの頃以来だと
嬉しそうに話す新次郎。

その昔、兄・正太郎(木内義一)と
こっそりかくれんぼをして
千両箱の裏に隠れたものだと
思い出話をあさにする。

そして、蔵を開けた新次郎は驚愕する。

そこには千両箱はほとんどなく
空き蔵も同然のありさまだった。

貸し付けたお金が帳簿どおりに
戻ってきていないことを確認すると、
やっぱりとあさは肩を落とす。

薩長と幕府の戦などで幕府に何かあったらと
あさはとたんに店の将来が心配になる。

翌朝、
あさはドスドスと音を立てながら店へやってくると
主人の正吉の前に座り込む。

「おあさ様がきた!」
「今日はなにを
しでかしはりますのやろか」と
大番頭・雁助(山内圭哉)も
中番頭の亀助(三宅弘城)も
戦々恐々と見守る中
遅れて新次郎もあさの横へ座ると
何の用だと正吉はあさに声をかける。

するとあさは
「お義父様。
貸したお金を回収しませんか?」と
直談判をはじめると店中がどよめき、
戦がはじまってから慌てても
手遅れになってしまう
お金を回収することが
できなくなってしまう前に
すぐにでも貸し付け先を回って
貸したお金を回収すべきだと
主人の正吉に進言する。

「期限がとうに過ぎてるのに
まだ返してもろうてへんお金が
(返してもらえていないお金が)
ぎょうさんあるのと違いますか?
(たくさんあるのではないですか?)」

と、あさが大番頭の雁助に問うと
それは確かにと答える雁助。

そこへうめ(友近)が駆け込んでくるも
それでもあさは止まらず

「世の中がまるで
変わってしまうのやとしたら

人やお店かて変わっていかな
(人も店も変わっていかないと)

生き残られへんのやさかい!
(生き残ってはいけない!)」(あさ)

まだ失礼なことを言うかと怒ったうめは
「このアカン口が!!」とあさの口を
ぎゅうぅっとつまんでこらしめていると
見かねた正吉がうめを止める。

自分は商人の家に
おとなしいだけの嫁は要らない。

正吉はあさにとういうと
あさには根性のある嫁に
なってほしいと思っている。

しかし、今のあさの考えは
「浅はか」だと正吉言い
こう続ける。

この加野屋の取引先は
何十年、何百年と続く
古いつきあいがある
それを慌てて
取り立てなどに行けば、
加野屋がその相手を
信用していないと
言うことになってしまう。

あさが先日
新撰組にも言ったように
「両替屋というのは信用が第一」
お金と言う大切なものを
扱っているのだからお互いに
「誠(まこと)」の心を持って
信用し合わないことには
どうにもならないだろうとあさを諭す。

正吉の言葉に反省するあさ。

正吉は店を心配してくれたことに
あさへ心から感謝するが
それでも商いのことに関しては
自分たちに任せてほしいと
強い眼差しで言うと、
その正吉の想いにあさは
「出すぎたことをしました」と
恐縮し頭をさげるのでした。

正吉はひとり、
裏庭の縁側へ腰を下ろすと
「変わっていかなければ
生き残れない」
そういったあさの言葉を
感慨深く思い出していた。

今日も巾着を振り回しながら
楽しげに出掛けようとする新次郎に
「またお三味線の
お師匠さんのことだすか?」と
あさが声をかけると
新次郎は慌てたように
シーッ!と口元に指をあて
正吉に聞こえてしまうと
あさに苦言をいうと
「今日は謡(うたい)だす」と
自慢げにいう。

すると新次郎はあさに
さっきの正吉の話に
あさが納得していないという
丸わかりな顔をしていると
イタズラそうに笑い。

あさは慌てて顔を手で押さえると
新次郎にシッ!と怒ったように言う。

納得していないわけではないが
何かほかに手だてはないかと
考えていたと新次郎に打ち明ける。

「なんで
そないに一生懸命に
なれるのやろうなぁ」(新次郎)

「なんで そないに
一生懸命やあらへんふり
(一生懸命でないフリを)
しはるんだす?」(あさ)

へ?と驚く新次郎に、
あさは「何も。。」ととぼけて見せると
もし寄り合いなどで山王寺屋に会ったら
よろしく伝えてほしいと新次郎にことづける。

その言葉で思い出したかのように
新次郎は惣兵衛(柄本佑)の姿を
最近見かけないことや
ちまたで山王寺屋の商いが
危ないのではないかと
噂になっていることをあさに話す。

山王寺屋が危ないと聞いたあさは
姉・はつ(宮崎あおい)が心配になり
いてもたってもいられず
新次郎を置いて外へと
駆け出していってしまう。

「あんたが先に
出ていってしまいますのんか?」

と、新次郎はぽかんとした顔で、
あさの後ろ姿を見送るのでした。

あさが山王寺屋の店の前までくると
家の中からはつの弾く琴(こと)の音が
聞こえあさは安堵するが。。。

奥の部屋で琴を弾いていた
はつの耳に店先からあさの声が聞こえる。

あさが訪ねてきたと知ったはつは
嬉しそうに店先へ向かおうとするが
そこへ姑の菊(萬田久子)が声をかける。

奥向き(女性)が店に出ることは
禁じられていることくらいは
よくわかっているはずだと
苦言をいう菊に対し、
はつは妹が来ているようなので
会いに出向こうとしていたと説明する。

すると菊は先日も、
はつの母・梨江が来たばかりなのに、
次は妹のあさが訪ねてくるのは妙だ
この家の文句を家族に文を
送っているではないかと勘繰りはじめる。

とにかく、店に出るなと言う菊に
せっかくかわいい妹が訪ねてくれたので
ひと目だけでも会わせてほしいとはつは
頼み込むものの。

しかし菊は
そんなに聞き分けがないなら仕方がないと
はつの手をつかみ通路から引っぱりおろし
自慢の蔵へ押し込めるとフッと笑みを浮かべ
菊は蔵に錠をかけてしまう。

騒ぎを聞きつけた惣兵衛が
けっそうをかいて駆けてくると
はつのことを心配するが
そんな惣兵衛に対し菊は
決して開けるなとクギをさし
その場を去っていく。

夫・惣兵衛の声を聞いたはつが
惣兵衛に助けをもとめるも、
母の言いつけとはつの嘆願する声に
いたたまれなくなった惣兵衛は
その場から逃げ出していってしまう。

人が去っていく足音を聞きながら
はつは悲しみに暮れ「あさ、あさ」と
あさの名前を呼び続けるのでした。

一方、何も知らないあさは
山王寺屋の使用人から
はつは留守だと言われ
追い返されてしまう。

琴の音が確かに
聞こえたにも関わらず
はつが不在と聞かされ
不安にかられるあさです。

『あさが来た』第3週18話「新選組参上!」解説

今回は「900万両」「あさの赤いそろばん
菊と惣兵衛の関係」について解説していきたいと思います。

900万両
貸し付け総額900万両とは
現代価格換算すると4500億円になります。

当初、大番頭・雁助の予測では
加野屋の貸し付け総額は100万両ほどと
言われていましたが、実際はその9倍
900万両でした。

これほどに開きがあるということは
当時の信用貸しに頼りきりの体制や
督促などをすることもなく帳簿管理が
いかにどんぶり勘定であったかが
垣間見ることができます。

あさの赤いそろばん
幼いころのあさは、
親の決めごとで許婚を決められ
「お嫁になんか行かない」と
大坂へ嫁ぐことを拒否していましたが
そんなあさが新次郎に想いをよせる
きっかけとなった思い出深いそろばん。

菊と惣兵衛の関係
惣兵衛の父・栄達は婿養子で家での肩身は狭く
ずっと惣兵衛はそんな父の姿を見てきました。

一度はそんな母・菊に灸をすえてやると
新次郎にもらしていた惣兵衛でしたが、
これまでの生活での思い込みのせいか
はつを助けたくても、いざ菊に指示されてしまうと
反抗できないようです。
他にもなにか理由があるのでしょうか?

【あさと赤いそろばんエピソード】→コチラ 第5話 「小さな許嫁(いいなずけ)」へ
【いまの山王寺の実権を握るのは?】→コチラ 第10話 「ふたつの花びら」解説へ
【この頃の時代の流れは?】→コチラ 第2話「小さな許嫁(いいなずけ)」解説へ

『あさが来た』第3週18話「新選組参上!」感想

今回は、健気に妻を支える新次郎な 回でしたね。

嫌だ嫌だといいながらも
あさの横で帳簿を読み上げる新次郎さん
なんとも微笑ましい関係でしたね。

あさも結婚してからの方が
のびのびとしているようで
よき理解者新次郎との結婚が
本当にあさにとっては良縁だったんですね。

今日の名言は
正吉さんの 「誠(まこと)」の心を持って信用し合う です。
確かにそうでなければならなと思います。
どんな商売であっても、人間関係であっても、
ウソ偽りのない誠実で偽りのない心が大切ですよね。

蔵の中でひとり悲しみにふけるはつ
はつを助け出してくれるのは
夫・白蛇惣兵衛か?
はたまた妹・あさか!?
次回、『あさが来た』第19話「若奥さんの底力」お楽しみに!!!

『あさが来た』もくじ あらすじと解説・感想

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